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”こっち”と”あっち”

2020年2月2日の勉強会「ゆるいめの試飲会」のことを記録しておきたい。
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店長が個人的に、手元の茶葉の整理のために、しばらく飲んでいないお茶をメインに、勝手に淹れて飲みます。
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という趣旨であったが、茶葉の整理などは自分ひとりでできることであって、それをわざわざ勉強会と称して人を集めて行うには別の目的がある。検体となる他人が必要な目的。
今回は、”陰”と”陽”がはっきり分かっていないお茶を、はっきりさせたかった。
お茶は体感。それと、心の動き。
お茶の知識や味や香りに囚われず、その奥へまっすぐにすすんで向き合う。
けっこう集中力のいる作業になる。
なので、ほんとうはおしゃべり無用。お茶のことを説明してもいけない聞いてもいけない。ただただお茶を飲んで体感と心の動きに注目する。3杯ほどつづけて飲んでからやっと判定を下す。というのが理想だったが、参加者が少なかったので集中しやすかった。人数が多いとこのへんのルールを設定したほうがよいだろう。
さて、飲んだお茶は以下のとおり。
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+【南糯蜜蘭青餅2013年】(生茶のプーアール茶)
+【刮風古樹青餅2018年・黄印】(生茶のプーアール茶)
+【老象古樹紅餅2019年・秋天 その1.】(オリジナル紅茶)
+【章朗古樹紅餅2016年・青印】(オリジナル紅茶)
+【紫・むらさき秋天紅茶2011年】(オリジナル紅茶)
+【香椿林青餅2016年】(生茶のプーアール茶)
+【昆明老方磚92年 その1.】(藏茶)
+【版納古樹熟餅2010年】(熟茶のプーアール茶)
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けっこうバラバラである。
製法も違う。季節も違う。山(地域)も違う。
でも、これらを”陰”と”陽”のどちらかに分けてみる。
”陰”と”陽”という言葉のもつ印象にひっぱられてはいけない。
なんだったら”白”と”黒”でもいい。
ただこの対局は確かにある。
実感するとわかる。
体感や心の動きはどちらかに傾く。
味の好みのように個人の嗜好が分かれることはない。
開始から2種類のお茶を飲んだところで、参加者のひとりが別の言葉を提案してきた。
「どちらかというと”陰”と”陽”よりも、”こっち”と”あっち”と言うほうがしっくりくるのでは?」
なるほど!たしかにそうなのだ。別の参加者もこれに同感。
お茶を飲んだときに感じる自分の居場所が”こっち”なのか”あっち”なのか。
この感覚に注目すると、3杯飲む前にだいたい分かる。1杯めで分かることもある。
判定は以下のとおり。
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『南糯蜜蘭青餅2013年』  ”こっち”
『刮風古樹青餅2018年・黄印』  ”あっち”
『老象古樹紅餅2019年・秋天』  ”こっち”
『章朗古樹紅餅2016年・青印』  ”こっち”
『紫・むらさき秋天紅茶2011年』  ”あっち”
『香椿林青餅2016年』  ”こっち”
『昆明老方磚92年』  ”こっち”
『版納古樹熟餅2010年』  ”あっち”
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実感を伴わない人がこの文章だけ読むと、なにのことを言っているのかさっぱりわからないだろう。
ま、仕方ないな。バッサリ切り捨てることにする。
どちらかというと”あっち”のお茶は少ない。
”あっち”とは、確かであるはずのことが不確かになる感覚。
”無い味”があるという話を昔にしていたが、それにもちょっと似ている。
味があるはずなのに無いことに脳が混乱して、一瞬の幻を見てしまう。
自分が今いるココはほんとうにココなのか、今という時間はいつの今のことなのか、自分とはどの自分のことなのか・・・みたいなことまでが一瞬だけあやふやになる感じ。
一般的な流通では手に入らない上等なお茶に、”あっち”のやつが多いような気がするが、ほんとうにそうだろうか。まだこの観点を意識して確かめていないので、今後は注意してみることにする。
逆に、「”あっち”じゃなければ上等ではない」とも言えない。例えば、『昆明老方磚92年』はかなり上等に分類できるハイクオリティーな藏茶であるが、このお茶は”こっち”感が強い。”今ここ”。藏茶だから仏教に仕えているせいか、目の覚めた感じなのだ。
まだこの観点を試していないお茶について、”こっち”なのか”あっち”なのかの予測は難しい。なんらかの法則を見つけていない。製法でもない。季節でもない。山(地域)でもない。
なので、つくろうと思ってつくれるものではない。
でも、直感でわかる。
”こっち”と”あっち”にはお茶の本質がある。

追記:
後日、お客様より情報をいただきました。
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大和言葉には、一音毎に意味があるということでした。

あ すべての始まり 天 雨 光 明るい 朝
こ 親愛 優しさ 大切にしたい思い ここ こころ
ち 魂 神々しさ たくさんの 体内をめぐるもの ち みち いのち(息をする魂)

やまとことば50音辞典 高村史司より
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茶想

試飲の記録です。

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