プーアール茶.com

勉強会10年熟成を味わう 6月6日・7日 京都

内容:
オリジナルのお茶づくりをはじめて10年経ちました。
10年熟成させた生茶・紅茶・熟茶を味わいます。
密集を避けて、定員4名にいたします。
あまりおしゃべりをしません。
淡々とお茶を飲むだけです。
はじめての方も気軽に参加していただけます。

後片付け

日時:
6月6日(土曜) 10時から13時半まで
6月7日(日曜) 10時から13時半まで

場所:
京都 岡崎 好日居(地図)

お代:
ひとり5000円。
現金をご用意ください。

予約:
終了しました。
+【ふじもと店長にメールする】←クリック

注意:
お昼はおにぎり2つだけご用意いたします。
梅・鰹節の具が苦手な方は、あらかじめお教えください。

7592七子餅茶1999年 その3.

製造 : 1999年
茶葉 : 雲南大葉種晒青茶孟海茶区ブレンド9級
茶廠 : 孟海茶廠(国営時代)
工程 : 熟茶のプーアール茶
形状 : 餅茶357gサイズ崩し
保存 : 茶箱
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯 鉄瓶+炭火
苔
水落ちる
疎水

お茶の感想:
水が薫る。
土が薫る。
苔が薫る。
石が薫る。
雨の日にこのお茶。
+【7592七子餅茶1999年】
餅茶
餅面
鉄瓶
茶器
葉底
茶湯
湿地
雨の日は土の味。
健康な土は甘い。

ひとりごと:
山歩きした足で、アスファルトやコンクリートの上を歩くと、硬い響きが膝にくる。足の裏がヒリヒリ唐辛子のように辛い。
土を踏んで歩くところに住む人は勝ち組。

一扇磨青餅2016年・緑印 その2.

製造 : 2016年03月28日
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)一扇磨
茶廠 : 農家
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 茶箱
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯 鉄瓶・炭火
茶壺

お茶の感想:
熟成は茶葉の繊維に出入りする水が影響する。
となると、品種特性の問題でもある。
例えば、糸の太さや織り方とかで布の質は様々になる。これにちょっと似ていると思う。
繊維はミクロすぎて見えないけれど、茶葉のカタチや質感に現れるところはわかる。
餅綿
幅の細い茶葉に長く柔らかい茎。
ピンピン跳ねるような弾力。
昨日このお茶を崩して気付いたのだが、これは品種特性のものだ。
+【一扇磨青餅2016年・緑印】
紹介ページでは「采茶のタイミングが少し早かったのが原因」と解説していたが、それだけじゃない。
もともとこういうカタチの、つまりこういう性質の茶葉だったのだ。
このカタチには見覚えがある。
最近ではこのお茶もそう。
+【刮風八樹青餅2018年 その1.】
おなじ漫撒山。
西双版納の古茶樹の品種特性は山に属する。
兄弟のようなのが漫撒山一帯にチラホラあるのだろう。
大きな谷を挟んだ対面にある革登山にも似たのがあった。
葉
泡茶の一煎・二煎めが、「あれ?」と思うくらい出ない。味がない。
そこも『刮風八樹青餅2018年』と似ている。
味の出方も繊維の性質が影響していると思われる。
試飲会で一煎めの味がないときのお客様の反応・・・。
たぶんドキドキしているよな。
実はこっちもちょっとドキドキしている。
煎を重ねても淡々としている。
「茶葉の量、間違ったんじゃないの?」と、お互いに思っていたりする。
でも大丈夫。
味がなくても口感は充実している。
泡茶
3杯も飲むと茶酔いがくる。
昇ったり降りたりしない。水平方向にスライドするゆったりした酔い。
潮が満ちて海の水面が上昇してくるような満たされ感。
かすかにお香のような落ち着いた香り。
熟成香と思われる。
できたてのときに白花香があったはずだが、その鮮烈はもう影すらない。
味の印象はあまり変わらない。
西双版納の倉庫で湿気た茶葉にありがちな、干し葡萄のようなダラけた甘酸っぱさはない、透明で清らかな風味を保っている。
熟成の方向に間違いはない。
ただ、すでに4年経っている。
微妙すぎるだろ。
誰にでも違いのわかる到達点までゆくのに、どう見てもあと50年はかかるだろ。
このお茶は美味しいからあと10年も残らない。
いや、そういう問題じゃない。
50年後には生きていないし。
葉底

ひとりごと:
わかっていても止められないし。
今年も来年も50年後を夢見て、また新しいお茶を保存してしまうのだ。

一扇磨青餅2016年・緑印 その1.

製造 : 2016年03月28日
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)一扇磨
茶廠 : 農家
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 茶箱
茶水 : 京都の地下水
茶器 : チェコ土の茶壺・茶杯 鉄瓶・炭火
青餅

お茶の感想:
5月に入ってから、生茶の風味がやや寝ぼけている。
保温ボトルで飲む分にはわからないが、茶壺や蓋碗でちゃんと淹れるとすぐにわかる。
3煎めまでがシャキッとしない。
4煎めにやっと目が覚める。
目が覚めてからは、いつものように美味しい。
湿気ているらしい。
茶葉の繊維に水が入っている。
このお茶。
+【一扇磨青餅2016年・緑印】
餅茶
泡茶
茶箱で熟成中の一枚を取り出した。
やはり寝ぼけた感じである。
やはり4煎めから目が覚める。
天気、気候、場所、保存の器、熟成は森羅万象なので正解はひとつにならないが、この茶葉の場合、手元の保存環境の場合、許容範囲である。
そのままにしておく。
天気がかわり、季節がかわり、茶葉の繊維に入った水が勝手に出てゆく。
なので、飲む分だけ醒茶する。
今回は茶缶をつかって、何回分かをまとめて醒茶しておく。
炭団のやわらかい熱で温めた。10分くらい。
天日干しでもよいが、1時間はかかる。
ぜったいに焦がさないこと。
香りを立ててもいけない。
茶葉の温度を上げて水を外に出すだけが目的だから。
茶葉
茶葉
指
途中で茶葉をさわると、指の腹にかすかな蒸気を感じる。
茶缶
常温で2時間くらい冷ましてから蓋をする。
そのまま保存すればいつでもすぐに淹れられる。
餅茶はもとの茶箱に戻した。
茶箱には保温性がある。
そして蓋は意図してゆるくつくられている。
茶箱の外側と内側に気圧や温度の差が生じると、空気がわずかに入れ替わる。
たぶんそれが大事。
コーヒー豆やナッツ類を保存するキャニスターのゴムパッキンで密封するようなのは呼吸できないから、何年も保存熟成させるのは向かない。
茶箱
茶葉が摘まれる前の生きていたとき。太陽を浴びて光合成をしていたとき。
茶葉はたっぷり水をたたえて、繊維の中でその水は流れていた。
お茶に加工されてからも繊維にその記憶が残っている。
生茶の製法はとくに繊維の記憶を残しやすい。
水を含みやすく吐き出しやすい。
昔のプーアール茶はあまり神経質にならずに済んだ。
20年・30年と熟成がすすむにつれ、繊維が老化して記憶を失って、水を含みにくくなるから。
赤ちゃんの肌はホヤホヤプニプニで老人はシワシワカサカサ。それと同じ。
円盤型の一枚357g規格の重量が、熟成30年モノくらいで330gくらいに減っているのはよくあること。
減った分の27gはどこへ行ったか?
これ、おそらくほとんどが水。
若いときの繊維なら含むことができた水。
水以外で減ったのは、粉になってポロポロこぼれた分とか、昔の香港の倉庫なら微生物や茶虫が食べた分とか。
茶葉の吐き出した水が容器の中に溜まったままになるといけない。だから保存容器は呼吸できるのがよい。
お茶を飲む前に水を出す。
醒茶は、保存熟成の生茶のプーアール茶を飲むには大事な技術なのだ。
醒茶
泡茶
醒茶後は一煎めからシャキッとした。
シャキッとしてもなかなか姿を表さない味。
これはこのお茶の持ち味だから。

ひとりごと:
1リットルの保温ボトルは、鉄瓶で沸かした湯ののこりを入れておいて、次の日にまた沸かして使えるので便利。
klean kanteenのはゴツいけど、カッコいいよな。
カッコいいから使いたくなる。
使うから好きになる。
保温ボトル
重いよ。
でも、重さって大事だ。

刮風秋水紅餅2018年 その6.

製造 : 2018年10月18日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶王樹
茶廠 : 農家と店長
工程 : 紅茶
圧餅 : 2018年10月25日
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 保温ボトル 鉄瓶・炭火
階段

お茶の感想:
山歩きのコツがわかってきた。
歩き方はまだまだだけれど、味わい方はずいぶん上達したと思う。
ちょっと坐禅が影響しているっぽい。
見るがまま。
聞くがまま。
匂うがまま。
肌にさわるがまま。
一歩一歩地面を踏みしめるがまま。
歩くことに集中する。
仕事のこと、生活のこと、人間社会のこと。山歩き以外の余計なことを脳が勝手に考えだしたら、意識して離れる。
「キレイだなあ」とか、「大事だなあ」とか、「ありがたいなあ」とか、そんな称賛さえいらない。
自然はいつでもどこでもカンペキだから、個人のしょーもない評価なんてどうでもよいのだ。
引力を知らなくても、立っている。
酸素や二酸化炭素を知らなくても、息している。
すべての恩恵を受けるがままに受けるべし。
すべての試練を与えられるがままに与えられるべし。
道
このお茶。
+【刮風秋水紅餅2018年】
お茶の味わい方のコツ。
見るがまま。
聞くがまま。
匂うがまま。
味わうがまま。
味がどうとか香りがどうとか、淹れ方の技術がどうとか、値打ちがあるとか、人の心があるとか、脳が勝手に考えだしたら、意識して離れる。
思考のたわむれを追わない。
お茶の流れに身を任せる。
飲むがままに飲むべし。
酔うがままに酔うべし。
お茶

ひとりごと:
今日なぜこのお茶を選んだか、なんて、ほんとうはわからない。
もちろん理由はある。
なぜ?と聞かれたら、もっともらしい答えができる。
では、なぜ?の出どころはどこ?それはなぜ?と掘り下げられたらもうダメ。
このお茶をつくることになったこと。この仕事を選んだこと。
そのきっかけ。そのいきさつ。
自分が選んだことよりも偶然起こったことのほうがはるかに多くなって、足元がグラグラしてくる。
自分が生まれてくることさえ自分の意志ではないのだから、どこから来た因果なのかわかるわけがない。
自分の意志も、その流れの中にある。

版納古樹熟餅2010年 その46.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 白磁の蓋碗・チェコ土の杯 鉄瓶+炭火
蓋碗

お茶の感想:
昨日、この茶葉は煮やしてはいけないと理屈をこねたので、煮やしにくい蓋碗を試す。
このお茶。
+【版納古樹熟餅2010年】
餅茶を一枚分ずつ崩して陶器の壺に入れている。
茶葉
1ヶ月でまろやかになる。
2ヶ月で透明感がでる。
3ヶ月でお香がかすかに薫る。
微生物発酵の熟茶は、もとの茶葉にはなかった成分を微生物がつくりだして、その成分が熟成変化するから、味の変化が早いというか、わかりやすい。
500円玉くらいの大きさに崩して壺に入れているが、さらに指で細かくして、サッと湯を通しただけで抽出さるようにする。500円玉のままでは成分が出てくるのに時間がかかり、煮やしてしまうから。
崩し
白磁の蓋碗は茶葉を裸にする。
よく見える。
香りが立つ。
味の輪郭がはっきりする。
味や香りの要素のつぶつぶの粒子が混ざらずに原色のまま光る。
昔のブラウン管テレビの画面を近くで見たときの三原色の粒みたいな感じ。
カラー
試しに蓋碗からそのまますすってみると、いろんな味や香りがバラバラのまま飛び込んでくる。
混ざらない。
まとまらない。
気持ちもどこか落ち着かない。
やはり茶杯の中で溶け合ってもらわないと。
注ぎ
溶け合って姿を消す。
液体のトロトロした感じや舌に甘い感じが、茶葉の栄養の豊富さを表しているが、無い味。
この矛盾の味。
茶葉を煮やさない蓋碗の効果なのか、無い味が強調された気がする。
隠れた姿を追いかけて2杯も飲むと、茶酔いが回ってきて地球が回る。
3煎でピークを超える。
湯呑み
新芽・若葉が多く、しかも茶葉の繊維がモロくなるほどしっかり微生物発酵しているこのお茶は、これでいいのだ。
お酒でいうと大吟醸中汲みみたいな位置づけだろうか。
3煎ですべてを出し切るスプリンターでよい。
3煎で終わる。その名残り惜しさで茶酔いを噛みしめる。
4煎めには落ちる。
もちろんまだ飲める。もったいないから、保温ボトルに茶葉を移して熱々の湯を注いでじっくり煮やして、水分補給のお茶にでもする。
葉底

ひとりごと:
茶酔いよければすべてよし。

版納古樹熟餅2010年 その45.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の秋水の茶壺・チェコ土の杯 鉄瓶+炭火

お茶の感想:
古物の鉄瓶をまたひとつ入手した。
思ったよりもいい感じ。
鉄瓶
ホンモノなら昔の釜師のつくったもの。
一見どうってことのないよくあるカタチだが、細部の作り込みがさり気なく徹底的である。
入手したてのときは、内側の表面がかなりサビていた。
擦って落として、茶葉で煮て、新しく黒鉄の皮膜をつくったら復活した。まだまだ現役でいられそう。たぶん自分のほうが先にくたばるだろう。
注ぎ口を覆うようにこびりついた湯垢を細いヤスリで丁寧に削っていたら、ボロっと割れて落ちて、中から元の姿のシャープな角度の注ぎ口が現れた。
水の落ち方が繊細で美しい。
湯を沸かしてみても違いが現れる。
例えば、湯気のユラユラに粘りがある。
水かけ
内側
意図的に作られたのかどうか知らないが、内側の表面がややボコボコと荒肌である。それが効果を生んでいると思われる。
ひとつ増えたから、ひとつ減らしてもよい。
良い道具を、わかる誰かに譲ってゆきたいが、それがあんがい難しい。
道具の個性とその価値を理解するのに時間がかかるから。
そこをカンタンに伝えようとして空回りして、下手をしたら意地悪な結果になる。
そんなことになるくらいなら、自分ひとりで楽しければいいや・・・と、閉じこもる。
このお茶。
+【版納古樹熟餅2010年】
茶壺
湯呑み
このごろ背の高い湯呑みを使う。
熱は上に向かうので、熱の通り道になる湯呑みの表面はカンカンに熱い。すぐには持てない。なかなか冷めない。
イライラするよな。
しかし、いろいろ試した結果、このお茶にはこれが一番にいたる。
湯の温度、味の出方、手の持ち味。
手に持ってやさしい熱になるまで待たなければならない。
待ち時間がこのお茶の絶妙な味をつくる。
湯呑みの中での待ち時間の分、茶壺での蒸らし時間を短めにできる。そこがポイント。茶葉を煮やさないで済むこと。
湯呑みで湯の温度がゆっくり下がりながら、茶葉の成分が水に溶けて化学反応がすすむ。
注ぎ
手
新芽・若葉で構成された熟茶は、煮やすとはじめの3煎めくらいまでの美味さを逃してしまう。煮やさないようサッと湯を切っても、杯の中で温度が急に下がると化学変化のすすむ時間が短かくなる。
背の高い湯呑みだからこその絶妙のバランス。
それがなぜか?という説明をしだすと長い長い理屈をこねて疲れるからやめる。
十年かかって学んだことだから。
結論、このお茶は背の高い湯呑みで飲むべし。
面倒だからそれだけ伝える。
誰かがそこだけ試してみて、湯呑みを持ったらアチっ!となる。
間違って茶壺で煮やしたのを注いで、よけいに煮える。
そんなに待てないシチュエーションでお茶を飲んでいるかもしれない、例えば、子供のいる家族とかには向かない。
他の熟茶でうまくゆくわけでもない。製法が違ったり茶葉の構成が違ったりすると結果は異なる。
背の高い湯呑みはちっとも良くない。
勘違いで誤解されて評価を下げる。
やっぱり、自分ひとりわかればいいや・・・と、なる。

ひとりごと:
自己評価よりも他人の評価が低いときの、その味わい。
いいよな。
ホッとするというか、どこか安心できる。

老撾高幹龍珠2019年・秋天 その5.

製造 : 2019年10月20日から27日(采茶)
茶葉 : ラオス・ポンサーリー県・孟臘県漫撒山(旧易武山)天門山寄り
茶廠 : 瑶族の農家+義烏人
工程 : 生茶
形状 : 龍珠 約8.5g
保存 : 密封
茶水 : 京都の井戸水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の杯・鉄瓶+炭火
鉄瓶
龍珠

お茶の感想:
黄昏どきのお茶。
このお茶。
+【老撾高幹晒青茶2019年 その1.】
美味しさと気持ちよさでクラクラくる。
液体の身体へのなじみがよくて、いくらでも杯がすすんで煎がすすんで、お腹に吸収されたお茶はどこへ行くのだろう?と不思議に思うくらい、もっともっと飲みたい。
鉄瓶の湯を足して、沸かして、淹れて、また足して、沸かして、淹れて。
窓の外がだんだん暗くなってゆくのに、部屋の中だけ時間がすすまない。
そんな感覚。
水かけ
茶葉
ライト
杯
このごろあんまり面白い話をしようと思わない。
人と会っていても、会話のはずまない感じが、ちょっといい感じ。
誰かの話を聴きながら、頭の中にはあんなことこんなことが浮かんできても、あえて黙ってみる。
会話が途切れてシーンとする瞬間。
たいして面白くない人に見えているであろう自分。
この味わい、いい。
クラクラくる。

ひとりごと:
鉄瓶
虹
内側の虹色がけっこう早く復活してきた。
全体的に艶が出てきた。
よかった。

刮風生態青餅2018年 その7.

製造 : 2018年4月11日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨小茶樹
茶廠 : 店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : チェコ土の茶壺・茶杯 鉄瓶+炭火
茶器

お茶の感想:
眠りに入るときに、脳が先に夢を見だしている。
まだ完全には寝ていないから意識はある。手足を動かそうとしたら動く。
しかし、手足に意識を向けたとたんに夢は消える。
お茶の夢を見たいなら、香りや味を追いかけないこと。
森の生態環境のよいお茶を選ぶこと。
1杯か2杯飲んだら、森の気が身体に流れる。
夢を見るように身をまかせて漂う。
酔うがままになる。
黄昏時にこのお茶。
+【刮風生態青餅2018年】
茶葉
若い茶樹なので、煮やさないほうがよい。
ペタンと平たい茶壺か、蓋碗にしたほうが無難だけれど、その逆をゆくチェコ土の重たい(厚みがある)茶壺にした。
白い色ので淹れてみたかったのだ。
汚れた身体をキレイにするつもり。
注ぎ
煮えないようにやさしく、低い位置から注ぐ。
工夫といったらそのくらい。
熱湯の温度を下げるのはあまり好かない。沸いている湯のイキイキした感じを茶葉に伝えたい。
注ぎ
水にいちばん近いお茶。
熱々なのになぜか冷たい口感。
ほんのり桃っぽい香りの他には姿が見えない。
味がしないのではなくて味が見えない。
茶湯
これといった旨味もなければ、気に障る濁りもない。
溶けて消える雪のよう。
透明度の高い湖の底を覗いたときに、自分が水面より上にいるのか下にいるのかはっきりしないような、吸い込まれてゆくような、あの浮遊の感覚。
お茶の酔いが回っている。
刮風寨古樹の緑印や黄印よりも、無い味という観点では美しい表現かもしれない。
舌にくる美味しさを期待したら、期待ハズレになる。
そこに意識を向けたら酔いが覚める。
電灯をつけないまま、暗くなってゆく夜を味わう。
夜の茶壺
鉄瓶

ひとりごと:
酒の酔いはみんなでシェアしたいけれど、茶の酔いはひとりがいいな。
オフラインでいいや。

武夷福大紅袍2019年 その1.

製造 : 2019年春
茶葉 : 福建省武夷山市度暇区九龍湾
茶廠 : 福建省武夷福茶業有限公司
工程 : 烏龍茶・大紅袍
形状 : 散茶
保存 : 真空パック
茶水 : 京都の地下水
茶器 : チェコ土の茶壺・茶杯 鉄瓶・炭火
鉄瓶

お茶の感想:
古い鉄瓶。
友人に貸したら、2回使っただけなのになんとなくやつれている。
よく見たら、内側の底のところが若干焦げている。
すぐに返してもらった。
内側の漆
内側に漆の加工がしてある。
入手したときに内側が錆びて傷んでいたので、知り合いの職人に頼んで漆を塗りなおしてもらったのだった。それから2年ほど使い込んで、水のミネラルが漆や鉄と融合して、虹色の皮膜をつくっていた。
虹色が消えてしまった。
2年かかって育てた虹色の皮膜。また一からやりなおし。
貸した友人はふだんから鉄瓶を使っていて、慣れているのだが、古い鉄瓶の個性まではわからない。
使った後に熱で乾かすときに、ちょっと温度が高すぎたのだろう。
この鉄瓶は、専門家に見てもらったら、底を換えたような補修跡が見つかった。高い技術で修理されている。
前に所有していた人が大事にしていたのだ。
そんな人がこの鉄瓶を手放すわけないから、多分亡くなったのだろう。
遺族がおじいちゃんのガラクタを処分して、自分の手元に来た。と、想像する。
千鳥
波の上を飛ぶ千鳥の図がかすかに見える。ひかえめすぎる装飾がまたいい。
自分も死ぬまで大事にする。
遺言に、誰に譲るのか書いておいたほうがいいな・・・。
さて、今日は貰いもののお茶。
大紅袍。
大紅袍
大紅袍
言わずとしれた福建省烏龍茶。岩茶の最高峰。
上海の大老板が茶山を数年間契約して、良いとこ取りをしたらしい。
中国はギフトの習慣があるので、お茶好きの老板が自慢をかねて高級茶を贈ることがある。
しかし、貰いものに良茶なし。
高級茶といってもギフトはそこそこの量をつくる。たぶん数十キロ以上。
なので、采茶のタイミングは摘み手の手配など経済的な都合が交じるし、つくる人の手は失敗なく重労働をいかに省力化するかという効率優先になる。
「お茶を煎るこの一鍋に、神様が下りてきますように・・・」緊張に震えて祈りたくなることなんてないだろう。
泡茶
飲んでみたらあんがい良い。甘い。香りもよい。
しかし、2煎めから渋味が出てきて、3煎・4煎ともっと渋味が立つようになった。舌にヒリヒリが残る。体感はザワザワして落ち着かない。
こんなものかもしれない。岩茶を知らないので比較のしようがなく、どの程度かわからない。
お茶を淹れる自分の気持ちが足りない。
人の顔が見えないお茶。
マネキンの美人みたい。
どこに個性があるのか、どこがカッコイイのか、どこが可愛いのか、どこが残念なのか、なにを得るためになにを失ったのか、鑑賞のポイントを知らない。
大金のかかった茶葉をタダでもらったのだから喜べ!
と言われても、どんな顔をして喜んでいいのかわからないから目の下の筋肉がヒクヒクする。
それでも、このお茶、また飲んでみようと思う。
あと3泡分ある。
自分で鑑賞のポイントを見つけてやる。

ひとりごと:
ん?
葉底
ブレンドしてる?
ま、ギフトだから。
良い思っているのは贈り主だけだから。


茶想

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