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7572七子餅茶80年代 その1.

製造 : 1980年代末期・1988年
茶葉 : 雲南省臨滄市双江県孟庫大雪山茶区晒青毛茶
茶廠 : 双江孟庫戎氏茶叶有限公司
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶350gサイズ崩し
保存 : 香港−広州ー上海
茶水 : 農夫山泉
茶器 : 宜興の茶壺・景徳鎮の茶杯・鉄瓶+炭火
良くない方
良い方
良くない方
良い方

お茶の感想:
上海の友人の店に立ち寄ったらこのお茶の飲み比べができた。
1980年代の国営時代の孟海茶廠の熟茶。
店主の言うには、片方が良くて片方は良くないらしい。
ほぼ同じ年代の、同じメーカーの、同じ茶号(7572)なのに。
参考までに、7572は初代だけは生茶。
+【早期7572青餅70年代】
その後の7572はすべて熟茶で、そのうちのひとつは紹介したことがある。
+【黄印7572七子餅茶99年】
何年か前の入手時ですでに6000元(10万円くらい)したらしいが、個人的にはそんなに偉いとは思わない。今になって言えることだが、現在流通してる熟茶のほとんどがこれに似せた発酵の仕上げ方になったので、よくあるタイプの味になったから。
炭火
ただ、「良いのと良くないの」は気になる。どこが違うのだろうか。
7572の後ろの「7」が茶葉の等級(成長具合)を現しているが、これは品質を判別する指標にはならない。自然な育ちの茶葉をあの山この山から収集するのでサイズが合うはずがないし、山が違えば品種特性もちょっとずつ異なるのだから、茶葉の内容成分や繊維の質も違って、微生物発酵の具合も違って、その結果味も異なる。
今回飲み比べた2つがまさにそうで、餅面の茶葉の質が違う。
7572七子餅茶80年代
7572七子餅茶80年代
上: 良くない方
下: 良い方
写真ではわかりにくいが、良くない方のは茶葉が比較的小さく柔らかいせいか餅身がカッチリ締まっている。良い方のは茶葉が大きく繊維が硬いせいか餅身の締りが悪くてゆるい感じ。
微生物発酵の黒麹と酵母の活動のバランスを知ってからは、柔らかい小さな新芽・若葉の多いのは嫌な予感がする。
現在の市場はそこを勘違いしていて、生茶の上等と同じように熟茶にも柔らかい新芽・若葉のほうがモテている。
しかし、微生物発酵は酵母が優勢となってしまってバランスが悪い。
良くない方
良い方
上: 良くない方
下: 良い方
水色にもその違いが現れている。
黒っぽくなる原因ははっきりとわからないが、微生物発酵時に酵母が優勢となりすぎて、高温になったり、糖などのカロリーを過剰に消費したり、代謝物がたくさんできたことで、そうなったのだろうなと想像する。
味にはもっと大きく違いが現れている。
良くない方のは、まず口感がネットリしている。甘ったるい。穀物っぽい暑苦しさがある。
良い方のは、口感がサッパリ。甘いけれど消えが早く、酸味や苦味とのバランスも絶妙。そして長年熟成によって醸された薬草のような浄化の香りがある。これが生茶の年代モノに共通している。
体感も違う。
良い方は、身体の芯が温まる。喉が潤う。
良くない方は、皮膚が熱くなって、喉が渇く。
葉底
左: 良い方
右: 良くない方
良くない方の葉底は柔らかい茶葉の粘着力で老茶頭のようにくっついてほぐれにくい。渥堆発酵時にこの性質が酵母発酵の過剰を引き起こす。
西双版納の熟茶づくりをしている茶友にこのことを伝えたら、こう言われた。
「良い方のは硬くて大きな茶葉が多くて、出来たてのときは不完全発酵なところがところどころ残っていて、甘さが足りないし、美味しくないのでは?」
そう。そのとおりと思う。
たぶんそのほううがいいのだ。
酵母発酵を完全にさせようとして栄養を消費されてしまって、長期熟成の変化に伸びしろがなくなるよりは、出来たてのときの美味しさがそこそこで結構。酵母が優勢になっていなくても、その前後で黒麹菌などがしっかり仕事をして酵素などの良い成分を茶葉にたくさん残しているから、じわじわ時間をかけて成分変化が進んだほうが栄養価を減らさないで済む。
昔の人はそういうことを経験的に知っていたに違いない。

ひとりごと:
昔の人は賢くて今の人はアホ。
アホが飲める良茶なし。


茶想

試飲の記録です。

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