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7581荷香茶磚97年 その4.

製造 : 1997年
茶葉 : 雲南大葉種晒青茶景谷茶区
茶廠 : 中国土産畜産雲南茶叶進出口公司 昆明茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 磚茶
保存 : 昆明乾倉 紙包密封
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
7581荷香茶磚97年プーアル茶
7581荷香茶磚97年プーアル茶

お茶の感想:
日本酒づくりにおいて「完全発酵」という言葉が近年意識されるようになって、酵母が糖をアルコール分解し尽くす(そういう意味で完全発酵)技術がいろいろ試された。そしてたしかにスッキリした味の酒が多くなった。
しかし、それが美味しいかどうかは別。スッキリ感じる風味は完全醗酵によるものだけではない。
そのように考えた杜氏さんたちが、管理しすぎない酒造りを試みて、そういう酒を日本でちょっと飲む機会があったが、たしかにスッキリが自然な感じでとても美味しいと思った。
プーアール茶の熟茶づくりは1973年に出品の『73厚磚』から確立された渥堆発酵(微生物発酵)の比較的新しい技術であるが、その元となる黒茶づくりの技術は、記録では1000年以上前から、推測では5000年以上も前からある。渥堆発酵がそれらをベースにして発案されたのは言うまでもない。
そして、今振り返ってみると、渥堆発酵創成期の1970年代の初期のから1980年代くらいまでの熟茶には、まだ今日のような黒々となるまで深く発酵させたものはなく、生茶の年代モノのようにあっさり発酵で仕上げられていた。
現在でも意見が分かれるが、1975年の孟海茶廠の『7562磚茶プーアール茶』は、文献上では生茶に分類されるが、当店は熟茶の可能性が高いと見ている。いや、ズバリ言うとこれは加水発酵を試みた熟茶だった。そのくらいあっさりした発酵だったのだ。新芽・若葉だけが選り分けられたことで余計に微生物発酵の特徴が薄くなって分かりにくいのだろう。
日本酒造りと同じように、熟茶の微生物発酵を追求してゆくと、「完全発酵」させたい欲にかられるが、しかしそれはつくり手のひとりヨガりだったり、味のわかりやすさを狙ってお客に媚びた嫌らしさがあるかもしれない。
恥ずかしながら、当店のオリジナルの熟茶『版納古樹熟餅2010年』もまた、完全醗酵の理想を追求したようなところがある。
そこのところをぐっと我慢して、自然な感じで軽く発酵を仕上げる仕事は、たいへん大人だと思う。
そんな大人の仕事の熟茶。
『7581荷香茶磚97年』(卸売部に出品中)
7581荷香茶磚97年プーアル茶
7581荷香茶磚97年プーアル茶
7581荷香茶磚97年プーアル茶
7581荷香茶磚97年プーアル茶
(注意:写真撮影のために茶葉はかなり多め。この半分が適量)
葉底(煎じた後の茶葉)を見ても、こういうふうに大きく育つまで待ってから摘むということが、経済優先の現在の農家にはできない仕事。味もさることながら薬効も違ってくると思われる。
年代モノのプーアール茶(ホンモノに限る)には優れた仕事を見つけることがある。現在では再現の難しい仕事。骨董茶と呼ばれる所以がここにもある。

ひとりごと:
お茶づくりがわかるようになると、お茶を見るだけで他人の仕事がわかることがある。大人な精神でつくられたお茶もあれば、まだ子供の仕事のお茶もある。
感覚的には、子供の仕事はすぐ手の届くところにあるが、尊敬する大人の仕事はまだ手の届かないところにある。
まだまだ・・・。
焦らずじわじわ手を伸ばしてゆくぞ。


茶想

試飲の記録です。

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