プーアール茶.com

章朗古樹紅餅2016年 その1.

製造 : 2016年4月6日采茶
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山章朗寨古茶樹
茶廠 : 店長ふじもと
工程 : 紅茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納ー上海 密封
茶水 : 上海のミネラルウォーター
茶器 : マルちゃんの茶壺
プラタナス
復興西路
復興西路

お茶の感想:
西双版納から上海に移動してやっとブログを更新できた。1ヶ月半も更新を休んだ。辺境の多民族なところは北京のネット規制がキビシイのかもしれない。
ま、文章を書かない時間は、言葉にするよりも先に手足を動かす。そのほうが良いこともある。
この間、春のお茶づくりを終えて、すべてを圧延加工して、荷造り発送して、倉庫を整理して、しばらく離れるので部屋をキレイにして、産地での仕事を一段落させることに注力していた。
お茶づくりは産地が半分。消費地が半分。
これからあと半分の仕事がはじまる。
今年の春のお茶を上海の友人の小売店や茶室で紹介し始めている。
早速、お客様からこんな質問があった。
「西双版納の古茶樹は生茶か熟茶をつくる品種であるはず。なぜ紅茶をつくるのか?雲南紅茶は滇紅(雲南省の紅茶)の品種でつくるべきではないのか?」
上海ではややこしい質問をしたがる人がけっこういる。テレビ・雑誌・ネット・展覧会・専門店、お茶にまつわる情報量が多いのと、文化の失われた時代からの回復を焦るあまり、知識が先行しやすいのだろう。
「なにも考えていません。」
と、かわすこともあるが、この質問はまともに答えてみたい。なぜなら、古茶樹のお茶はまさにそこが違うからだ。
章朗古樹紅餅2016年
章朗古樹紅餅2016年
現在は世界中にお茶の産地がある。
そのほとんどは、お茶の個性を品種に依存している。
古茶樹は違う。お茶の個性を山に依存している。
かんたんに言えばそういうことになる。
かんたんに言い過ぎかな。
例えば武夷岩茶。
「大紅袍」 ・「肉桂」・ 「水金亀」 ・「鉄羅漢」・・・これらは品種に名前が付いている。接ぎ木によってクローンが栽培される。どこの山で栽培するかというのは、元祖の風味に近づく点では大事だが、例えば福建省の「大紅袍」を貴州やタイの北部やインドでつくるというのは可能なのだ。気候や地質の条件が揃えば、味も香りもよく似たお茶ができるだろう。そうはさせないように地域認証などの対策があるのは、コピーできることの裏返しでもある。
武夷岩茶は風味の個性を品種に依存しているからだ。
クローン栽培による品種の味を追求すると、茶樹は若いうちのほうが濃い血を保つ。樹齢100年・200年・300年と古茶樹になるほど育った環境に適応した性質を得て、親から受け継ぐ品種特性が徐々に薄まる。400年・500年・600年と樹齢を重ねるほどに山に育まれた血が濃くなる。
古茶樹の個性は山に育つ。
この個性もまた品種特性と言えるが、クローンでは増やせない。歳月をかけることでしか得られない。
山ごとにお茶の味があり、山ごとにお茶の名前がつく。
「巴達山」・「易武山」・「布朗山」・・・。
さらに細かく地域を分けて、近くの村や地名がつく。
「章朗寨」・「一扇磨」・「弯弓」・「刮風寨」・「老班章」・・・。
山それぞれの風格みたいなものがそのままお茶に現れる。
雲南紅茶
巴達山章朗寨に通う回数を重ねるほどに、お茶の個性もだんだん浮き彫りになってくる。
あるお客様はこの『章朗古樹紅餅2016年』は「寒」や「烈」が強いと言うが、それは紅茶だけではない。生茶もそうだし、熟茶は微生物発酵で温の性質を強めているが、それでも他の茶山の熟茶に比べると涼しい口感がある。そして茶気は火に油を注ぐようにパッと起こる。
巴達山は西双版納ではもっとも寒い気候の茶山。海抜が高く、もっと山の高いミャンマーのほうから吹く風は直線的で厳しい。山が高くて紫外線の強い太陽の光が眩しい。
さて、巴達山の古茶樹が紅茶としてふさわしいのかどうか。
この判断は難しい。味や香りだけでなく、体感や薬効の観点でも深く考えるところがあり、時間がかかる。
お茶を飲む人の利用の仕方にもよる。現在の人と昔の人では生活が違う。体質が違う。お茶の飲み方が違う。
お茶づくりは産地が半分。消費地が半分。

ひとりごと:
上海の宿泊はAirbnbという民泊紹介サイトをつかってドイツ人の写真家のNickの家に泊まっている。「一部屋使っていないから使ってもいいよ」という感じで友達の家に泊まりにゆくのと同じだが、Nickはこういうのに慣れているのか、むちゃくちゃお構いなし。部屋は大学生の下宿なみに雑然としている。
ところが、なぜか居心地がよいのだな。
必要な物はすべてそのへんに散らかっていて自由に使える。自分の家みたい。
ニックの家
復興西路
自分も上海に住んでいた頃のこの地域は、かつてフランス租界だったところで、今も住宅区で宿泊施設が少ない。復興西路から路地を入って階段を上がる老房子。窓から上海図書館を望む。大きく育ったプラタナスの街路樹や庭園の緑がいっぱい。
自分にとっての上海の味わいはまさにこの感じ。


茶想

試飲の記録です。

・キーワード検索

・カレンダー

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< November 2017 >>

・表示されている記事

・お茶と年代のカテゴリー

・記録

お茶の歴史
お茶の歴史 (JUGEMレビュー »)
ヴィクター・H・メア,アーリン・ホー

・サイトリンク

・プロフィール

 

mobile

qrcode

powered

みんなのブログポータル JUGEM