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熟茶づくり実験2019年 その7.

製造 : 2019年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県象明蛮磚古山生態茶
茶廠 : 農家+店長
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : 微生物発酵途中
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 白磁の蓋碗・グラスの杯・ステンレス電熱ポット
温度

お茶の感想:
四回目の散水を終えて2日目。
茶葉の温度は最高45度まで上がった。
さすがに撹拌しないとこの温度を下げられない。放っておけば50度を超えるので撹拌した。
かなり不安定な状態。
そういう段階。
三回目の散水からとても不安定になっている。
黒麹優勢の発酵はもうここで限界だと思う。
これまでにない匂いが出てきて、消えて、また出てきて、というふうに揺れる。
豆っぽい匂い・キュウリっぽい匂い・うどん出汁っぽい匂い・漬物っぽい匂い・卵の黄身っぽい匂い・カビっぽい匂い・焼いたパンっぽい甘い匂い・栗っぽい甘い匂い、など。
お茶の味も揺れる。
茶湯
クエン酸の酸味が落ちてきて、これまでになかった苦味が出てきたり、強い旨味や甘味が出てきたりする。数時間後に飲んでみるとまたクエン酸の酸味が戻っていたりする。
グラスの底に菌糸や胞子の死体?のようなのが増えてきた。
グラスの底
栄養が豊富になりすぎているのだと思う。
豊富な栄養は、腐りやすいカビやすい。
黒麹菌だけではもう安全を保てないから、納豆菌や酵母や乳酸菌の援護が必要。
こちらから援護を要請しなくても向こうから勝手に来てくれて、活発な発酵になって茶葉の温度がこれまで以上に上がる。自然にそうなる。
おそらく、良性な菌類だけはないだろう。
茶葉は複雑なカタチをしていて、ミクロの世界ではいろんな環境ができるから、悪いやつも侵入してくる。
カビ
カビ
茶葉が高温になると水蒸気が増えて蒸籠につくカビも増えてきた。黒麹っぽい黒いのがほとんどだが、そうでないのもいる。もうすぐそこまで迫って来ている。いや、すでに茶葉に侵入しているだろう。
でも大丈夫。
酵母・納豆菌・乳酸菌は、さらに発酵をすすめることで毒が毒のカタチを保てなくなるまで分解するから。
発酵により浄化する。
汚れた土や水が微生物によって浄化されるように、茶葉につくられた毒もまた浄化される。
浄化のプロセスが渥堆発酵には必要。だから、単独の微生物による支配では無理。いろんな微生物が複雑にからみあって共存してくれないといけない。
共存するには、もともとの茶葉の栄養では少なすぎるので、黒麹菌が栄養をつくってくれないといけない。
黒麹菌は栄養をつくりすぎる。だから余剰な栄養は酵母などが燃焼してくれないといけない。毒を分解してくれないといけない。
茶葉の水分や温度など、ほんの少しの環境差で微生物たちは棲み分けするから、茶葉の堆積の高低差によって層をつくる。茶葉の内側の水分が多いところから半乾きになるまでの含水量の変化する時間の幅をとる。
部分的に、もしくは一時的に、それぞれの微生物の繁殖をゆるす。
版納古樹熟餅2010年
写真: 版納古樹熟餅2010年メーカーの倉庫での渥堆発酵
渥堆発酵が、
なぜこれほど何度も散水するのか。
なぜこれほど高温を保つように発酵させるのか。
なぜこれほど長い期間発酵させるのか。
それは、熟茶づくりに”浄化”のプロセスが必要だから。
2袋それぞれの発酵
茶湯の色
葉底
ここにきて、一時的に45度になる高温を経て、ようやく茶湯の色に赤みが加わってきた。
左と右は同時に発酵をスタートした同じ茶葉の2袋だが、1袋ごとの具合がちょっと違ってきた。ほぼ同じ環境になるようにしてきたが、例えば蒸籠の上段と下段とか、散水の量の微妙な差とか、発酵に差がでてくる。お茶の味にも差がある。
一方は、カビっぽい苦味がちょっと出てきたが、香りが甘い。
もう一方は、カビっぽさはなくて漬物っぽい酸味があり甘味も強いが、香りが少ない。
これからの展開を観察する。
黒麹優勢の茶葉
高温になっても黒麹優勢のときの黒っぽい色のサインが消えなくなってきた。35度くらいに温度が下がってくると、栗の甘い匂いが戻ってくる。
はい。
今日の授業はここまで。

ひとりごと:
西双版納は異常気象で雨が降らない。まったく降らないので空気はカラカラ。熱帯雨林の気候じゃなくなっている。
連日、気温は39度まで上がる。
このままだと渥堆発酵の最終段階が危ない。
西双版納
渥堆発酵の最後は、茶葉を広げて温度を下げて微生物の活動を止めて、10日ほどかけて自然乾燥する。
高温のために微生物が活動してはいけないし、乾いた空気が茶葉を早く乾燥させてもいけない。
なにか別の手を打つしかなさそう。


茶想

試飲の記録です。

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