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易武老散茶B1960年代 その2.

製造 : 1960年代 (推定)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村古茶樹
茶廠 : 孟海茶廠(国営時代)
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : 香港ー広州ー上海 紙包密封
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
易武老散茶B1960年代プーアル茶

お茶の感想:
半日だけ晴れてまた雨。
雨音を聞くのが楽しい。
ふと思い立って老茶を飲んでみる。
以前に飲んでいたこのお茶。
【易武老散茶B1960年代】
易武老散茶B1960年代プーアル茶
易武老散茶B1960年代プーアル茶
易武老散茶B1960年代プーアル茶
前回に思ったよりも美味しい。
小豆風味で甘いながらもスッキリしている。
ツンとした樟香のスパイスが効いて、生茶の鮮味を主張している。
じっくり茶葉を見て、飲んでみて、このお茶はたしかに1960年代のものだとわかった気がする。ちょっと濁りがあるけれど、それがこのお茶。1960年代のお茶として評価をするべきだった。1950年代ともちがうし、1970年代ともちがう。なぜなら、農家でつくる晒青毛茶(天日干しで仕上げる緑茶)の仕上がり具合が違ったのだから。
いろいろ細かな点で気付きがあるけれど、それは言葉にせずに、お茶づくりに折り込んでゆきたい。

ひとりごと:
昔に読んだ本をパラパラ見ていたらこれが目にとまった。
『実録アヘン戦争』 1985年 陳舜臣著 
漫撒古樹青餅2013年・青印プーアル茶
アヘン戦争の舞台となった「茶館」は、映画に出てくるような貧民窟ではない。
「食」も「酒」も「セックス」も、そしてある種の「薬草」も、全国各地から手を尽くして取り寄せた上等の集まる娯楽の殿堂だった。金で買えるすべての快楽がある。(そうじゃないとイギリスがぼろ儲けできないよなあ。)
その時代の茶館を見たことのない自分には、映画『千と千尋の神隠し』にでてくる油屋のイメージが近い。
茶館にはすごいお茶が集まったことだろう。
欲のうずまく混沌の濁りに一点の静謐が輝く。そんなお茶。
快楽に溶けてゆく幸せな身体とは裏腹に、心はなぜかどんより沈みだす。どろどろになりかけたところにツヤツヤの熱い液体が口にひろがり喉をとおり腑に落ちてゆく。精神の洗われる瞬間に、それまでの汚れも罪も、すべてが意味あるものに思えてくる。
「お茶に救われた・・・」
と、どれだけ多くの人が茶館でつぶやいたことだろう。
異常なまでの執念で製茶に磨きをかけたお茶が今も残っている。なぜそこまで求めたのかを理解しようとおもったら、昔の茶館で乱れてみるしかない。

易武老散茶B1960年代 その1.

易武老散茶B1960年代プーアル茶
易武老散茶B1960年代プーアル茶
製造 : 1960年代 (推定)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村古茶樹
茶廠 : 孟海茶廠(国営時代)
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : 香港ー広州ー上海 紙包密封
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水
蓋碗できっちり淹れる。

お茶の感想:
週末にお茶会に呼ばれているので、
老茶を二つか三つ、販売中でないのをと思って探していたらこれが出てきた。
『易武老散茶B』とサンプル用の袋に書いてあり、ほんの10gしかない。
数年前に広州の茶商から少量を分けてもらったものだと思うが、もしかしたら過去に「毎月のお試し」という企画で出品したことがあるかもしれない。「A」・「B」・「C」とあったのだろうか。
広州の茶商は1960年代としていたと思うが定かではない。
当店も過去に1960年代の『荷香老散茶60年代』を出品したことがある。
【荷香老散茶60年代プーアル茶】
1960年代は戦争の混乱で流通が滞ったらしく、銘柄のある圧延した餅茶はほとんどない。だからこそ散茶のまま流通していたのかもしれない。散茶は包み紙などの手掛かりもなく、年代や真贋の特定は難しいが、味をみると易武山の特徴はわかるし、春の旬かそうでないかはわかるし、葉底(煎じた後の茶葉)を見ると10年と20年くらいの差は現れるので、わかる人にはわかる品で、味さえよければ銘柄の特定されたものと同等のが安く手に入る。もちろんそれがわかるようになるには、銘柄の特定されたものをひととおり経験することになるから、やはり近道ではない。
易武老散茶B1960年代プーアル茶
それで、まあ、これはそんなに良くなかった。
易武山の老茶の埃っぽいながら小豆のような甘い香り+かすかに檜の木肌ような香り。とろんと舌をなでる甘味。朽ちて霞みながらも鈍く光る酸味・渋味・苦味。旬の茶葉にはちがいないし、1960年代というのもたぶん本当だろう。しかし弾まない。気の抜けた炭酸飲料水のような感じ。
熟成の問題だろうか。保存熟成は、例えば熟成50%くらいの時点でより乾燥した環境に移して、散茶なら密封できる容器に入れたほうがよい。そのタイミングをこのお茶は20年前に逃した。と、推測してみた。

ひとりごと:
夜カフェの読書
夜カフェの読書
『Edible Selby』Todd Selby著
写真とイラストと文で、食関連の仕事場が紹介されている。
面白いことをしている人たちの、仕事場の魅力、道具の味わい。

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茶想

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