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巴達山賀松熟茶07年 その4.

製造 : 2007年12月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山賀松寨生態茶樹
茶廠 : 孟海県恒益茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶357gサイズ
保存 : 西双版納孟海県ー景洪市
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 宜興紫砂の茶壺
巴達山賀松熟茶07年
巴達山賀松熟茶07年
巴達山賀松熟茶07年

お茶の感想:
西双版納に戻ってすぐにお茶の在庫整理。
同時に熟成の具合を確かめる。
いつもの仕事。
けっこう手間がかかる。
箱から出したり詰め替えたり。
竹皮包みを外して餅茶1枚ごとに密封したり。
傷んだ包み紙を取り替えたり。
在庫の数を数えなおしたり。
湯を沸かして試飲したり。
過去にアルバイトを雇ったこともあるが、西双版納は人がむちゃくちゃでかえって問題が増えるので、ひとりでぼちぼち作業する。(西双版納にかぎらず他人の仕事は必ず気に入らないタイプなのだけれど・・・。)
見た目にあまり変化のない地道な仕事。太陽が沈んでゆくのを見ては今日もまた過ぎてゆく・・・とため息をついたりする。
卸売部で出品の『巴達山賀松熟茶07年』。
農家がメーカーに依頼してつくったお茶だから竹皮包みの質が悪くて(雨の季節に採取した竹皮であるうえに、洗って干してという工程をちゃんとしていない。)、そのため竹をかじる虫がついて、ついでに包み紙までかじられている。農家の倉庫に2014年まで置いていたから、そのときに付いた虫が今まで生き延びているのだ。
農家はいろんな生きものと共生している。
虫食いの包み紙
茶虫
てんとう虫のような形の2mmくらいの虫。茶葉は食べないけれど餅面に穴を開けて卵を産むので、イモ虫のような幼虫が茶葉の隙間に隠れている。1枚につき1匹いるかいないか。
生まれて死ぬまで竹しか喰わない虫だから汚いことはない・・・そう思える方にお求めいただけたらよい。
泡茶
葉底
お茶の味はすばらしい。
熟成の具合は抜群で、当店の西双版納の倉庫でもっとも美味しく育ったお茶のひとつと言える。もっとも熟茶は間違いなく美味しくなるのだけれど。
残り56枚。試飲分2枚差し引いて54枚。
餅茶一枚ごとに紙包みを開けて、ブラシでこすって落として、また紙を包みなおして、陰干しして、一枚ごと密封して、荷造りして、上海に転送する。
竹皮を開けるごとに表面についているトゲトゲした繊維の粉が飛び散る。肌に触ると痛い。あとから痒い。一日の終りに床を拭き掃除して、作業服を洗濯して、身体から落とすために何度もシャワーして・・・。
56枚のために2日間ほど費やす。
他のお茶の在庫整理もあわせたら月日があっという間に過ぎてゆく。
割に合わない仕事だと心得ている。経済的にも割に合わない。世の中に良い影響を与える社会人として活動するにも割に合わない。
なのに続ける。
「お茶が好きでこの仕事をしているのですか?」
最近はそう聞かれても言葉に詰まる。
たぶんそういうタイプの「好き」ではないからだ。
「もったいない」という気持ちに近い。
ご飯を食べ残したらもったいない。その「もったいない」に似ている。
茶葉には命がある。
単独で生命体ではないかもしれないが、茶樹の肉片であり、山の血液の一滴であり、他の様々な生きものと交流して生態系を構成する組織の一員である。
茶摘みはその命を奪ってゆく。
その瞬間から「もったいない」がはじまる。
製茶がうまく仕上がらなければもったいない。
輸送中に傷めたらもったいない。
保存中に質を落としたらもったいない。
お客様によろこんで買ってもらえなければもったいない。
美味しく飲まれなければもったいない。
もったいないだらけで、心配ごとがうじゃうじゃあって、細かな仕事が増えてゆく。
商売を考えたら、経済を考えたら、もったいないを捨てたほうがよい。もっと収益の上がる仕事に時間を割いたほうがよい。労働はもっと低賃金な他人に任せたほうがよい。そもそも、もったいないの伴う商売は選ばないほうがよい。
若くて将来有望な人から見たら、そんなことが分からないバカに見えるだろう。
でも、叔叔はお茶がもったいないからバカを続ける。
こう考えると「もったいない」も愛情の一種だよな。
「好き」ほど情熱的ではないし、積極的ではないし、語れる物語もない。
たいくつな気持ちだけれど大切なのだ。たぶん。

ひとりごと:
そうはいっても値上げはする。
うまく熟成している分。
手間暇かかっている分。
倉庫の家賃の分。
物価上昇しつづける現地で生活してゆく分。
つぎの仕事に取り掛かる分。
我慢はしない。つづかないから。
まだ夏の雲
まだ夏の雲。秋の旬はもうちょっと先。


茶想

試飲の記録です。

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