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章朗古樹紅餅2016年 その3.

製造 : 2016年4月6日采茶
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山章朗寨古茶樹
茶廠 : 店長ふじもと
工程 : 紅茶
形状 : 餅茶
保存 : 不完全な密封
茶水 : 京都地下水
茶器 : チェコ土の茶壺・鉄瓶・炭火
ガスバーナーと炭火
ガスバーナーと炭火

お茶の感想:
炭火の点火は今のところガスバーナーがいちばん良い手だと思う。
湯を沸かすのは従来の電気やガスのコンロに任せて、静かな沸騰をキープする弱めの火を炭に任せるならば、炭全体が白くなるまでしっかり熾す必要はない。端のほうが赤くなって、その小さな火がゆっくり全体にまわってゆく過程の火力で十分。
炭はひとつでは燃えることができない。
炭同士が互いに熱を照射し合って火力を強めてゆくので、最低でも3つのフォーメーションになる。
切り炭の火
切り炭を立てて3つ並べると2時間は沸騰状態を保つことができる。火力を上げたければ炭の数を増やせばよいし、長時間キープしたければもっと太い炭を使ってもよいし、火力の微調整は炭と炭の隙間の空気の通り具合を火箸で調整したらよい。コツを掴めばそう難しいものでもない。
火遊びは楽しい。
ただ、自分はたまたま子供の頃に田舎で火遊びを経験している。竈や七輪や五右衛門風呂の火を毎日焚く生活があり、ちょっとの火傷で済む学習もしている。しかし、そういう経験のない人がいきなり部屋の中で炭火を焚くのは危ない。だから、みんなにおすすめできるものではない。
茶葉を温めて乾燥させる
さて、醒茶器を使いだしてから、茶葉の持つ水分が気になって仕方がない。
醒茶器のサイズに合わせて新しい鉄瓶も用意した。1.4リットルの湯を沸かせるサイズ。デカい重い。
いろんな茶葉を試してみる。
カラカラに乾燥していても茶葉の芯のところにはごくわずかながらも水分が残っていて、この水を完全に抜くことは物理的にできないだろうが、もうちょっと少なくしたほうが長期熟成には良いのじゃないかと考えが変わってきた。
プーアール茶の保存はあまり湿気に気を使わないのが一般的で、ちょっと湿気たくらいのほうが熟成に良いという意見もあるくらいだから、それに比べたら当店はかなり乾燥ぎみにしてきたが、いや、もっと乾燥させてもよいかもしれないと思う。
微生物発酵の関与する保存熟成でない場合は、茶葉の持つわずかな水を残しておく利点は少ないだろう。
烏龍茶や緑茶に比べるとかなり火入れが浅く、揉捻(茶葉を揉む工程)もそこそこなプーアール茶の生茶。それゆえに茶葉のミクロの繊維の水道管がしっかりしていて水を保持しやすい。
以前、老茶を専門に扱っていたときの30年モノの生茶の茶葉を思い出してみると、もっとカラカラに乾燥した質感だった。茶葉の繊維のミクロの水道管が壊れて、保持できる水分量が少ない様子。
保存環境にある空気中の水分、つまり湿度が高かろうが低かろうが、茶葉の保有できる水分量の違いで熟成変化は異なってくる。湿度計を基準にしてはこのことが見えない。
章朗古樹紅餅2016年
今日は水分量の気になるこのお茶。
+【章朗古樹紅餅2016年】
これを醒茶器で1時間ほど温めてしっかり乾燥させてみた。
以前に、同じ製法のこの紅茶の記事に書いている。
+【章朗古樹紅餅2016年・青印 その5.】
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2016年のオリジナルの紅茶に共通してあるトマト味。缶詰トマトのような煮え味。
白磁の蓋碗でサッと淹れると見つけにくいが、茶壺など保温性の高い茶器で高温の湯でじっくり抽出すると出てくる。
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原因は、圧餅後の乾燥の工程にあるのではないかと推測していたが、そうじゃなくて、もしかしたら茶葉のミクロの水道管が持つ水分が影響しているのではないのか?と推測してみる。
水分がわかりやすいようにたっぷり30gほど醒茶器に入れた。
茶葉から出る水分
やっぱり出てくる。
ま、この量は一般的な餅茶なら生茶でも熟茶でもあるレベルで、異常ではない。ただ、晒干で仕上げる紅茶においてはもっと乾燥するのが理想かもしれない。
淹れてみると、やはり缶詰トマト味はほとんど無くなった。
2煎めにぐっと濃くしても出てこない。トマト味は茶葉が煮えた味ではなかったのだ。圧餅後の乾燥の問題でもなかったのかもしれない。
章朗古樹紅餅2016年の茶湯
ラベンダーのような鮮花の香りが蘇る。この香りは製茶のときの軽発酵で出てくる香りと同じ。すでに1年ちょっと経つが、まだ新鮮な成分が保たれている。
もともと醒茶をしなくても3煎めにはトマト味は消えていた。なので、醒茶で茶葉の芯の水を抜くと、1煎めから3煎めと同じようなことが起こっていると見ることができる。
この結果を得て、茶葉を二次加工したり保存熟成の方針を変えたり、ということはしないのだな。
この先何年もかけてじわじわ茶葉の芯の水が自然に抜けてくれるのを待つつもり。
保存は「密封」と記しているが、実のところ完全な密封にはなっていない。(「不完全な密封」と書くことにする。)あえて言うなら、もうちょっと水分が逃げやすく工夫したほうが良いのかもしれない。
アイデアを練ってみる。
2煎めに濃く淹れる

ひとりごと:
こだわりのカフェはそこらじゅうにあって、職人がコーヒーを淹れてくれるが、お茶にそういうところは少ない。
時代劇に出てくる峠の茶屋が近所にあったらなーと思う。
こんなことを言い出すのは、きっと炭火で湯を沸かすのが面倒になってきたからだ。
チェコ土の茶壺・茶杯・鉄瓶・炭炉・炭・それに醒茶器まで、ますます重装備になって、この一式をスーツケースに入れて旅することを考えると足が重い。炭を熾して湯を沸かして飲むまでに50分もかかると気持ちも重い。
3段重ね
白磁の蓋碗と茶杯に銅のヤカンと電気ポット。軽くてコンパクトでいつでもパッとお茶が飲めるのも良いよな。
ま、いつでも戻れるから大丈夫だろ。


茶想

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