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老班章古樹純料茶10年 その2.

製造 : 2010年5月
茶葉 : 雲南省西双版納孟海県老班章古茶樹 老班章茶農協会認定
茶廠 : 孟海鴻福茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 上海 密封
茶水 : 京都の地下水 
茶器 : チェコ土の茶壺+鉄瓶
チェコ土の茶壺

お茶の感想:
上海の友人の店に預けていたサンプルの餅茶が数枚戻ってきた。
3種ほどあって、しばらく飲んでいないお茶ばかりなので確かめておく。
まずは老班章の2010年。
『老班章古樹純料茶10年』
老班章純料2010年
西双版納にいると試飲する機会の多い老班章のお茶。
この茶山の原料の茶葉価格が年々高騰してゆくのが春のニュースになって、中国全土にブランドが浸透している。
自分は好みではないから老班章の山には2008年から行っていないが、現地の茶友らはちょくちょく行っては「これはどうだろ?」と意見を求めてサンプルを持ってくる。1ヶ月に1つは老班章を試飲する機会がある。
ニセモノもホンモノも含めて美味しいと思えるのは1年に1つ出会えばよいほう。高騰した価格に見合う美味しさに出会うことはめったとない。
老班章にはひとつ気がかりなことがある。
茶葉の価格が高騰したため新老班章と称する茶地の開拓が周囲に広がった。2008年にはすでに周囲の山の広大な森林の開拓がはじまっていた。自然環境のバランスが変化しているはずだ。
老班章純料2010年
久しぶりにこれを飲んでみると、あんがい上質だった。
過去の記事には「舌にへばりつく苦味」と書いているが、今思うと適切じゃない。「余韻の長い苦味」と言うべきだろう。
とにかく苦味が美しい。枯れて清い感じがする。
透明感に深みがある。
余韻の広がりに風景が見える。
なんだか抽象的だが、美味しさが上にゆくほど抽象的な表現になるものなのだ。逆に、具体的な表現をさせるお茶はたいしたことなかったりする・・・かも。
体感はというと、暑い日に涼しい。
豊富なミネラルのせいなのか足の指に血がめぐる。毛細血管が開いて軽く汗をかくがのぼせるほどの上気はない。穏やかな茶酔いが眠りを誘ってウトウトする。
7年目になる熟成の風味はというと、密封して乾燥状態を保つように保存していたので大きな変化は無いが、無駄なところが落ちてより質素になった気がする。微かに蜜のような甘い香りが加わっている。煎がすすむと吐く息・吸う息にお香の煙のような香りが漂う。この地域の原種の品種特性が現れている。
様々なジャンルの音楽に様々な味わいがあるように、お茶にもそういう違いがある。もしかしたら、老班章の苦味の余韻はこれ独自のジャンルであって、他に代わりが見つからないのかもしれない。
もう一度味わってみたい苦味となって記憶に刻まれる。
老班章純料2010年
ひとつメモしておくと、この茶葉は5月の2番摘み。例年なら春の旬を外しているが、しかし2010年は80年ぶりの干ばつで雨が少なかったので、4月中旬の1番摘みの終わりくらいのコンディション。小さな新芽・若葉にそれが現れている。
茶樹の背が高いほど発芽の時期が遅くなりがちなので、もしかしたら大きな茶樹の1番摘みが混ざっているのかもしれない。
やや遅い春の茶葉は茶気が穏やかで、甘味が控えめになってちょっと痩せたような風味になるけれど、それが清潔感につながって好印象である。老班章だからといってフルパワーのチカラ比べが良いとも限らない。高いお茶だからチカラ自慢したくなるけれど。
早春の水分の少ない茶葉に比べたら水分を多く含む晩春の茶葉は殺青の鉄鍋炒りで焦がす失敗が少なくうまい具合に仕上がっている。熱伝導率のよい水が茶葉に均質な熱を伝えるからだ。このことが風味の透明感につながっている。
製茶の仕上がりを追求するなら、早春の茶葉を求めるのはリスクがあるなと思った。
葉底
葉底。雨の季節に入ったせいで茶葉の繊維がやや硬くなっている。

ひとりごと:
茶葉にはいろんなことが記録されている。
2010年5月の老班章の自然環境も茶樹の健康も。
お茶を淹れるとそのときその場所の環境がパッと蘇る。
この茶葉を手元に資料として残しておくと、これから出会う老班章のと比べられる。その違いから、自然環境と茶樹の健康についてもわかることがあると思う。


茶想

試飲の記録です。

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