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巴達賀松生態紅茶2016年 その1.

製造 : 2016年03月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山賀松寨生態茶
茶廠 : 農家
工程 : 紅茶
形状 : 散茶
保存 : 西双版納
茶水 : 巴達山の山泉水
茶器 : 大きめの蓋碗
賀松の村
巴達山賀松寨は愛尼族(アイニ族)の村。
西双版納の西側でミャンマーに近く、海抜1800メートルに達して山が高いせいか、このあたりでは一番寒い地域である。といっても冬に雪が降ったことはない。
春茶は他の茶山よりも遅くなるが、樹齢数十年の畝作りの台地茶は太陽の光をしっかり浴びているので早春に芽が出る。
2016年の初摘みは3月16日。
この日に山に上がって台地茶での紅茶づくりを試みた。もちろん無農薬・無肥料の栽培。3月17日茶摘みして3月18日に天日干しで毛茶(原料となる散茶)が仕上がった。この先、餅茶に圧延して完成するが、その工程は4月末頃になる。
天日干しの紅茶
巴達山には布朗族の村の曼邁寨と章朗寨とに古茶樹がある。愛尼族の賀松寨に古茶樹は無くて台地茶だけだが、仕事がまともなので製茶を依頼できる。逆に言えば、製茶がむちゃくちゃなのが普通。犬や鶏の走り回っている地面にそのまま茶葉をひろげて干したりする衛生感覚である。
賀松寨は初めて西双版納に訪問した時(2007年だったかな)に、まだ健在だった大黒山の樹齢1700年の茶王樹を案内してくれた村長との付き合いが続いている。村長業のかたわら製茶業をしているのだが、その息子が仕事を手伝うようになって紅茶づくりに取り組むようになった。といっても、夏の雨季の機械乾燥の製茶。なぜ雨季の茶葉かというと、水分が多くて紅茶の発酵工程がうまくゆくから・・・というのだが、本当のところは雨季の茶葉の原価が安くて、しかも産量が多いため、良い商売になるからだ。雨季の茶葉を生茶のプーアール茶にすると明らかに不味いが、紅茶にするとまあまあいける。なのでメーカーや小売から大口の注文が入る。昨年はひと夏で7トンもつくったらしい。
春や秋の旬の茶葉でつくるともっと良いのだが、高値になる紅茶に大きな需要はない。
当店の場合は逆で、昨年は生茶のプーアール茶よりも紅茶のほうがよく売れた。この理由ははっきりしていて、茶気のアタリがやさしいからだ。同じ春の旬の茶葉でつくっても紅茶なら1日中ずっと飲んでいられる。熟成期間が10年にも満たない生茶のプーアール茶を1日中ずっと飲んだりしたら茶酔いでフラフラして眠れなくなる。個人の体質にもよるが、とくに女性はこの茶気のアタリに敏感。高所得の女性の多い上海のお茶市場では、高級茶の生茶離れがはじまっているとみている。
古茶樹の春の旬で紅茶をつくると高値になるので、普段飲み用にもうちょっと安くつくるとしたら台地茶をつかって揉捻を機械でする方法がある。もちろん天日干しで仕上げる。
天日萎凋
晒干の紅茶
この製法を村長の息子に伝授して台地茶の紅茶をつくりながら、自分はその現場から離れて、森の古茶樹に集中できると考えた。
春の製茶の忙しい時期、どうやって時間をつくるか、どうやって良い茶葉を選ぶか、発酵度をどう調整するか、衛生管理をどうするか、道具は十分か、天気予報をどうみるか、いろいろ細かな点をいっしょにお茶づくりしながら解決してゆく。今年からいきなりたくさんつくれないが、来年・再来年と生産量を増やしてゆけたらよいと思う。
美味しいお茶をつくりたければ良い原料を選ぶこと。それが大事。台地茶であっても、周囲の環境や茶樹の樹齢や仕立てや農地の管理によって茶気・香気・滋味・水質の現れ方がずいぶん異なる。
巴達山賀松の茶畑
茶摘みの人
袋の鮮葉
鮮葉
お昼にバイクで山をめぐって、ここぞという環境の良い農地に茶摘みの人が居れば声をかけて、袋の中を覗いて、摘みたての鮮葉を嗅いだり齧たりしてみて、その場で買う。このやり方を確立した。1日に30キロの鮮葉が手に入れば、次の日に天日干しして7キロほどの毛茶となる。1日7キロ。これがうまくできるようになったら、来年の春は数十キロほどつくろうかという考え。
村の人が一日掛けて摘んだ鮮葉は、夕方に製茶場に売りに来る。それなら500キロから多い日なら2トンも集まる。しかし品質は低い。午後の太陽で萎凋する時間もない。
大量生産のお茶
機械で大量に製茶される茶葉はまるでゴミのように扱われる。
台地茶であっても大量生産しないで手間暇かければ良いお茶ができる。少ない生産量と手間暇のコストの差に3倍の値をつけることにした。結局そんなに安くならないかもしれないけれど、自分の基準でここが最低のライン。
それで、今回3月17日茶摘みして3月18日に仕上がったのは約5キロ。
紅茶試飲
パンニャ
山で試飲してきた。
巴達山のお茶ガールのパンニャが美味しい!と言った。
バイクで山を巡っているときにもう一箇所素晴らしい茶畑を見つけている。鮮葉にして30キロ採取して、製茶後に7キロはできるだろう。自分が巴達山に行けない28日くらいに茶摘みされる予定。
村長の息子
茶樹の幹
茶畑

ひとりごと:
山から降りて休憩するときは、まず身体のメンテナンス。
あちこち虫刺されや切り傷や打ち身などあり、薬を塗ったり、棘を抜いたりする。爪を切って、ヒゲを剃って、洗濯して、靴や道具の手入れをして、美味しいものを食べて、お酒も飲んで、しっかり寝ておく。ヨガして関節をゆるめて、天気予報を見て、ブログ書いて、携帯やカメラの充電して・・・あんがい忙しいな。
できたお茶をじっくり試飲する暇がない。


茶想

試飲の記録です。

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