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版納古樹熟餅2010年 その16.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納 紙包み+竹皮
茶水 : メコン川の水道水を浄水器と大甕で濾過 
茶器 : 小さめの蓋碗
ロイカトーン
ロイカトーン

お茶の感想:
卸売部で出品中の、
『漫撒茶山黄金葉熟餅05年』は、
「生茶」としてつくられたけれど微生物発酵している。
だから「生茶」の「黒茶」。
近年の「生茶」の「緑茶」でもなければ「熟茶」の「黒茶」でもない。
そしてこれは1950年代以前のプーアール茶のスタンダードだった。あくまで独自の推測だけれど、「茶葉の素質」・「お茶づくり」・「現地の気候」・「流通の歴史」・「保存の技術や環境」、いろんな観点から見てほぼ間違いないと思う。
「生茶」の「黒茶」というタイプのプーアール茶が現在はほとんど無い。
経緯を話すと長いので略して言うと、時代に合わなくなったのだ。
ところが、「生茶」の「黒茶」の情報はまだ生きていて、そのためにいろんなことがややこしくなっている。例えば保存のこととか、身体への作用のこととか。
微生物発酵とひとことで言っても発酵にもいろいろなタイプがある。「生茶」の「黒茶」の発酵は発酵そのものの成果を得ることよりも、発酵の副作用を利用することのほうが大事だったと考えられる。
その目的は、茶葉を乾燥させること。
鰹節の乾燥工程に似ている。火腿(金華ハム)の乾燥も同じ。
鰹節をカラカラにさせる菌類のように、菌類が茶葉をカラカラにさせる。雨が沁みて湿っても、そこが南方の温暖な地方なら、ほぼ間違いなく良性の菌類が活動して水分を飛ばす。水分を多く含むほどに茶葉の菌類はより活発になって発熱する。大量の茶葉が詰められている袋の中では保温効果も手伝って50度から60度に達する。その熱による蒸発という形でも乾燥がすすむ。
カラカラに乾燥すると発酵は止まる。
水が無いと菌類は活動できないので休眠するのだ。発酵が止まるとなにごともなかったのように茶葉は乾いて冷めている。
この状態は昔の運搬に都合がよかった。
馬の背中に揺られて何週間もかけて山を越えていた時代、雨が沁みて湿った茶葉はすぐに乾いた。マラッカ海峡やインド洋を風の力で渡る木造船の船倉や、熱帯地方の港の倉庫のムンムンした湿気に晒されても、なぜか茶葉だけはいつもカラカラを保っている。
カラカラに保つためには茶葉から脱水された水分を外に逃がす必要があるから、だから保存には通気性のある包装材が使用される。「紙包み」・「竹皮包み」・「木箱」・「素焼きの陶器」などが使用されてきたのはそのためだろう。
しかし、保存という観点で言うなら「通気性」よりもむしろ「透水性」が重要だった。水は逃がしても空気は動かないほうがよい。茶葉は強力に酸素を吸着する性質があるから、限られた空気量の中では自らが酸化防止剤となってそれ以上の酸化を止める。なんらかの理由で外から水が入って来た時には空気も少し動いて、好気性の菌類が発酵しながらその分の酸素を燃焼してくれる。茶葉はまた乾く。
この保存方法が運搬だけでなくそのまま長期保存の「熟成」にも応用できた。香港や広州の茶商の倉庫は密室に大量の茶葉を詰め込んでいるが、この倉庫の内部は素焼きの陶器の壺に茶葉をいっぱい詰め込んで蓋をしているのと同じ効果を得ている。
いろいろ考えた上で、
「生茶」の「黒茶」を復活させたほうがよいと思う。
それに向けて静かにいろんな準備をしてゆくつもりだ。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
今日のお茶は「熟茶」の「黒茶」。
【版納古樹熟餅2010年】
完全発酵。完全燃焼。発酵そのものの成果を得て、見た目は茶葉でも内部はほぼ別モノに変身しているお茶。これがあったからそれに出会った。

ひとりごと:
西双版納からラオスを経てタイの北部に移動した。
ちょっと用事を済ませてまた戻る。
タイ・チェンコーン
タイ・チェンコーン


茶想

試飲の記録です。

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