プーアール茶.com

刮風生態青餅2018年 その2.

製造 : 2018年4月11日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨小茶樹
茶廠 : 店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・鉄瓶+炭火
茶壺
底敷き
茶針
道具
鉄瓶

お茶の感想:
道具には生命感が大事。
そこにあるというよりか、そこにいるという感じ。
茶葉にも生命感。
+【刮風生態青餅2018年】
茶葉餅面
お茶の味にも生命感。
茶湯
葉底

ひとりごと:
たぶん、生命と生命が交信して命の話をしている。
瑶族のアクセサリー
ラオスのバスケット
タイの布

刮風寨単樹2号2018年 その2.

製造 : 2018年4月13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶100g
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の杯・鉄瓶・炭火
単樹2号
単樹2号
茶壺

お茶の感想:
お茶が美味しいかどうかの判断は過去の記憶に頼っている。
そうしようと意識しなくても、無意識のところで脳が働いている。
はじめて飲むプーアール茶の美味しさが一瞬で分かるのはそのせい。過去に別の食べものや飲みもので経験した記憶があるから。その記憶は抽象化したカタチになっていて、美味しさの要素みたいな共通点を見つけることができる。
ここまでが、どこかで聞いてきた脳の働きの話。
ここから先が、さらに勝手に想像を膨らませた話。
美味しさの記憶は舌や鼻だけでなく、歯の記憶も、目の記憶も、耳の記憶も、喉の記憶も、胃の記憶も、腸の記憶も関連しているかもしれない。
味に関するデータだけでなく、光や音や温度や振動や電気信号からもカタチの共通点を見つけているかもしれない。
例えば、はじめて飲むお茶に、いつか見た夕日の空の光と同じカタチを見つけて「懐かしい味」と認識するとか。
例えば、好きな音楽の旋律やリズムと同じカタチを見つけて、お茶の味に同じ印象を味わうとか。
味の経験がなくても美味しさを判断できる。
紫砂
注ぎ
注ぎ
茶湯の色
+【刮風寨単樹2号2018年 その1.】
「静かな湖面を水鳥が低空飛行でずーっと飛んでいる感じ」。
チェンコーンの友人がこのお茶を飲んで言っていたのは、そのことだった。
想像力を働かせて比喩的に表現したのではない。記憶にこのお茶の余韻と同じカタチのものがあったのだ。
お茶を飲んで、目の前にないはずの遠い景色を見たり、歩けないはずの雲の上を散歩したり、息をしたまま海の深いところへ潜っていったり。
無意識は自由に遊べる。
葉底

ひとりごと:
こんな話をしているせいか、お客様二人からメールで写真をもらった。
無意識ですべてが繋がっている。
許可を頂いて掲載。
海
海
港
海の光。
森と火
森と日
森の空気。

刮風古樹青餅2018年・黄印 その2.

製造 : 2018年4月11日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 熟成壺
茶水 : 京都の地下水
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・鉄瓶・炭火
黄印餅形表
黄印餅形裏
黄印餅形包内側
包み紙
餅面
茶葉

お茶の感想:
このお茶。
+【刮風古樹青餅2018年・黄印】
ちゃんと炭で湯を沸かす。
鉄瓶
鉄瓶
湯を注ぐ
蒸らす
茶湯の色
泡茶
すべてがピタッと揃わないと。

ひとりごと:
熟成壺入り。
熟成壺
熟成壺
1年以上熟成させてから出品することにした。
長い長い。がまんがまん。

孟宋新緑散茶2018年 その1.

製造 : 2018年3月18日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県孟宋山小茶樹
茶廠 : 愛尼族の農家
工程 : 生茶
形状 : 散茶
保存 : 西双版納
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 宜興の茶壺・ガラス杯・鉄瓶+炭火
孟宋新緑散茶2018年

お茶の感想:
西双版納でよく交流している愛尼族の農家の若者がつくったお茶。
緑茶のような生茶。
強い火でいっきに炒り上げて、軽発酵のスキを与えず、緑の新鮮味が固定されている。
ここまで高温で攻めて焦がさないのはなかなかの腕前で、その腕前を自慢をしたい気持ちが現れた若さがある。
茶樹は樹齢70年くらいの小樹で、2年前までしばらく采茶されていなかった自然栽培だから原料としては申し分ないが、采茶のタイミングが数日早くて、新芽・若葉が細かくて、風味がしっかり乗っていない。
サッパリ爽やかなだけが取り柄のようなお茶。
泡茶
孟宋新緑散茶2018年
いいポジションを取ったと思う。
あと数日待って茶葉が育ってから采茶したら、よくある生茶の原料となっていたし、特別な存在にはなれなかったかもしれない。
全部で8キロ。
できたての晒青毛茶をどうしたら良いか?と、農家の若者が山から持って降りてきた。
計画性なくいつも金がなくて困っている人なので、すぐに現金と交換してやった。たぶんお金を急いでいたから采茶のタイミングが早かったのだと思う。
茶湯の色
さて、どうしようかとひとりで何度か試飲するうちに、あんがい好きになった。
3月18日采茶で、春の訪れを告げるお茶となるから、上海の友人の店に6キロ送った。7月に立ち寄ったときにはすでに売り切れていた。
残りの2キロは自分の手元にある。
圧餅を試そうかと検討してみたが、殺青で火入れしすぎているから軽発酵の効果も期待できず、運搬の利便性以外に利益はなさそう。2キロだから小さめの枕くらいの嵩しかないので、散茶のままにした。
おまけのお茶にしてお客様に分けているうちに減ってきた。夏のうちに配りきって、夏の終わる頃には飲み切るだろう。
葉底
新芽若葉
忘れた頃にまた春が巡ってきて、あいかわらず金に困っている若者がタイミングの早い采茶をして、できたての晒青毛茶を8キロほどを持ってくる。
そういうふうに進歩のないほうがよいかもしれないな。

ひとりごと:
上海
上海に9日間居た。
今回は勉強会をしなかった。
台風が近づいて雲がすごいスピードで流されていて、毎日雨が降って、お茶の味も荒れていた。
夏休みになったところの小学2年生の上海の坊と遊んだ。
雨のときは天山茶城にある友人の店を借りて二人でお茶淹れの稽古をした。
晴れのときは中山公園を走り回ったり、美味しいものを食べ歩いたりした。
上海の坊はまだ幼いから、叔叔が他の大人たちよりも暇人であることに、なにの違和感もない。
暇人じゃないとできない仕事もあるぞ。
我ながらいいポジションを取っていると思う。

刮風生態青餅2018年 その1.

製造 : 2018年4月11日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨小茶樹
茶廠 : 店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 西双版納
茶水 : タイのミネラルウォーター
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の杯・ステンレス電気ポット
はじめのトンボ
トンボと空
メコン川とトンボ

お茶の感想:
この春、刮風寨の小茶樹でつくった生茶。
+【刮風生態青餅2018年】
よいお茶だと思う。
泡茶
水滴
若い生命力にあふれている。
味が見えないくらい透き通っている。
香りは朝の空気のように身体を浄化する。
雰囲気があるので、人それぞれに景色を見ると思う。
そんな想像力の空白のあるお茶。
甘いとか苦いとかなにかに香りが似ているとか、具体的な表現でつまらないものにしたくない。誰もが子供の頃には持っていた霊的な感覚が目を覚まして、少し黙って鑑賞したい気持ちになるだろう。
原料となる茶葉の素質はもちろんだけれど、この味には製茶の成果も現れていると思う。
そんなに特別なことはしていない。
黄印や緑印のように気合いを入れたわけでもない。
茶友たちは刮風寨のお茶づくり3年目で、もっとこうしたいああしたいという欲も出てきて、経験と工夫も積み重なって、鮮葉を目の前にしていざ製茶をはじめるときに頭の中にいろいろ考えを巡らせていたと思う。
でも、自分ははじめてだった。
同じ漫撒山の丁家老寨や一扇磨のお茶が近いから、とりあえずその経験をもとに製茶してみるしかない。
泡茶の茶葉
泡茶
はじめの殺青の5鍋分くらいは生焼けだったり焦がしたりして失敗している。
とにかく、刮風寨の鮮葉に自分を合わせるのが精一杯で、自分なりの工夫を凝らす余裕なんてなかった。
無心だったわけだ。たぶんそれが良かった。
自分から意識して無心にはなれない。意識していないから無心なわけだし。
この次に刮風寨の製茶に無心になれるときが来るとしたら、もっともっと経験を積んで、鮮葉を目の前にしたときに考えるより先に身体が動くときだろう。
ということは、それまではスランプになって悩む期間があるのかな?
ま、今からそれが分かっていたらちょっとはましだろう。
葉底
葉底(煎じた後の茶葉)
焦げもあるし軽発酵ムラもあるし、透き通った味が説明できない。
こういうのが好き。

ひとりごと:
今日はトンボの日だった。
トンボの群れ
トンボ拡大
トンボ
斑のトンボ

刮風古樹青餅2018年・晩春 その1.

製造 : 2018年4月末(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶200gサイズ
保存 : 西双版納
茶水 : タイのミネラルウォーター
茶器 : 宜興の茶壺・チェコ土の茶杯・ステンレスポット
チェンライバス
チェンライバスの扇風機
チェンコーン
メコン川
晩春

お茶の感想:
今年のメインのお茶のページができた。
タイのチェンコーンに滞在して1ヶ月。布を求めてラオスに1日行った以外は、毎日文章とにらめっこした。
+【刮風古樹青餅2018年・黄印】 
+【刮風古樹青餅2018年・緑印】 
ここに書いていない続きの話がある。
自分が景洪のアパートで圧餅をしているときに、茶友はまた刮風寨に行った。
第一波(初摘み)の最後の”晩春”のお茶をつくるため。
すでに何度も雨が降っているから、茶葉の繊維は硬くなっているし、早春の茶気は逃げているし、しかし、噂によると早春よりも香りは強いらしい。価格も安いから普段飲みのお茶になるかも。
それで、5月15日頃だったか、茶友が山から降りてきてサンプルをくれた。
刮風寨の工房で圧餅も済ませてある。
采茶は4月末頃。黄印や緑印のおよそ2週間後。
晩春の餅面
晩春の餅面裏
西双版納は雨季の入り口で雨の降る日が多くなっているから、次の日の晒干(天日干し)を含めて2日間晴れが続く日を選ぶと、結局2日分しかつくれなかったらしい。少量すぎて売る分はない。
一般的には雨が降ってもつくる。農家は毎日つくっている。半透明のプラスチックボードの下で干すからだが、われわれは直射日光にこだわるからつくれない。
古茶樹は新芽の出てくるタイミングが一本一本違う。
例えば今年の茶坪の場合、契約する農家の山の斜面の200本ほどのうち4月11日・12日・13日の3日間に采茶した黄印や緑印になった51本と、単樹の2本と、合わせて53本が理想のタイミングで采茶できたが、それ以外の147本は理想からはズレたタイミングで新芽が出る。
さらに、一本の茶樹の大きな枝ごとにもちょっとずつ差がある。
理想のタイミングの53本も、あと2週間ほど待つと別の枝の新芽・若葉が成長していて収穫できる。
したがって、理想のタイミングの収穫量は200本分の53本ではない。400本分の53本に相当するだろう。
理想と理想でないのは1:8の割合ということになる。第一波(初摘み)のお茶にもいろいろなレベルがあるのだ。
茶友が試した理想ではないほう。最後の初摘みの晩春のお茶。
晩春
『刮風古樹青餅2018年・晩春』と名付けた。
見るからに違うが、内容もまったく違うお茶になっている。
茶葉が開いているのは、繊維が硬くて揉捻で捩れないせい。
新芽が少ないのは、育って若葉になっているせい。
茎が短いのは、大きく育って柔らかい葉のところだけを摘むせい。茎はさらに長く太く育って硬いから摘めない。
葉の色がとりどりなのは軽発酵のムラがあるせい。
茶壺で淹れる
茶湯の色
湯を注いですぐに香りが立つ・・・というほどではない。刮風寨の大きく垂れるタイプの茶葉なので、香りは内に薫る。
おそらく香りの成分と共通であろう渋味・苦味・辛味が強い。甘い香りなので苦味や渋味とのバランスは良い。茶気は弱いのでサラッとしていていくらでも飲める。水質は粗くて舌の上にザラつくが、のど越しはきれいに滑るから悪くはない。飲んだ後の口や喉にメントールの涼しさがある。
茶坪のお茶は刮風寨の中では香りが弱いと思っていたが、刮風寨どころか漫撒山一帯のお茶と比べても香りが際立つ。
香りはどこから来たのか。
雨が降って成長して開いた茶葉が太陽光を受けて光合成が活発になったことの成分・・・もあるけれど、それだけではない。
茶友の話では、殺青(鉄鍋炒り)がほんの5分で済むらしい。もっとしっかり炒ろうとしたら焦げてしまう。
茶葉に水分が少ないのだ。雨が降って成長した茶葉なのに。
殺青は茶葉の形状や質に合わせて、火の熾し方や撹拌する手の動きを調整しなければならないし、生茶づくりで最も難関だから、そこを中心に製茶を組み立てることになる。
茶葉の形状や質。
茶葉は、尖った新芽、開いた若葉、円柱形の茎、と形がバラバラで、さらに繊維の質や成分や水分も異なるから、殺青の鉄鍋炒りでいかに熱を均一に通すかが問題。
円柱形の茎がいちばん水分が多く、いちばん熱が通りにくいから、黄印や緑印はこの難問に全力で立ち向かって、最高の結果を出したつもりだったが、晩春のはあっけなくその苦労を回避している。茎がほとんど無いから。
泡茶
葉底
しかし、そのせいで蒸し焼き状態にならない。茎の水分が無い。
蒸しの効果がなければ焦げやすい。
高温の鉄鍋の表面と接触することで茶葉に熱を伝えるしかなく、手返しを早くしないと焦げる。
結果的に短時間にしておかないと焦げの割合が多くなる。
イメージとしてはチャーハンの米粒をパラパラに仕上げる炒め方。きつね色を通り越して黒くなったら、香ばしいを通り越して焦げ臭くなる。
米なら、蒸すなり炊くなりしてから炒めるからよいが、茶葉は熱が伝導しきらない”生”のままの部分が残って、晒干のときにそこが軽発酵のムラとなり、色とりどりになる。
香りは、海苔を火でさっと炙ったみたいな状態。鉄鍋の高温に接触して焦げる一歩手前に焼けたところが薫る。
たしかに海苔みたいに炙ることができたら、炒るよりはよいかもしれない。
焦げないように低温で長時間炒るという手もあるが、生茶ではなく緑茶になってしまう。
生と焼けがミックス状態になっている。
これぞプーアール茶と言えるのかどうか、何年かかけて吟味するつもり。
ラオス糸を紡ぐ
綿花から糸になる

ひとりごと:
サイトのお茶の紹介ページは、お茶をつくるのと同じくらいの時間をかけている。
ブログの記事なら2日で書くが、サイトのページは3週間はかかる。
なのに、ほとんどの読者にとって役に立たない。
事実を記録して伝える文章のはずが、文章にはいくらでもウソが入るから、ウソを見極めることのできる人だけにしか真価を発揮しない。
”こだわり”のラーメンみたいな感じ。多くの人にこだわりのウソを見抜けない。
古茶樹も自然栽培も、どの業者もそう言うから、文章からはホンモノとニセモノの区別がつかない。
ま、文章なんてその程度のものだ。
みんなに真実が伝わるなんて期待しない。
いつか、来年の春なのかもっと先なのかわからないが、同じところに立った人が現場で難しい問題に直面して、別の可能性を探ることになる。
そのときはじめてこの文章は役に立つ。
そのひとり(自分自身かもしれないけれど)のためだけにインターネットで公開しておく価値がある。
日本語で書いているが、ほんとうに必要な人は中国語にも韓国語にも訳すだろう。

刮風寨単樹1号2018年 その1.

製造 : 2018年4月13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 散茶100g
保存 : 西双版納 
茶水 : 農夫山泉・四川省
茶器 : 宜興の茶壺・グラス杯・鉄瓶・炭火
刮風寨単樹1号
刮風寨単樹1号
刮風寨単樹1号

お茶の感想:
刮風寨単樹1号は「鉄拐李」と仲間内で呼んでいる。
鉄拐李(李鉄拐)が足の悪い仙人だったから。
遠い昔に足を刈られたせいか根元のほうで2つに分かれ、いったん横に倒れた幹が大きく曲がって上に伸びる姿は神々しくもある。
刮風寨のエリアは山深いので、お茶の需要が減ると誰も茶地に入らなくなって、ほんの数年で自然の森に戻ってしまう。台刈りや剪定されないまま何十年も枝を伸ばした高幹は、単樹のお茶にするのにふさわしい。スラット上に伸びた幹と同じバランスで地面の下の根もスラッと下に伸びているはずで、深い地層に根が達していると想像できる。
刮風寨単樹1号の葉
3年前から刮風寨のお茶に集中している茶友も単樹のお茶の味にはまって、刮風寨のエリアから裏山を超えてラオスにまで足を伸ばして、すでに何本もの単樹のお茶をつくっては試しているが、今のところ単樹1号の美味しさに叶うのは見つからない。
前の記事にした単樹2号は同じ茶坪の斜面を横に50メートルほどずれたところにあって、土質は同じだと思うが、品種特性的な違いが現れていて葉形も違えばお茶の味も違う。そしてやはり単樹1号の美味しさには叶わない。
左1号右2号
左: 単樹1号 100g
右: 単樹2号 100g
同じ100gの晒青毛茶でも1号と2号では嵩がこれほどにも違う。茶葉に含まれる成分の違い。1号の黒い色は鉄分などのミネラルの含有率が高いせいだと思われる。
采茶は1号も2号も4月13日。
1年前から農家と約束して、10日前から森に入って新芽・若葉の成長具合を確かめて、采茶のための木登り人員を確保して、製茶の日の天気を予測して、この日!という采茶のタイミングを決める直前には緊張で胃が痛くなる。
単樹1号の殺青は瑶族の農家の主人が担当した。ホッとした。
農家の主人が殺青
農家の主人もこのお茶を愛していて、自分用の取り分を主張するので誰も文句なし。
側で殺青を見ていて、やはり熟練の殺青はすばらしいと思った。ふだんの他人に売る用のお茶の殺青とはぜんぜんちがう動きだった・・・。
自分の殺青との違いは手返しのスピード。
農家は強火で攻めて手返し早くすることで焦げを防ぐが、このやり方では水分が蒸発しやすく標準的な茶葉だと緑茶っぽい風味になりやすい、が、単樹1号はそうならない。茎の部分が長く育って水分を多く含むからだろう。
殺青
茶葉を投入する直前の鉄鍋の温度は390度。
何年か前に非接触温度計でいろんなところの鉄鍋を計ったが、だいたいこの温度。
一鍋で炒る約5キロの鮮葉を投入した瞬間にたしか190度に下がる。さらに1分か2分でもっと下がる。それから数分でまた温度が上がってくるが、この間が問題。茶葉が常温から70度以下の低温域が長く続くと意図しない軽発酵がすすむ。茶葉に均一にそうなればよいが、縁のほうや茎の部分だけが黄色やオレンジ色に変色する。また、風味も紅茶のようなモワンとした甘い香りが混ざる。
炒りはじめて短時間に茶葉の水分を高温の蒸気に変えるには強火がよいし、鉄鍋に厚みのあったほうが鍋の温度が下がりにくくてよい。
ただ、ここを追求しすぎると、違う種類のお茶になりそうな気がする。
漫撒山の地域一帯は森の水気が多く、茶葉は茎が長く育って水を含む。その結果、炒った茶葉のところどころに変色が残るのが普通。
単樹1号も2号も手の動作をがんばって精度を上げてみたけれど、追求はこのへんにしておくのが良さそう。
単樹1号
茶湯の色
葉底
「神韻」と呼ぶやつだと思う。
脳がクラっときて、一瞬であっちの世界へと連れて行ってくれる。味もさることながら酔い心地が違う。まるでクスリ。どうしてももう一度やりたくなってしまうタイプのやつ。

ひとりごと:
勤勉や勤労がエライのは日本の社会環境での価値観であって、おそらくそうじゃない社会のほうが世界には多い。
勤勉や勤労がより早くより大規模に自然環境を破壊してきた結果を見ると、あまりカシコイくないと思える。
お茶の味や体感みたいな美の世界も勤勉や勤労の通用するところじゃない。

刮風古樹青餅2018年・黄印 その1.

製造 : 2018年4月11日・13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 餅茶180gサイズ
保存 : 西双版納
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 宜興の茶壺・グラス杯・鉄瓶・炭火
圧餅の蒸し
圧餅の石型
圧餅の布袋

お茶の感想:
今回は自分ひとりで圧餅する。家の厨房のカンタンな設備で茶葉を蒸す。
圧餅の工程は、茶葉を蒸して布に包んで石型で圧して、冷ましてから布を外して涼干・晒干する。
文章にするとたった一行のことだが、ひとりでやると重労働で、一日20枚圧餅するのがやっと。道具を手入れして掃除を終えたら深夜になる。一週間続けたらあちこちの筋肉が盛り上がって体つきが変わってくる。
180g×20枚=3.6kg。製茶(萎凋・殺青・揉捻・渥堆・晒干)をひとりでするのとほぼ同じ生産性である。65kg の体重の人間がたった3.6kgの茶葉に振り回されるのだから、圧餅の茶葉に与えるエネルギーがいかに多いかがわかる。
圧餅は、円盤型に整形するだけが目的じゃない。
散茶の嵩を減らして運搬しやすいようにしたことが出発点だったとしても、”蒸す”ことの火入れや、蒸気の水による軽発酵や、圧延することの茶葉の繊維の変化を、昔の職人はなんらかの利点として計算に入れたはず。お茶に薬効が求められていた時代だからなおさらのこと。
圧餅後の餅茶
餅面
もしも圧餅を工房に依頼すると一日数百枚も可能である。しかし、茶葉の変化を追いかけられない。数人一組の分業になるからだ。分業では、各自の担当するところの茶葉を観察できても全体は把握できない。蒸したとき、布で包むとき、包んでから2度蒸しするとき、石型で圧すとき、布を外すとき、涼干・晒干で乾燥させるとき。この一連の変化を見ているだけではダメで、どうしても手の感触で、身体で流れを知る必要がある。
晒青毛茶ができるまでの製茶も同じ。
采茶からはじまって萎凋・殺青・揉捻・渥堆・晒干の流れを身体で知るのが大事。
というのが最近わかってきたので、圧餅も自分でやることにしたのだ。
身体で知ることは他人に伝えられる知識になりにくいせいか、軽視されがちだと思う。まして手の仕事は効率が悪くて、結果的にお茶の価格を上げてしまうから市場での評価は低い。
例えば揉捻について。
名前のとおり茶葉を揉み捻る工程であるが、「手でする場合は何分かかるの?」と、現場でよく聞かれる。
揉捻
手で揉捻すると、ある時点で急速に茶葉が変化しはじめるのが指先や手のひらの感覚に伝わる。さらにすすめると、あきらかに「もういいよ!」という茶葉の繊維や水分の変化が手に伝わる。手と茶葉との会話がある。
茶葉のコンディションは毎回異なる。たとえ同じ一本の茶樹から採取しても、日によって水分・栄養分・繊維質が異なるし、気温や湿度や気圧という外的な要因も揉捻の結果を左右するだろう。
したがって、揉捻の時間は5分で終わることもあれば20分かかることもある。その判断は手がする。
雲南の自然栽培の茶樹は一本一本の品種特性が微妙に異なり、茶葉の大きさもカタチも繊維質も成分も異なるから、揉捻一回の手に取る茶葉(この段階ではまだ水分が多いので1.5キロくらいだろうか)ごとにチカラ加減や時間を調整しなければならないはず。
手で揉捻すると個人によって技術もチカラも異なるから、例えば自分なら10分のところを他人なら15分かかるかもしれない。手は疲れてくるから1回めと10回めにかかる時間は異なる。
茶摘みのときから茶葉に触っていると、一連の工程(采茶・萎凋・殺青・揉捻・渥堆・晒干・圧餅)の前後の関係にも気付く。
手で揉捻
例えば、早春の雨の降らない日が続いた茶葉の揉捻は短時間で済むとか、雨が降った後は繊維が硬くなって3倍の時間かかるとか、殺青で水分を残すようにするとヨジレやすいとか、殺青の火入れがしっかりできたときに手にくっつく茶醤の粘度が高いとか、揉捻をしっかりすると軽発酵がすすんで甘い香りが出るとか、揉捻しすぎると圧餅の粘着が悪くなるので蒸し時間を長くしなければならないとか、揉捻でわかる水分量で晒干の茶葉を広げて一日で乾く厚さを予測するとか。
もしも機械で揉捻して茶葉と手の会話が断絶すると、前後のつながりがなくなり、つじつまが合わなくなるだろう。お茶の性質をある方向に導こうとするなら、ある個性を宿そうとするなら、手で揉捻するのはあたりまえなのだ。
手で揉捻したら生産効率が5分の1になる。
単純に計算して5倍の価格でお茶を売ると機械揉捻の生み出す利益に追いつくわけだが現実的ではない。
機械揉捻
「手の揉捻は何分するの?」と聞く人の心理はおそらくこのことを先に考えている。
工業生産的な価値判断が背景にあるのは、そのほうがカシコイと評価される社会環境であり時代であるからだ。さらに悪いのは、それを知ったうえでマーケティングするのも出てくる。手で揉捻する本当の意味を考えずに揉捻時間を1分くらいに短縮してカタチだけ”古式”だったり”手工”だったりする。
労働をつまらないものにしてしまったので、現代のお茶づくりはどうしても昔のお茶づくりに勝てない。お茶だけでなくて道具づくりも。道具だけでなくてあらゆるモノづくりがそうだろう。
人が貧しくなるスピードが加速して、お金を稼ぐスピードが追いつかない。
さて、『刮風古樹青餅2018年・黄印』(未出品)。
刮風古樹青餅2018年・黄印
刮風古樹青餅2018年・黄印
5月4日に圧餅を終えて、10日間かけて涼干(陰干し)して、荷造りを終えたところ。長期熟成は西双版納では行わないからとりあえず上海にお茶が運ばれる。
180gの小餅サイズ全部で19枚。出品は17枚くらい。出品時期や価格はまだ決めていない。
圧餅の蒸し時間はいつもよりも長くなった。深蒸しになった。
これも手の判断である。石型を踏む足の判断でもある。
なぜ手や足がそう判断したのか?頭で解析を試みているところ。
この時期がいちばん不安になる。もしかしたら手が判断を誤ったのではないか?と疑いたくなるほど、お茶の味が揺れて安定しないからだ。
お茶淹れ
茶湯
この間に試飲しなければよいのに、気になりだしたら夜中であろうがガマンできずにお茶を淹れてしまう。ヘンな味が出て心配になって眠れなくなる。
圧餅を3日前に済ませてきた北京の茶友が、刮風寨の古茶樹のお茶を持ってきた。
彼のオリジナルだが、製茶は農家がして、圧餅はメーカーがしている。彼自身は身体を動かさないので太っている。カタチだけのお茶づくりは誰にでもできる。
茶友の餅茶
餅面がキレイ
メーカーの圧餅は餅形がキレイだ。
品茶
でも、やっぱりヘンな味が出ている。
圧餅後に10日くらいかけてゆっくり茶葉が乾燥する過程の同じ道をたどっている。
圧餅前の散茶の味をみると、そのヘンな味は無い。なので明らかに圧餅が影響した味である。
圧餅3日後の茶友のと10日後の自分のを比べると、ヘンな味が抜けているのがわかった。よかった。よかった。
炙って乾燥
圧餅後の水分が残っていることだけがヘンな味の原因じゃない。
炭火の遠火で炙って茶葉を強制的に乾燥させても、やっぱりヘンな味が残っている。
水分の他に茶葉の繊維の変化がお茶の味に影響していると推測する。繊維の変化には時間がかかる。

ひとりごと:
やっと終わった。ほっとした。

刮風寨単樹2号2018年 その1.

製造 : 2018年4月13日(采茶)
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)刮風寨茶坪
茶廠 : 農家と店長と茶友たち
工程 : 生茶
形状 : 散茶100g
保存 : 西双版納 密封
茶水 : 農夫山泉・四川省
茶器 : 宜興の茶壺・グラス杯・鉄瓶・炭火
月
お茶で休憩

お茶の感想:
前回の更新日付を見たらもう1ヶ月以上も経っていてハッとした。お茶づくりに集中して茶葉のほうを向いていると、人間のほうの言葉があまり浮かんでこなくなって、書くこともなくなる。
お茶のことは身体が覚えているし、茶葉には物理的にすべてが記録されている。
お茶を淹れると味や香りとなって現場のことが再現される。
今年の春は良かった。
いろんなことがうまい具合に重なり合った。2009年からお茶づくりにかかわるようになって9年目になるが、はじめてスッキリいった気がする。モヤモヤしたところのない理想のお茶。夢が叶た。
前回の記事に書いたように、はじめは丁家老寨の古茶樹を追ったのだが、いろいろうまくゆかなくて、刮風寨のお茶をつくることになった。
刮風寨
刮風寨は人気のお茶どころで、これまでとは事情の違うところがあるが、今回は茶友たちに助けられた。茶友らは自分より10日先に山に入って、準備をしたり、旬のタイミングを計ったりしていた。彼らは刮風寨を追いかけて3年目になる。その経験が活かされた。
オフロードバイク
バイクで森に入る
6人ほどのチームプレイはピッタリ息が合っていた。声もでなくなるほどの重労働でヘトヘトになりながら、奇跡の数日にみんなコーフンぎみだった。誰も口には出さないが、自分たちがこの春一番かもしれないと思っていたはずだ。
森
森の小屋
自分が山にいた期間は10日間。オリジナルのお茶を4種ほど出品することになると思うが、4種合わせても10キロあるかないか。茶友たちの分を合わせても約60キロ。そのうち生茶のプーアール茶が45キロ。紅茶が15キロ。
6人は収茶(茶摘みを監視して鮮葉を集めて村へ持ち帰る)と製茶に集中して、茶摘みは農家が雇った13人の苗族の部隊が山小屋に住み込みで働いた。合わせたら19人。
苗族13人
19人で10日間(茶摘みは8日間)で60キロ。これでも数年に一度あるかないかの豊作。体力の限界だし、これ以上人手を増やすと質を落とすし、天気の良い日はそう長く続かないし。
テント
(製茶場にテントを張って24時間の監視体制)
晒干
刮風寨の山から降りてすでに10日以上経つが、筋肉や関節がまだ熱を持ったまま圧餅加工をはじめたので、疲労の限界に達したのか、ついに身体が動かなくなった。今になって、捻挫した足首やら、毒虫に噛まれた跡やら、竹の道具のトゲが刺さったままになっているのやら、あちこちの痛みが出てくる。
休養がてらとりあえず2015年の下見のときの刮風寨の写真をまとめた。
+【刮風寨 古茶樹】
今回つくったお茶の紹介ページはこれから半年ほどかけてアップする。
今回の写真はあまり多くない。忙しすぎてそれどころじゃなかった。まあいいのだ。茶葉という現物がある。写真よりもずっと確かな証拠になる。
チームプレイの結晶と言える刮風寨単樹のお茶2本。2018年4月13日采茶。
とりあえず1号・2号と名付けている。
単樹1号と2号
左:単樹1号100g
右:単樹2号100g
それぞれ1キロほどつくれて、自分は100gずつ分けてもらうことにした。出品しないで勉強会で自らお茶を淹れる。
そのうちの1本は2016年にも一度つくっていて、そのとき自分は刮風寨の現場にいなかったので友人に分けてもらって、ブログにも登場している。
+【刮風寨単樹小餅2016年 その1.】
今のところ自分の手元にある新しい生茶のプーアール茶ではいちばん美味しいお茶だが、2018年の春はこれを超える。
美味しさといい体感といい、奇跡のお茶だ。良すぎるのが怖いくらい。というのも、今年の春のように恵まれることはめったにないと知っているから。美味しいお茶のできる次の年はたいがい美味しくないことも何度か経験しているから。地域全体の森林の環境破壊がますます進んでいるのを目の当たりにしているから。
茶友らのリクエストで、単樹2号の殺青は自分が担当した。
殺青
今年の春は一鍋5キロの殺青を合わせたら30鍋はしただろうか。自分のお茶でなくても農家の手伝いもして経験を積んだ。
数年前まで易武山の殺青は平鍋と呼ぶ水平に据えられた鉄鍋が主流だったが、鍋の中で茶葉をひっくり返すのにチカラが要ってたいへんなので、近年はすべて斜鍋に置き換わっている。このため、熱のとおり具合が変わって、茶葉が乾燥ぎみに仕上がるようになった。それが生茶のプーアール茶としてふさわしくないと考えているので、斜鍋でも茶葉の水分を逃さないよう工夫した。茶友たちもこの方法に賛同してくれたので、われわれの生茶はひと味ちがう。はず。
揉捻作業
揉捻
刮風寨単樹2号。今日は2号のほうを飲む。ひとりで飲むのははじめてになる。
下から見たら樹高10メートルくらいと思っていたが、木登りした苗族の話では15メートルらしい。
単樹2号
2年前の2016年に茶友が収穫を試みたが、あまりに少なくて、一鍋3キロにも満たないので殺青がうまくゆかないと判断して、陰干しと天日干しで白茶風に仕上げていた。茶友らが集まるたびに飲んでもう無くなったが、記憶しているその味とよく似ている。
刮風寨単樹2号2018年
刮風寨単樹2号2018年
刮風寨単樹2号2018年
製茶が違うし、しっかり火を通したので白茶の味はしないが個性は同じ。驚くほど味が似ている。
鮮葉は4.5キロ。殺青の一鍋分しかない。年に一度の一打席でホームランを打たなきゃならない。火加減を間違って焦がしたらパーになる。かといって火を弱めたら弱気が宿る。できた散茶約1キロを数人で分けて、みんな圧餅しないで散茶のまま飲み切るつもりだから、殺青が完成度を決める。強気に高温で攻めたら、背中に感じたみんなの緊張感がそのまま、ヒヤッと冷たいような口感になってお茶の味に現れているような気がする。
葉底

ひとりごと:
刮風寨の山から降りて自分ひとりで圧餅の準備などをしていたときに、茶友ら数人はまた刮風寨に戻って数日を過ごしていた。
彼らが降りてきたときに「なにしていたの?」と聞くと、「なにもしなかった。」らしいのだ。
古茶樹の新芽・若葉はまだまだあって、鮮葉は毎日のように収穫されるので仕入れてお茶づくりができたのに、なにもせずにただボーっと他人のお茶になってゆくのを眺めていたらしい。
旬が過ぎたのだ。命の燃えるような旬のギラギラした輝きはほんの数日しか宿らない。その輝きを知ったらもうお腹いっぱい。たくさんあっても仕方がないことを知る。

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茶想

試飲の記録です。

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