プーアール茶.com

漫撒古樹青餅2013年・青印 その15.

製造 : 2013年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)丁家老寨古茶樹
茶廠 : 農家+漫撒工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納紙包み+竹皮包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
漫撒古樹青餅2013年・青印プーアル茶

お茶の感想:
親子三代でプーアール茶の問屋をしている広州の若い老板が訪ねてきて試飲会となった。
彼もまた西双版納に住んで、季節の茶葉を集めている。何度か顔を合わせていたが、直接話したことは無かった。先日易武山の工房でバッタリ会って、『易武単樹青餅2014年・秋天』の晒青毛茶を試飲していたので、意見を聞いたのだった。
広州を含む広東省は、プーアール茶の流通量も消費量も最大の地。そこで老舗の茶商というと、1970年代の老茶からの顧客もいれば、イギリスやフランスの店の顧客もいる。だからちょっと味の好みが違う。流行も違う。
当店のオリジナルのお茶をざっと口頭で紹介して、試飲に選ばれたお茶。
+【易武古樹青餅2010年】
+【丁家老寨青餅2012年】
+【漫撒古樹青餅2013年・青印】
+【弯弓古樹青餅2014年】
+【倚邦古樹青餅2014年】
+【老瑶古樹青餅2013年】
漫撒古樹青餅2013年・青印プーアル茶
易武山・象明地区のお茶に集中したのは偶然ではない。
最後にラオスのお茶『老瑶古樹青餅2013年』を試したら、
「これは、わからない。」
と言われた。評価する基準を持たないお茶は勉強にもならない。そうは言わないけれど、そう言いたそうな雰囲気を感じた。
易武山・象明地区のお茶については、広州の若い老板の手元にもサンプルが豊富にあって、常に試していて、体が憶えているのだ。
広州の店では定期的に試飲会をしていて、一度に12人のお客様を呼んで、3種を4回、つまり12種を一日がかりで飲む。ミネラルウォーター30リットルを消費するらしい。
そんな広州の若い老板の選んだ一番は『倚邦古樹青餅2014年』。
倚邦古樹青餅2014年
倚邦の割に甘味の強いのが高ポイント。(補足:この地域のお茶は、香気が強いと甘味が弱い。甘味が強いと香気が弱い。両方強いのは珍しいということ。)個人的な好みでも「曼松」(同じく倚邦山の地域で小葉種の古茶樹である)が好きらしいから、この結果には納得。
次に選ばれたのが、『漫撒古樹青餅2013年・青印』。
漫撒古樹青餅2013年・青印プーアル茶
漫撒古樹青餅2013年・青印
これはちょっと意外。おそらく、成熟した広州の味の嗜好だったらコレを選びますよ!ということを伝えたい気持ちがあったと思う。キレイに薫るのは同じ原料の『丁家老寨青餅2012年』だが、「青印」は二度炒りで火の味が強くて、だからこそ導き出される香気や滋味に魅力がある。そこを評価したいらしい。
漫撒古樹青餅2013年・青印プーアル茶
全体的には、お茶の素質よりも製茶の出来にこだわって評価するので、聞いてみたら、お客の好みの潮流(流行)があって、昨年くらいから製茶の良し悪しをうるさく言うのが流行っているらしい。
いろんなお茶が集まる茶博会(お茶の展示会)でも、まずは製茶の出来という観点で良し悪しを見る。初心者にはわかりやすい観点で、つまり、なんだかんだ言っても広州でも新しいファンが市場を動かしているということか・・・。
面白い喩え話をしてくれた。
洋服の流行について、現在は友達と同じ服を着るのは嫌だから、ネットショップを見ても色とりどりだけれど、10年前はみんな同じ服を欲しがっていた。お茶の味もまた、お客の舌が成熟してきたら、個人の好みをあれこれ言うようになって、製茶の良し悪しのような単一的な見方をむしろ嫌うだろう。でもまた別の標準ができたら、みんながそれを追いかけて・・・というのが繰り返されるのが市場。

ひとりごと:
だから中国茶は広く深く。バラエティーに富むのだろう。
世界の新しいお茶どころは、商業的な成功と流行を追いかけるあまり、「標準」をつくりすぎているかもしれない。中国は人口が多くて、地域的な違いも大きくて、嗜好が単一化しにくい。多様性を受け入れる熟した市場が、お茶のバラエティーを育む。しかし、標準化がなければ技術の成熟はない。
このバランスだろうな。右へ左へ揺れながら、市場が熟してゆく。
ところで、
広州の若い老板は、単樹のお茶を数年間試したが、昨年から避けているらしい。なぜなら個性が強く出すぎて、お客様によっては難しいからだ。
小さな当店が生き残るために、この方向は有効なのかどうか、じっくり検討しようと思う。
プーアール茶の試飲
プーアール茶の試飲
(帰ってからも、もう一度ひとりで、今日の言葉を振り返りつつ試飲。)


茶想

試飲の記録です。

・キーワード検索

・カレンダー

S M T W T F S
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< September 2020 >>

・表示されている記事

・お茶と年代のカテゴリー

・記録

お茶の歴史
お茶の歴史 (JUGEMレビュー »)
ヴィクター・H・メア,アーリン・ホー

・サイトリンク

・プロフィール

 

mobile

qrcode

powered

みんなのブログポータル JUGEM