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曼晒古樹青餅2017年 その2.

采茶 : 2017年04月12日
茶葉 : ミャンマー曼晒
茶廠 : ミャンマー布朗族の農家
工程 : 生茶のプーアール茶
形状 : 散茶
保存 : 西双版納 陶器の壺
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : チェコ土の茶壺+鉄瓶+炭火
胡桃の炭
炭炉に五徳

お茶の感想:
炙るお茶を試す。
圧餅してから4日目のこのお茶。
+【曼晒古樹青餅2017年 その1.】
表面だけ炙る
表面の茶葉を剥がす
圧餅に失敗した形の悪いのを使う。
涼干4日めだが、まだ乾ききっていない。
外側の茶葉はパリパリに乾いているけれど、布で絞った凹の中心部はまだ水分があってちょっと柔らかい。
中心部の緑っぽい部分がまだ湿っている
室内の温度は25度。湿度は50度。洗濯物なら1日で乾く環境だが、茶葉はそうはゆかない。毛細血管のようなミクロの管が張り巡らされて、水を逃がさない。圧餅して固形になるともっと水は逃げない。環境によっては、自然に微生物発酵がはじまるだろう。
乾ききるまでの数日間で大増殖はしないが、種が宿ることはあるかもしれない。良性の菌類が天然の抗生物質をつくって残すかもしれない。
現在のメーカーの効率を追求した圧餅で、そんな余裕はあるだろうか。
餅茶を炙る
さて、炙るお茶。
前回は焙煎を試したが、炙るのは焙煎よりも短時間(10分以内)で、高温の熱で、微妙に茶葉を焦がした風味を求める。
唐代の「茶経」に出てくる団茶の煎じ方を意識してみる。
絵で見る団茶は、餅茶よりも小ぶりだが厚みはありそう。
紐を通して吊り下げて保存される。茶葉が空気に晒されても平気な感じなので、製茶は晒干で仕上げているだろうし、熱を通しすぎないよう”生”を残しているだろう。そうだとしたら生茶に似ている。
茶経に書かれているお茶の味の清涼感からすると、微生物発酵はほとんどないと思われる。
炙った茶葉を石の薬研(やげん)で細かく挽くのだったかな・・・。(はっきり覚えていないし、確かめもしないが・・・。)
現在の生茶のプーアール茶は、繊細な味と耐泡(煎の続く)を求めて、茶葉をできるだけ崩さないようにしている。1煎・2煎・3煎・・・と、だんだん熱が入ってお茶の味が変化してゆく”生”の魅力を嗜む。
薬研で茶葉を細かくする理由は、なんとなくわかる。
炙って焦げの芳ばしさが出てくると、焦げによる雑味も出る。茶葉を挽かずにそのまま淹れると、味と香りがバラバラでまとまらない。香りの良いのは1・2煎め。味の良いのは3・4煎め、という具合になる。
香りと味をひとつにまとめるのに、炙りたての茶葉を挽くのは有効な手だと思う。
手元に薬研がない。
ま、いずれ手に入れるとして、今回はいつもより抽出時間を長めにして対処する。
炙った茶葉を煮る
炙った茶葉を煮る
西双版納からちょっと北の思芽市の陶器をつかう。
炭火の弱い火で短時間煮る。1煎め3分、2煎め5分、3煎め7分。だいたいそのくらいで飲みきる。
それ以上煮ると重くなって爽やかさが失われる。3煎めにはすでに枯れてゆくような味が感じられる。日が沈んでゆくような終わりの予感の味。
こういう飲み方は、茶葉に熱が通ってゆく過程の一瞬を切り取るタイミングが大事。なので、お茶を淹れる人と飲む人との呼吸が合わないといけない。ピリッとした緊張感を共にする時間。
3煎め

ひとりごと:
お茶を仲間たちと飲むときは、上質な茶葉ほど何煎もダラダラと飲み続けてしまう。
心理的には、仲間たちとの時間がこのまま続いて欲しいという思いもある。
でも、いずれは終わりにしなければならない。
何年か前に、上海で、友人の誘いで年配の老茶ファンの家にお茶を飲みに行ったことがあった。たしか書道の老師だった。フランス租界の雰囲気を残した上海の老房子は、年末の夜の寒さが染みた。
極上の老六安1970年代を飲ませてくれたが、1煎・2煎と驚くほど濃く淹れて、漢方薬のような強烈な薬味を味わった。3煎めでちょっと穏やかになったと思ったら、「落ちたからこれでおしまい」と言われた。
いっしょに飲んでいた3人も、心の中では自分と同じように「まだ飲めるのに・・・」と思ったに違いない。10gで3000元はするかな・・・ということは、1煎で1000元。
でも、この切り方、だからこそ余韻をいつまでも味わった。
人生はいつまでも続く。少なくとも明日には終わらないし、明日になってもそう思っている。
まだ早いかと思いつつ煎を切ると、この一煎がもっと愛しくなる。


茶想

試飲の記録です。

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