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醸香老茶頭散茶90年代 その2.

製造 : 1995年頃
茶葉 : 雲南省景谷茶区大葉種潅木晒青茶
茶廠 : 昆明第一茶廠(推定)
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : 香港ー広州ー上海−日本 紙袋
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水
茶器 : チェコの陶芸作家マルちゃんの茶壺
醸香老茶頭散茶90年代プーアル茶

お茶の感想:
熟茶づくりの渥堆発酵のときにできる石ころのような茶葉のカタマリを「茶頭」(cha tou)と呼ぶ。
現在の「茶頭」と1990年代の茶頭はちょっと違う。
1990年代は香港の茶商の倉庫なり広州の茶商の倉庫なりで「後発酵」という無加水状態での微生物発酵による仕事が加えられたお茶だった。このお茶を広州から入荷したての時は、麹系統のカビの白い綿や金色の粉がびっしり付いていた。
良性のカビによるこの風味が魅力だったと思う。
+【醸香老茶頭散茶90年代】
醸香老茶頭散茶90年代プーアル茶
この種のカビは乾燥状態では活動をやめて死んだように眠り、自らつくった分解酵素によりじわじわ分解されてゆくせいか、ゆっくりと色彩を失う。
2013年6月のこの記事。
+【醸香老茶頭散茶90年代】
この写真と比べてみても、現在の茶葉は表面の色彩が失われている。
色彩は失われても風味は健在。
甘い土の味。雨に濡れる岩の苔の香り。かすかにピリピリした辛味。そして、微生物のつくった酵素が多いせいか、濃厚な見かけの割にはサッパリと口の中を洗ってくれて、軽い飲み口となる。
なんとも言えない独特の風味がある。
近年は大手メーカーも中小のメーカーも茶頭を製品化して出品しているが、包装する前の段階でしっかり加熱して水分を飛ばし、勝手に後発酵しないようにしているので、昔ながらの味にはならない。
醸香老茶頭散茶90年代プーアル茶
醸香老茶頭散茶90年代プーアル茶
現在の茶頭を出品したことがあった。茶頭をレンガ型に圧延した孟海茶廠の2010年と2012年の製品や、散茶のまま茶缶に詰めた中茶公司の2007年と2009年の製品。しかし、いずれも後発酵の風味は失われていた。
当店のオリジナルの熟茶『版納古樹熟餅2010年』をつくったときにも茶頭が少しできた。たしか10キロほどあったと思う。渥堆発酵の終盤に自然乾燥させる段階にも茶頭は水分を多く保つので、発酵がさらに進んで茶葉が真っ黒に焦げていた。正直なところ、つくり手としては茶頭の仕上がりをあまり好ましいと思っていなかったが、出品後すぐに売り切れたのは、もしかしたら上に紹介した1990年代の茶頭の印象があったからではないかと推測している。
醸香老茶頭散茶90年代プーアル茶
醸香老茶頭散茶90年代プーアル茶

ひとりごと:
次回、茶頭ができたときには、西双版納で「生」のまま保存して、無加水での微生物発酵を許すつもりだ。


茶想

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