プーアール茶.com

茶学 おなら

ひとことで言うと、
おならを我慢しなければならないようなところに座らされてお茶を飲まされるのは嫌だということ。
「ちょっと外に出ておならしてきます。」くらい気安く言えるようにしてほしい。
良いお茶を飲めばお腹がグーッと鳴る。それが気になるくらい空気を緊張させると、お茶の味に影響を与える。
メコン川
メコン川
お茶

版納古樹熟餅2010年 その32.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 軽い密封 紙包
茶水 : タイ・チェンマイの飲料水
茶器 : Klean Kanteenの保温ボトル
渥堆発酵の熟茶づくり

お茶の感想:
温州人の茶友が渥堆発酵にアタックした。
熟茶づくりの微生物発酵をメーカーや工房に任せずに、自分でやる。
設備や道具は手作り。茶葉は農家にオーダーしたもの。
昨年からずっと茶友たちと話し続けていたテーマである。
他人に任せていてはこのお茶の再現すらできない。
+【版納古樹熟餅2010年】
経験が豊富であろう大手メーカーの職人は、もう良い仕事ができない。経済環境、社会環境、いろんなことが変化している。
どのみち伝統(多くの人が長い年月を掛けて考えて試してやり尽くした知恵の蓄積)は失われている。熟茶は1970年頃からの、黒茶にしては比較的新しい製法であるが、1970年代、1980年代と渥堆発酵の技術は変わってきたし、お茶の体感(効能)の面から見ると2000年代の熟茶はすでに別モノになっている。
つくり手だけのせいじゃない。消費する側の変化もある。
お茶づくりは産地が半分。消費地が半分。
茶友たちは中国人なので、成功したら中国で売ろうと思っている。
数年後には良いタイミングが来るかもしれないと思う。
大陸の人たちがプーアール茶を飲むようになったのは最近のこと。まずは大きな市場に向けたお茶づくりからはじまって、市場が成熟してゆくにつれ細分化したところを狙えるようになる。
熟茶はもともと大衆茶としてつくられた経緯があるから、手づくりしたがゆえに高価になったのを受け入れる消費者はまだ少ない。安易に古茶樹を謳ったものはいくらでもあるが、旬を外した夏の安い茶葉が使われている。たとえ旬と言ってもど真ん中の旬ではないし、何らかの問題があって売れ残った晒青毛茶(原料となる天日干し緑茶)を買い叩いてつくられるのが一般的だから、どこか問題がある。
我々が原料の茶葉を騙されることはもうない。西双版納に住んで山の農家に行って自分で茶摘みを管理するようになると、その問題はなくなる。だから生茶はよいのがつくれるようになってきた。問題は熟茶。晒青毛茶を渥堆発酵させる工程に1ヶ月以上もかかる。それを行う倉庫などの設備、道具、水の管理、そして職人の手、すべてにおいて不満があった。
ぜんぶ一からやり直す。
設備も道具も手づくりでよいから自分で考えてつくる。
渥堆の籠
茶友たちは、当初はふじもとが熟茶をつくって、安く分けてもらえたら良いな、あんなにリスクの高いことを自分でするのはバカだな・・・くらいに思っていた。
けれど、ふじもとは4年間消極的だった。2012年に人の不注意による大失敗があってから、試行錯誤を続ける経済的体力に不安を持つようになったからだ。
いつまでもノロノロしているふじもとに茶友たちは痺れを切らした。
温州人は西双版納で『版納古樹熟餅2010年』を20枚買って毎日飲んで、あることを発見した。
イケる。やってみる。先にやるぜ!
ミャンマーの山奥での金鉱採掘の仕事が忙しいので、採掘場の事務所の側に部屋をつくって、アドバイスした道具をぜんぶ揃えて、中国から茶葉を数十キロ持ち込んで、渥堆のテストを始めた。
一回目の水掛けから7日目。
すでに白カビが発生している。甘い香りが漂っているらしい。
熟茶の渥堆発酵
渥堆発酵
「ところで、何日に一度水をかける予定なの?」
「え、毎日霧吹きしているけど・・・そしたら微生物が活発になって温度が上がるし。」
「でも、毎日開けていたら雑菌が入りやすいけどな・・・。」
初めてだからワクワクして毎日見ずにはいられないし、水をかけた微生物の反応をリアルタイムで確かめたいし、ガマンできないのだろう。
こんな具合なので、このお茶は他人に売るどころか、飲ませることもできないだろう。
しかし、この一歩は大きい。
中国では人が信用できなくて、良いモノがつくれない。人の不注意によって大きな損失を被ることがある。裏切りによって思わぬ損失を被ることもある。必ずある。
先生は信用ならない。自分で一からやらなければならない。けれど、そんな展開が生み出すなにかがある。
版納古樹熟餅2010年
『版納古樹熟餅2010年』
旅のときは崩して携帯している。
Klean Kanteenの保温ボトルに湯を注ぐだけ。
版納古樹熟餅2010年
版納古樹熟餅2010年
ちょっとコツがある。湯を注いでから30秒くらい蓋を締めて蒸らして、また蓋を開けて熱を逃がす。70度くらいに温度が下がると茶葉の煮え味がなくて、透明感のある清らかなお茶になる。

ひとりごと:
星のめぐりだ。
頑張らなくても大丈夫。
お茶の良いのは、できるときにできるのであって、つくられるものじゃない。
漁師さんが魚が捕れるのは、潮のめぐりであって、調整できるものではない。
もちろん、人の技術がたよりとなるお茶づくりもあるのだろう。
でも、プーアール茶はそうじゃないほうが良いと思う。
自分たちが熟茶づくりに挑戦するのは、技術的に優れたものを求める肉食的な態度ではなくて、人の荒れている技術の影響を受けたくないという草食的な態度なのだな。
チェンマイは雨
まだ雨の季節。
チェンマイがカラッとしてきたら、西双版納もそろそろ秋の旬がはじまる。

章朗古樹紅餅2016年・青印 その3.

製造 : 2016年4月6日采茶
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山章朗寨古茶樹
茶廠 : 農家+店長ふじもと
工程 : 紅茶
形状 : 餅茶
保存 : 密封
茶水 : タイのミネラルウォーター
茶器 : チェコ土の茶壺

お茶の感想:
チェンマイに着いた。
チェンマイ空港
次の日から茶学。
お茶はこれ。
+【章朗古樹紅餅2016年・青印】
茶学SATI
茶学SATI
ヨガの先生が香港の友達を誘っていきなりはじまる。まさかお茶を淹れることになるとは思っていない。そのうえ香港人なのにこのようなカタチでお茶を淹れたことがないらしい。
茶学
茶学
それでもピタッと決まる。
1煎め、2煎め、3煎めと、水の落としの印象を変化させようと意識したのがちゃんと味に現れている。
集中力。
他人に見られたら恥ずかしいとか、他人よりも美味しく淹れようとか、失敗するのが怖いとか、水の落としの印象をつくること以外に気が散っていたら、味も香りも散ったお茶になる。
葉底
三人三様の葉底。
やはり今回は香港人のがいちばんキレイに茶葉が開いていた。
このときあえてお茶の説明をしなかったし、もちろん当店サイトを見たこともない人である。店長ふじもとが何者なのかよくわからないままお茶を淹れさせられている。
情報が少ない。ゆえに集中できたかもしれない。
案内役として自分が最初に淹れるお茶の、水の落としの印象とお茶の味との関係を注意深く観察していた。
ただそれだけのこと。
ただそれだけのことが、だんだんできなくなってゆく。
ビギナーズラックはまぐれではない。はじめての喜びや緊張がもたらす集中力が、熟練を圧倒している。

ひとりごと:
夜間飛行
(月明かりに輝く東シナ海)
『夜間飛行』
アントワーヌ・ド サン=テグジュペリ著
100年前の夜間飛行は、郵便を一日早く届けることへの挑戦だった。
夜の空に小さな飛行機が吸い込まれてゆく。GPS位置情報システムなどない時代。遭難したら燃料が尽きるまで飛び続けるしかない。
人間が進化するために支払う代償は大きい。なぜそこまでするのだろうと筆者は問いかける。理屈のとおる説明などできないけれど、そこに人間の本性みたいなものが見える。
数年前に読んだ本を思い出した。
日本からバンコクへのフライトは深夜の便にして2回め。
台湾に大きな台風が近づいていたけれど、飛行機はそこを横切って飛んだ。
現代の飛行技術では、夜の空も台風も問題ないのだな。
夜間飛行
夜間飛行
夜間飛行
問題ないとわかっていても夜の海は暗くて広くて怖い。
怖いのになぜか心はシンとなって落ち着いている。
落ち着いているのになぜか涙が出そうになる。
こういう種類の感動があってよかったと思う。

章朗古樹春天散茶2016年 その5.

製造 : 2016年4月7日采茶
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山章朗寨古茶樹
茶廠 : 巴達山製茶農家+店長ふじもと
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : ミニ熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : チェコ土の茶壺 紫砂の茶壺 日本土の茶壺 銅のヤカン
章朗古樹春天散茶2016年
章朗古樹春天散茶2016年

お茶の感想:
昨日のテストでは銅のヤカンとチェコ土の茶壺との相性が悪かった。
両方のことをいっしょに考えるとややこしいので、まず銅のヤカンの問題を考える。
ひとつの茶葉。
+【章朗古樹青餅2016年・緑印】
ひとつのヤカン(銅のヤカン)。
ひとつの水。
ひとりが淹れる。
異なるのは茶壺だけ。
茶壺3種
章朗古樹春天散茶2016年
章朗古樹春天散茶2016年
チェコ土の茶壺では、過剰に熱が加わったような煮え味が出た。
熱伝導率が悪くて保温性の高いチェコ土の茶壺。茶壺の中で逃げ場のない熱が茶葉を煮やす。
写真には写りにくいが、他の茶壺と比べて茶湯の色がやや赤い。今年の春の新茶なので明るい緑色のはずが、赤味が加わって山吹色になる。
この赤味の加わるのが他の茶壺にも同じであれば、銅のヤカンの問題である。
ところがそうじゃない。
日本土の茶壺とプーアール茶
日本土の茶壺
紫砂壺とプーアール茶
日本土の茶壺も、紫砂の茶壺も、明るい緑色になる。
どちらも風味は軽くて爽やか。煮えたような味にはならない。
チェコ土の茶壺は昨日の失敗をふまえて、茶葉を少なく、湯の注ぎを極細の線で、短時間でサッと湯を通すような抽出をしてみた。軽くなって美味しく飲めるようになったが、それでも他の茶壺と比べたらモッタリしている。トロンと粘りのある水質。甘味が強いが苦底も強い。
この結果は9月7日の陶器のヤカンとチェコ土の茶壺の組み合わせでも同じであった。
+【一扇磨春の散茶2016年 その2.】
こうなると、銅のヤカンよりもチェコ土の個性に注目したほうがよいだろう。
チェコ土の茶壺と紫砂の茶壺
葉底
葉底
葉底には熱の通り具合の違いがちょっとだけ現れている。
この茶葉の場合、熱がしっかり通ったほうが青黒くなる。写真はちょっとわかりにくいが、左のチェコ土のほうがやや青黒い。
熱の伝わり方なのか、土質による化学反応なのか。
いずれにしても、生茶のまだ新しいうちは向いていないと言える。
熟茶とか、ちょっと煮出し気味に抽出するのが美味しい老葉の黒茶とか。
チェコ土は茶葉を選ぶ。
次回は老葉系の熟茶『7581荷香茶磚97年』あたりを試してみようと思う。

ひとりごと:
「趣味を極めるってたいへんなことですね。」
このテストをたまたま側で見ていた人がポツっと言った。
ちょっと興味があってちょっと齧ってみる。なにごともそのうちは楽しいけれど、深くなってゆくと手間も暇かかるようになる。お金もかかる。お金はともかく時間はみんなに平等に有限なので、なにかひとつのことに集中すると、別のなにかをあきらめる必要もある。場合によってはしんどい思いをすることもある。
ふと、「学会学習」を思い出す。
中国雲南省の紅河州を旅した時に、どこかの小学校の石碑に刻まれていた言葉。
「学ぶ機会があるから学ぶ」みたいな感じだろうか。
ひとりごとのようにつぶやかれた言葉。誰かになにかを教えるでもなし、なにかを励ますでもなし、そのへんの石ころくらい自然な印象で、チカラが抜けたのを覚えている。
学ぶというのは人間の宿命なので逃げることはできない。学びの過程で悩まされることにいちいち悩む必要なんてないのだ。
学ぶ機会があるから学んでいる。それだけ。

章朗古樹春天散茶2016年 その4.

製造 : 2016年4月7日采茶
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山章朗寨古茶樹
茶廠 : 巴達山製茶農家+店長ふじもと
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : ミニ熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : チェコ土の茶壺 銅のヤカン
チェコ土の茶壺

お茶の感想:
ひとつの茶葉。
ひとつの茶壺。
ひとつの水。
ひとりが淹れる。
ヤカンが異なる以外の条件は同じ。
昨日にひきつづきこのお茶。
+【章朗古樹青餅2016年・緑印】
そしてチェコ土のマルちゃんの茶壺。
指で弾くとコン!と低めの音が鳴る。
厚みがある。重い。粗い肌の土の感触。
湯を注いでから表面が熱くなるのにちょっと時間がかかる。宜興紫砂の茶壺のような金属を連想させる鋭い熱の伝わり方ではない。じわっと鈍い熱の伝わり方。
ちょっと思いつきで銅のヤカンで淹れてみる。
銅のヤカン
チェコ土の茶壺とプーアール茶
これがぜんぜん美味しくならない。
嫌な苦底が出る。のっぺり重い。爽やかさがない。胸につっかえる。
なぜだろう?
熱の伝わり方に音の響きのような違いがあるとしたら、たしかにそうなのだ。銅の質感と土の質感が違いすぎる。チーン!とコン!。不協和音の響いた湯に茶葉が浸される。
それなら、ヤカンの素材をもっと柔らかい土モノにしたらどうか。
日本土のヤカン
日本土のヤカン
日本土のヤカン
日本土のヤカン。
口から落ちる水の線がユルユル。
日本土のヤカンとプーアール茶
ユルユルの水で熱の響きもやわらかそう。
日本土のヤカンとプーアール茶
これは美味しい。
甘い。ふんわり軽い。目の覚める爽やかさ。スッと喉を通って腹の底へ沈む。
それならこれはどうか。
日本土のヤカンと紫砂の茶壺
日本土のヤカンと紫砂の茶壺
日本土のヤカンと紫砂の茶壺
日本土のヤカンと紫砂の茶壺
これはいける。
それならこれは。
銅のヤカンと紫砂の茶壺
これもいける。
それならこれは。
真鍮のヤカンとチェコ土の茶壺
真鍮のヤカンとチェコ土の茶壺
真鍮のヤカンとチェコ土の茶壺
これもいける。
西双版納ではいつもこのチームでお茶を淹れていた。手が慣れている。
真鍮のヤカンは銅に比べると熱伝導率が低いので、熱の響きはおっとりしているのかもしれない。あるいは、使い込んでいるせいで内側の錫引きの表面が化学変化して、水の性質を変えない(安定している)のかもしれない。そうすると、やはり銅のヤカンのまだ新しい錫引きによる化学変化の問題であって、熱の響きの問題ではないのだろうか?
チェコ土の茶壺と紫砂の茶壺はどこがちがうのか?
チェコ土の茶壺と紫砂の茶壺
チェコ土の茶壺と紫砂の茶壺
紫砂の茶壺からチェコ土の茶壺に茶を注ぐ。
チェコ土の茶壺は苦味が重い。紫砂の茶壺は苦味が軽い。
苦味の出方だけが異なる。
こうなるとやはり化学変化のほうの影響も考えなければならないのか。
ヤカンと茶壺との相性は複雑すぎて、ひとつひとつ試してみないとわからないことになるだろうか。
うーん。
スッキリしない。

ひとりごと:
このままでは済ませないぞ。
茶葉はまだある。
章朗古樹青餅2016年・緑印

章朗古樹春天散茶2016年 その3.

製造 : 2016年4月7日采茶
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山章朗寨古茶樹
茶廠 : 巴達山製茶農家+店長ふじもと
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : ミニ熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 紫砂の茶壺 台湾窯
章朗古樹春天散茶2016年
銅のヤカンと陶器のヤカン
銅のヤカンとお茶

お茶の感想:
今日のお茶は散茶だが、圧餅したのを出品している。
+【章朗古樹青餅2016年・緑印】
散茶のままのは圧延の時に残ったちょっとだけの余り物。
たった6枚の出品だから、自分の飲む分はこの散茶だけ。
これを銅のヤカン(内側錫引き)と、台湾の陶器のヤカンで比べてみる。
銅のヤカンは水が甘い。
そのためお茶の輪郭がぼやける・・・と思っていたが、そうではない。
銅のヤカンの個性が理解できていないだけだった。
まだうまく言えないけれど、熱の伝わり方には音の伝わり方のような違いがある。
その違いが、茶葉の成分を抽出するカタチを変えて、お茶の味を変える。
この実験に立ち会ってお茶を飲み比べた人は、まるで魔法を見たように驚く(今回の証人は2人居た)。
そのくらいお茶の味に差がある。
ひとつの茶葉。
ひとつの茶壺。
ひとつの水。
ひとりが淹れる。
ヤカンが異なる以外の条件は同じ。
茶壺は、宜興の土を台湾窯で焼いたもの。形状はオーソドックスなタイプで、かなり薄手に軽くつくってある。精巧なつくり。水の切れも良い。
紫砂の土でもって台湾窯で焼かれた茶壺
紫砂の土でもって台湾窯で焼かれた茶壺
なぜこれにしたかというと、銅のヤカンとの相性が良いかもしれないと考えたから。
なぜ相性が良いかもしれないかというと、音の響きが似ているから。
指で弾いてキン!と響く感じ。
同じ響きのする水。同じ響きのする熱。
熱には響きがある。(たぶん)
音のように多彩である。
多彩な響きに茶の味が揺れる。人の心が揺れる。
熱の響き方の違いは、ヤカンや茶壺の質感や質量や形状から生まれる。
ここでは、何らかの物質が化学反応して味覚に関わる成分を変化させるというところに注目していない。
熱の響き方の違い。そこに注目している。
ブログを読むだけなら、おかしな話に聞こえるだろう。
でも、実際にお茶の味を体験したら、この説明は現実的であると納得するだろう。
ついでに言うと、「茶学」に参加しなかったのはバカだったと悟るだろう。(水の味の関係しているあらゆる仕事に従事する人に。)
銅のヤカン
銅のヤカンの湯の注ぎ
銅のヤカンは陶器よりも注ぎ口が精巧に作れて、落とす水がシャープな線を絵描く。
この感じも熱の響き方に関係している。
陶器のヤカン
陶器のヤカン
陶器のヤカンは水が太めにユルユルと揺れる。
そしてそのように熱の響きも揺れて、やや乱れる。
銅のヤカンとプーアール茶
銅のヤカンのお茶は甘い。
舌触りの甘さであり、糖が舌に残る甘さではない。
涼しくて透明感があり深く入り込めて身体に馴染む。
陶器のヤカンのお茶は渋い。
熱の響きの乱れが雑音となる渋さであり、渋味の成分がどうのこうのではない。
味にボリュームがあるが前に出てしまって深みにゆけない。雑味が舌に残って涼しくない。
今回は、銅のヤカンのお茶が圧勝。
「それぞれの個性があって良い・・・・」
みたいな言い方が自分は嫌いだが、なぜ嫌いなのか、こういう実験をするとよく分かる。
それぞれに個性があっても、一番美味しいのは誰でも分かる。意見は一致する。
ぞれぞれに美味しいみたいな平等意識は「美」を心で感じない石頭のすることであり、理性で世界をつまらないものにしている。
チェコ土の茶壺と銅のヤカンとプーアール茶
チェコ土の茶壺と銅のヤカンとプーアール茶
さらにチェコ土の薄いつくりの茶壺。
指で弾くとキン!とコン!の間くらいの音。
高音と低温の間の中音といったところか。焼き締めがやや柔らかいらしい。
やはりこれも予測したとおり銅のヤカンとの相性が良い。
ただ、ちょっと水の落としを高いところから強めにして、水音に高音を響かせる必要がある。
葉底
もしかしたら、陶器のヤカンと相性の良い茶壺を見つけることができるだろう。
このお茶はまったく違った美味しさを見せるかもしれない。
美人にはいろんなタイプがあるが、出会ってみるまで分からない。

ひとりごと:
夏が終わって秋になる空気。
空気の質感が光の反射を微妙に変えている。
自転車

一扇磨春の散茶2016年 その2.

製造 : 2016年03月21日
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)一扇磨
茶廠 : 農家+店長ふじもと
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : 密封
茶水 : 京都地下水
茶器 : 白磁の蓋碗 紫砂の茶壺 チェコ土の茶壺 日本土の茶壺
一扇磨春の散茶2016年

お茶の感想:
つぎの勉強会のテーマは茶器。
9月にしたかったけれど、準備のための時間が足りない。
12月に延期する。
プーアール茶を美味しく淹れるにはどの茶器を選ぶと良いか?
正解はひとつではありません。
美味しさや体感にはいくつもの表情があるからです。
茶葉の個性と茶器の個性。
組み合わせの可能性を探ります。
このとおり。
考えられる限りを試した結果を凝縮して3時間の勉強会にする。
茶壺いろいろ
茶壺いろいろ
ひとつの茶葉『 一扇磨春の散茶2016年』を、いろんな茶壺で淹れる。白磁の蓋碗も含めて今回は8種の茶器を試した。
ちなみにこの散茶は5月14日に圧餅して出品している。
+【一扇磨青餅2016年】
この茶葉を選んだのは、早春の采茶ということ。新芽・若葉であること。茶樹が比較的若いこと。(今年2016年の早春は若い茶樹しか摘めるほどに茶葉が成長していなかった。)このため湯の熱に敏感に反応する。
散茶という形状もまた、湯の熱に敏感に反応する。
2016年は古茶樹の樹齢の古いのは晩春になってやっと摘み時が来たので、夏の雨の季節にさしかかっていた。茶葉の成長が早くて比較的大きく育ち、水分が多い。この場合、湯の熱には比較的おっとり反応するように仕上がるので、茶器の違いを試すには向いていないと考えた。
一扇磨春の散茶2016年
今日のいちばんは宜興紫砂の薄手の水平壺。
淹れたお茶は淡く優しいながらキリッとした輪郭がある。
ヒヤッと舌に冷たい感じがする熱いお茶。
そよ風のような爽やかさは深い森のお茶の表現にピッタリであった。
4種あった宜興の土の茶壺の中で、この水平壺が良かった。
違いははっきりしている。
厚みである。この茶壺は薄くて軽い。そして焼き締めが硬い。
宜興の土といっても、土質はいろいろあり、焼き締めによってもまた違う。
なんらかの物質と物質の化学反応が関係していそうに思えるが、今回はそこじゃない。
ずばり熱伝導率。
お茶の味を左右したのは、茶壺の中でいかにして湯の熱が茶葉に伝わったか。
熱の伝わり方の違いが大きい。
紫砂の茶壺
一扇磨春の散茶2016年
この茶葉『一扇磨春の散茶2016年』の性質を自分はよく知っている。
今年は「一天一采」を試みたので、より純粋に茶葉の個性を把握している。
春のお茶14種の中でも、このお茶の試飲回数はいちばん多いだろう。
どんな風味が出た時にどんな熱の通り方をしたのか、その因果関係を把握している。
その経験をふまえての推測ではあるが、熱の伝わり方の違いがお茶の味の違いとなった。
日本土の茶壺
日本土の茶器は、その多くが中国茶には合わない。
繊細な香りを吸ってしまったり味の輪郭を失うのが多いと思っていた。しかし、今回は違う結果が出た。2年ほど前に一度試したことがあって、そのときはダメと思っていたが、今日試したところでは宜興紫砂とちょっと似た感じのお茶の味になった。雑味は出るが嫌味はない。
この茶壺も薄い。軽い。そして宜興のとよく似た熱の伝わり方のする土肌である。土肌の見た目はぜんぜん違うが、熱の伝わり方が似ている。
湯を注いで茶壺が熱々になってゆく過程を、蓋のあたりに指を添えて観察する。指に伝わる熱の、伝わり方に注目する。
2年前はそこに気付いていなかった。
なので、この茶壺の個性を活かす淹れ方ができなかったのかもしれない。相性のよい性質の茶葉を選べていなかったかもしれない。
また、土モノは出来たてのときは安定しない。長らく使っているうちに安定してくるので、新品のうちに評価を急いではならない。
チェコ土の茶壺
茶学でもよく使っているチェコ土の茶壺。マルちゃん作。
今日のこの茶葉とはちょっと相性が悪い。
輪郭を失うのは予測できたので、そこを補うために全体のボリュームを上げようとして、じっくり抽出時間をとった。
豊満な風味。トロンと粘着力のある水質。ボリューム満点な味わいになったが、ヌケが悪い。爽やかさに欠ける。涼しくない。
(ちなみに今日の昼は暑かった。夏の終わりの台風が近づいている。空気はムッと湿気ている。涼しいお茶を身体が欲した。)
この茶壺で狙うべき美味しさのツボは、もっと違うところにあったと思うので、別の機会に試してみる。
白磁の蓋碗も試している。
白磁の蓋碗
なにもかもがストレート。そしてドライ。
熱い湯が冷たい舌触りになるはずがない。熱いのは熱い。辛い。
香りが強く立つ。立ちすぎてクドイくらいだ。
携帯のカメラで撮影したみたいに、被写界深度が深くてすべてにピントが合っているお茶の味。すべてが隠しようなく前に出るから逃げ場がない。ヌケが悪い。
業者の試飲にはやはり蓋碗が良いということになる。
白磁の蓋碗は薄い。指で弾いたらチン!と鳴る。高い音。
熱もまたそのように響いて茶葉に伝わる。
チェコ土のように柔らかくて厚みのあるのはコン!と鳴る。低い音。
熱もまたそのように響いて茶葉に伝わる。
そんな感じ。
葉底
たくさん葉底が溜まった。
今日はこのくらいにしておく。

ひとりごと:
熟成壺の試作品が届いた。
釉薬なしの焼き締めバージョン。
プーアール茶の熟成壺
プーアール茶の熟成壺
ほぼ完成。
4年かかった。仕事も熟成する。

章朗古樹紅餅2016年・青印 その2.

製造 : 2016年4月6日采茶
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山章朗寨古茶樹
茶廠 : 店長ふじもと
工程 : 紅茶
形状 : 餅茶
保存 : 密封
茶水 : 京都地下水
茶器 : チェコ土の茶壺
チェコ土の茶壺

お茶の感想:
お茶は淹れ方しだいで、体感が変わる。効能が変わる。
湯の温度や湯の注ぎ方(水の落とし方)や抽出時間が違って、お茶の味が苦くなった時、辛くなった時、甘くなった時、爽やかになった時、鈍くなった時、重くなった時、軽くなった時、それぞれの体感があり、効能があり、薬効がある。
こんな話をすると、
「お茶はそんなに繊細なところを求めるのですか?」
お酒の趣味のある人からそう聞かれた。
たしかに、現代のお茶は味にばかり注目していて、体感について話すことは少ない。
しかし、昔のお茶は違ったはず。
理由ははっきりしている。
医食同源。お茶はクスリだったから。
クスリといっても現在のクスリではない。
なにかを治したり、どこかを良くしたりというレベルの低い下薬ではない。
普段から食べたり飲んだりしていると無事でなにごともないのが上等という上薬。
そう。お茶は上薬。
病院や医者や薬局がまだ営利を追求していなかった時代には、食べるものや飲むものがどう身体に影響するのかを、日々注意深く観察しながら人々は生きていた。自分をいちばん知っている医者は自分。
味や香り、そして、今の自分がそれをどう感じるか。
味わうことは、ある種の効能を見つけたり、身体のコンディションを知る手がかりとなったりする。
なので、お茶の淹れ方によって微妙に異なる味についても吟味したのだ。
現在のグルメは、人間が食欲の豚と化したグルメであり、生きてゆくための知恵を学ぶことはしていない。
今日はこのお茶。
+【章朗古樹紅餅2016年・青印】
これをチェコ土のマルちゃんの小さめの茶壺で淹れる。
注ぎ口が細くつくられていて、水の流れが細くなる。
これによるお茶の味の出方、効能、薬効を確かめる。
細い線で注ぐ
章朗古樹紅餅2016年・青印
注ぎ方で味が変わる薬効が変わる
優しいお茶の味は身体にもやさしい
やさしい味は、身体にもやさしい。
わかりやすい答えだった。

ひとりごと:
LEDの白い光は、寒気を感じる。背すじに嫌な電気が走る。
強い光を半時間も浴びると身体の調子が悪くなる。
自分にはもうこれで十分に証明されている。悪いものだと判断できる。
大学の先生による発表を待たなくてもよい。
省エネがどうとか、経済がどうとか、そんなパワハラに屈して自分の身体を犠牲にはしない。

漫撒春眠紅餅2016年 その1.

製造 : 2016年03月21日
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)香椿林
茶廠 : 店長ふじもと
工程 : 紅茶
形状 : 散茶
保存 : 日本
茶水 : 京都の地下水
茶器 : チェコ土の茶碗
漫撒春眠紅餅2016年
漫撒春眠紅餅2016年

お茶の感想:
一天一采でつくったお茶はどれも個性が強いというか、輪郭が見えやすいというか、血が濃いというか、そういう点でわかりやすい・・・はずだがそうでもない。
人と一緒でいろんな面をもっているし、変化もしているし。
茶摘みから圧餅までずっとつきっきりの自分でさえまだわからないことが多い。
ましてお茶を淹れるとなると、水や道具や技術という変数が加わる。すべてを試すなんて無理なのだ。
でもやる。
今日はこのお茶。
上海から2枚届いた。
『漫撒春眠紅餅2016年』
漫撒春眠紅餅2016年
今年の春のオリジナルの14種のうちのひとつ。
「非売品」と表示しているが、1枚だけ売り出すことにする。
ご要望は店長にメール
+【店長にメール】
価格は『漫撒一水紅餅2016年』と同じ1枚3万円。
ちょっと思うところあって、湯と茶杯だけで淹れてみる。
先に湯を張ってから茶葉を落とす。湯は沸き立ての熱々。
茶葉に触らないで自然に沈むのを待つこと。
茶碗に湯を張る
茶葉を落とす
茶葉が沈むのを待つ
・・・と、思ったがなかなか沈まないので茶針でツンツンしてみる。
茶針で茶葉をつつく
ちなみにこの茶針はヤマアラシの棘。
西双版納の山にはヤマアラシがたくさんいて、猟師がときどき撃ってくる。ぶつ切りにしてスープにするとなかなか美味しい肉なのだ。
棘は先が尖っているので、昔は刺繍の針に使われていたが、現在は使われていない。
いずれ茶針として販売する予定。
漫撒春眠紅餅2016年
ハーブティーみたいな香り。鮮味が強い。
高原の花を想わすような線の細い可憐な味わい。
美味しいけれど、でも問題がある。
早春の茶葉で月光白という白茶をつくるとこういう感じになる。しかし、実際のところ旬の茶葉でつられる月光白など無いに等しい。雨の季節になった春の終わりから夏にかけての安い原料でつくられるからだ。
過去にほんとうの早春につくられた月光白を紹介している。
+【那カ古樹月光白2014年 その3.】
この記事を読み返すと絶賛しているが、その後は月光白には見向きもしなくなる。
理由が二つある。
ひとつはお茶として完成していないこと。製茶の技術が成熟していない。(最近つくりはじめられたお茶であるから考えが足りない。)
もうひとつの理由。
体感に問題がある。
茶酔いの感じが良くない。特にぬるめの湯で淹れた時の感じ。
初めて経験する人は気持ち良いと感じるかもしれないが、この酔い方はよくない。どんな酔い方かというと、血糖値が一気に下がって貧血になるような感じ。
身体が嫌だと言っている。論理的に説明できなくてもよいだろう。経験的にそうなのだから。
山の人たちもこの鮮味をともなう茶酔いが嫌いで、それゆえにしっかり火を通したお茶しか飲まない。
そう。あるていど熱を通すと、嫌な茶酔いの原因となるなんらかの成分の働きを止めることができる。
そこで、保温ボトルに茶葉を入れて熱湯を注いで蓋をして、しばらく待ってから飲んでみた。
保温ボトルで煮出す
保温ボトルで煮出す
保温ボトルで煮出す
30分くらい待った。
こうすると鮮味も茶酔いも落ち着いて当たりの柔らかいお茶になる。
晒干で仕上げた軽発酵の浅い紅茶は、月光白と似た鮮味が残っている。
この『漫撒春眠紅餅2016年』がまさにそれ。
当店の紅茶の場合、圧餅のときの蒸気の熱でこれを殺青しているつもりなのだが、短時間なので完全ではない。
ただ、この鮮味の残る状態のほうが、もしかしたら長期熟成は面白いかもしれない。
これから何年かかけて追跡調査してゆく。そのために1枚は手元に残して壺熟成するつもり。

ひとりごと:
昨晩は寝る前に熟茶。
+【版納古樹熟餅2010年】
夜が涼しくなってきたら熟茶が美味しくなる。
酔い心地は最高。
ぐっすり眠れる。
版納古樹熟餅2010年
版納古樹熟餅2010年
発酵の微生物もまた鮮味を伴う茶酔いのある茶葉が嫌い。
だからそこを気をつけて原料となる晒干毛茶をつくらなければならない。

章朗古樹春餅2016年・黄印 その1.

製造 : 2016年4月7日采茶
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山章朗寨古茶樹
茶廠 : 店長ふじもと
工程 : 生茶のプーアル茶
保存 : 密封
茶水 : 京都地下水
茶器 : 宜興紫砂の茶壺+銅のヤカン
銅のヤカン
銅のヤカン

お茶の感想:
銅のヤカンが久しぶりに登場。
しばらく使っていなかったのは、修理に出していたから。
内側の錫引きにムラがあったので職人さんのところへ持って行ったら、無料で新品同様に仕上げてくれた。やはり仕事に不備があったのだろう。
ま、手づくりのものにはこんなこともある。
銅のヤカン
錫引きが新しくなったので金属臭を取り除くためにもういちど開壺作業をやり直した。茶葉を1時間ほど煮ると化学反応で茶湯が真っ黒になる。それを捨てて茶葉を新しく交換して、さらに4時間ほど煮る。こうすると金属臭が取れる。ちなみに茶葉は熟茶が良いような気がする。
それでもまだ安定しない。毎日使って3ヶ月くらい経ってやっと安定してくる。
銅のヤカンでこのお茶を試す。
+【章朗古樹青餅2016年・黄印】
銅のヤカンはちょっとクセがある。
クセを理解すると、いつもとは違うお茶の味を引き出せる。自分だけの特別な味。
この歩み寄りが、道具との関係をつくる上で大事なところ。買ってすぐに上手に使いこなせるような道具は、たぶん当たり障りなくみんなが使いやすいように作ってある。便利で、安くて、安定していて、日用品としては満点である。
自転車で言うとママチャリなのだな。はじめから足として使う以上の期待はしていない。
例えば、細く大きなタイヤでドロップハンドルで前傾姿勢をとる自転車であれば、まだ行ったことのないもっと遠くへ行ってみたくなる。太いブツブツのタイヤでサスペンションがついているマウンテンバイクなら、わざわざ山のオフロードを駆け下りてみたくなる。
ある目的に機能が特化してゆくと、日常の足としては逆に使い勝手が悪くなる。なにかを得てなにかを諦めることになる。その一長一短を心得ているから楽しみが深くなる。
シングルスピード
(7月に購入した愛車は、完成車として販売された自転車だから、汎用性の高いようにシングルスピードを後から多段ギア化できるようにフレームに幅を持たせてある。それが今になってちょっと物足りなく感じる。もしもシングルスピード限定のフレームなら、もっとシャープな線で美しいだろう。ペダルはもっと敏感に反応してシングルスピードならではの漕ぎ味が味わえるだろう。しかしそこまで特化して需要を限定すると数が売れなくなる。自分だけのために特注すると高価な趣味になる。中間は存在しにくい。このもどかしさ・・・。)
章朗古樹青餅2016年・黄印
章朗古樹青餅2016年・黄印
章朗古樹青餅2016年・黄印
章朗古樹青餅2016年・黄印
「黄印」+「宜興紫砂の茶壺」+「銅のヤカン」は、孟海県の古茶樹独特の「苦底」を味わうのに最強の組み合わせ。苦いけれど辛くない。苦いけれど軽い。軽いけれど長く響く。甘味もノッている。
香りは微かに「松香」(松葉の香り)がある。高温淹れでしっかり熱が通った時に顔を出す。
葉底
葉底の茶葉の開き具合、フワフワの触感、そして色からもしっかり熱の通った状態が伺える。
ちょっと茶葉が多すぎた・・・。
茶葉を少なめにすると濃くなり過ぎる心配がないので、じっくり時間をかけて抽出できる。グッと熱の通った味わいが引き出せただろう。

ひとりごと:
広東の茶友に頼まれて手配した。
黄銅(真鍮)のヤカン。
黄銅のヤカン
彼はすでに同じタイプの赤い銅のヤカンを愛用していて、リピートの注文。
銅のヤカンは水が柔らかくなりすぎて、茶葉の香りが立ちにくい。彼はそこを心得て、自分好みの美味しいお茶を淹れている。
熱伝導率のちょっとだけ低い黄銅がどのように使われるのか、どんなお茶の味と出会えるのか、楽しみである。


茶想

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