大益五子登科小餅11年 その1.
製造 : 2011年
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県大葉種喬木晒青茶
茶廠 : 孟海茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 小餅茶
保存 : 昆明ー上海 紙包み
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水
茶器 : 大きめの蓋碗
お茶の感想:
このサイズでこの価格は高いな・・・と思ったけれど、
包み紙を開けてたら納得。「宮廷プーアール茶」に使われるクラスの新芽・若葉が選ばれている。
器を湯で温めて、
湯を捨てて空にした蓋碗の中で茶葉を蒸らして、
ぬるめの湯で洗茶して、
「プツプツ」の音が減ったら、
熱湯を注ぐ。
このやり方では、茶葉に水分がしっかり浸透しているので、1煎め・2煎め・3煎めくらいまでの抽出時間がいつもより短くなる。このお茶はさらに細かな新芽・若葉のお茶なので、ドッといっきに濃く出やすいので、そこを気を付ける。
新芽・若葉のどくとくの濁り。
とろんとした液体の質感。
透明で姿を現さないけれど、上昇力を感じさせる「茶気」。
口に含んで漂う香りに、『版納古樹熟餅2010年』をつくったときの発酵の倉庫と同じものがあった。
このお茶も「完全発酵」に近付くような仕上がりで、お茶のお茶足る輪郭が失われて、別モノが存在している。
ひとりごと:
さあ、戻ろう。
あんまりキレイごと言えないリアルな世界へ。
今回の滞在はめずらしくいろんな人と交流があって、みなさんからキレイな見方をしていただいて、恥ずかしくなってしまって、いろんなところで突然背を向けたりした。
例えば、ある茶教室の席で、
そこの生徒さんから、
「良いお茶を入手する決め手はなんですか?」
と聞かれて、
「現金です。」
と答えて、どん引きされてみたりとか・・・。
しかし、そんなことはどうでもよかった。
泡茶(お茶淹れ)では周辺情報がどうであれ、この1煎にすべてがかかっている。
お茶の味の語ることがすべてであり、隠しようのない真実であり、人の心にとどくのはそれしかない。
潔い世界なのだ。
- 2013.08.23 Friday
- プーアール茶2011年
- 08:17
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- by ふじもと