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老撾高幹晒青茶2019年 その1.

製造 : 2018年10月(采茶)
茶葉 : ラオス・ポンサーリー県・漫撒山(旧易武山)天門山に近い
茶廠 : 瑶族の農家+義烏人の茶商
工程 : 生茶
形状 : 散茶
保存 : 密封
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : チェコ土の茶壺・チェコ土の杯・鉄瓶+炭火
北京人の茶室

お茶の感想:
理想の終点にあるお茶。
漫撒山からラオスにかけての、深い山の原生林の残る森の中の、瑶族のテリトリーにある、高幹のお茶。
お茶ドリームの極みだ。
世界中のどこの国のお茶マニアでも、奥の細道に入っていくと中国茶になる。中国茶の奥の細道に入ってゆくと上の方に霧のかかったエリアがあることに気付く。情報も現物の茶葉もほとんど共有されないのだから、そのエリアに入ると趣味を分かちあえる友達がいなくなる。
ひとりぼっちになる。
知らない人がそのお茶を飲んでもその良さがわからないから、友達もなく家族にも相手にされず、ひとり孤独にお茶を飲む。
自分だけが知っている。
それでいいのさ。
ということなので、ほんとうの最高峰は知られていない。
みんなが知るのは、化粧や演技やストーリーやらでにぎやかで、「ホンモノじゃない」とは言わないけれど、どこか汚れている。人間の汚れた手垢でベタベタになっている。
(こういうふうに言うから大人になれない中二病なのかな。)
高幹のお茶をつくりたい。売りたい。
純粋無垢のものを商品にするなんてイヤな大人のすることだけれど、数が少ないので入手できる人も少ないし、入手してもわからない人がほとんどだろうし、結局なにも変わらないし、ま、いいか。手垢がついたりしないだろ。
茶葉
高幹のお茶をつくるのは今はまだ難しい。
その夢を叶えるにはいろいろ問題がある。
近づくほどに問題が出てきて難しくなっているが、この傾向はいいヤツだ。確実に近づいている証拠だから。
自分では無理でも、その夢を先に叶えた他人のお茶を買うことはできる。
そういえば、高幹のお茶を狙っている茶商がいて、易武山に住み込んで毎日10キロの山道を走ってトレーニングしているという話を人づてに聞いていた。
あの人に会えないかな・・・。
北京人の茶友にそんなことを話したら、あっさり連絡が取れた。
近づいている・・・よな。
その人はラオスの山にこもってお茶づくりをしている最中だったので、山を降りてくるのを待った。
まだ、その茶葉を見てもいないし、価格も聞いていないけれど、「とりあえず1キロ買いたい」と言ってみたら、あっさり売ってくれた。
2019年の10月20日から10日間でつくられたのはぜんぶで7キロ。
この7キロのためだけに3ヶ月ほど山で過ごしている。
散茶のまま1キロを分けてくれて、あとの6キロは”龍珠”と呼ぶ8gの飴玉状に圧延加工したらしい。
龍珠
散茶は自分で圧餅する。
(後に、龍珠も1キロ買うことにした。)
その人は浙江省義烏市の人で、数年前に小さなお茶の店をはじめた。
これからは”義烏人”と呼ぶことにする。
茶湯の色
喫茶の歴史ある浙江省だけあって、わかるお客がいる。
ホンモノを求める数人の要望に応えるだけで、この仕事が成り立っているらしい。
お茶の味になんとなく記憶がある。
たぶんこれに似た系統。
+【老撾高幹古樹2018年・秋天 その1.】
記事に出てくる高幹のお茶は「美味しくない」と書いているが、このお茶は美味しい。
聞いてみると、同じラオスの山でも場所がちょっと違うらしい。中国側の漫撒山から見たら北寄り、刮風寨よりは丁家老寨に近いらしい。
距離にしたら数キロしか離れていないが、お茶の味は違う。
高幹の茶葉
圧餅前に、散茶のままの味を記憶しておくことにする。
葉柄がとにかく粗い。長い。茎が太い。
高幹の茶葉
泡茶
泡茶
泡茶
義烏人の言うには、殺青を意図して浅いめに仕上げているらしい。
それが昔ながらの易武山の味というのもあるけれど、飴玉状の龍珠に加工するときに、どうしても蒸すときの熱が過剰になりやすい。そのバランスを考えているらしい。
歩いて5時間ほどかかる山奥。
村から5人の采茶のアルバイトを連れて入っても、采茶の時間がない。
帰りの5時間の道すがら袋に詰めた茶葉が蒸れて軽発酵のような変化が始まる。
山に製茶小屋をつくることも考えたらしいが、山道があまりに険しくて、大きく重い鉄鍋を持ち込めないらしい。
製茶のクオリティーを求めるお茶ではない。
茶湯
葉底
サッと抽出して薄めにしても、しっかり抽出して濃いめにしても、いずれにしても淡くあっさりしているのが高幹の特徴。
辛味・渋味がほとんどなくておっとりしているのも高幹の特徴。
半日かけて15煎くらいは飲んだけれど、煎ごとの変化があまり大きく感じられないのも高幹の特徴。
ゆったりした茶酔いで興奮しない。静かに沈んでゆくのも高幹の特徴。
殺青のときの薪の火の煙を吸ったかな?という煙味があるけれど、3煎もしたら消えるので問題ない。
煙味はラオスの農家の殺青の窯の造りがひと昔前のままで、排煙がうまくできていないからだ。むしろリアルでいいと思う。
10月20日からの采茶は秋の旬の真ん中だけれど、雨季から乾季になる途中で、まだちょっと雨の降る日もあったはずだけれど、高幹の茶樹は根が深いせいだろうか、お茶の味はあまり天候に左右されない。それも特徴。
葉底
葉底は茎の部分が3分の1ほど占める。
茎は長くて太くて柔らかい。柔らかいから製茶できる。製茶できるから摘むのであって、故意に長い茎を摘んで重量を稼いでいるのではない。
1950年までの易武山の私人茶庄の”號級”の餅面の茶葉とそっくり。

ひとりごと:
自分でお茶をつくるのはたいへんだけれど、他人のつくったお茶を買うのはカンタンだな。楽だ。楽したい。
お金があれば楽できる。
お金が欲しい。


茶想

試飲の記録です。

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