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漫撒古樹青餅2013年・黄印 その10.

製造 : 2013年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山丁家老寨古茶樹
茶廠 : 農家+漫撒工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納紙包み+竹皮包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
漫撒古樹青餅2013年・黄印プーアル茶
漫撒古樹青餅2013年・黄印プーアル茶

お茶の感想:
今日はこのお茶と、
+【漫撒古樹青餅2013年・黄印】
このお茶と飲み比べ。
+【祈享易武青餅2014年】
餅面の側のゆるいところの茶葉を崩して大ぶりの茶葉が多くなったので、なるべく合わせた。
茶葉の形や質感は似ている。
漫撒古樹青餅2013年・黄印と祈享易武青餅2014年
漫撒古樹青餅2013年・黄印と祈享易武青餅2014年
左: 漫撒古樹青餅2013年・黄印
右: 祈享易武青餅2014年
「黄印」の茶葉を採取した丁家老寨は「祈享」の一扇磨まで10キロ以内。
山の海抜も気候も、そして明朝の1600年代に農地として開拓された過去のあることも共通していて、品種はほぼ同じ。また、「熟した枝」をつくる栽培技術も古茶樹には継承されていて、お茶の味まで似ている。
「黄印」は軽発酵を少しすすめる工夫をした。
殺青後に布袋で保湿したので、翌日の晒干(天日干し)がスタートする時点での水分量が多いため、太陽萎凋のような効果がちょっとだけ得られる。作りたてから1年後くらいまで少し甘い香りを得たが、熟成3年弱になる現在は薬味のように変化して、スパイスとなっている。西双版納でダイ族の陶器の茶壺(あまり良いと思わない)に入れていた1枚なので、この変化はちょっと特殊かもしれない。京都の熟成壷の「黄印」は、たしか普通にいつもの甘い香りだった。
はじめの1煎め(両者ともキレイにつくっているので洗茶なし)。
漫撒古樹青餅2013年・黄印と祈享易武青餅2014年
香りの差が大きい。
「黄印」は薬味。「祈享」は緑茶。
2煎・3煎・4煎めとすすめるほどに「黄印」の薬味は薄れてゆき、「祈享」の緑茶っぽさも輪郭を失い、香りも味もよく似てくる。
3煎めくらいまでの「黄印」の喉越しが少し引っ掛かった。
単独で飲むと気付かないが、「祈享」と比べるとそれが分かる。4煎めからその差が薄れてきて6煎めには「黄印」も「祈享」もまったく同じ喉越しになる。
舌になじむ水質は1煎めから両者同じなので、おそらくこの場合の喉越しの引っ掛かりは、茶葉の育ちの差ではなく製茶の粗だと思う。「黄印」の殺青の技術の低いのが原因だろう。
生茶のプーアール茶を現地の茶荘で試飲すると、洗茶どころか3煎めくらいまでジャージャーと流して客に出す。製茶の粗や保存のトラブルが分かり難くなるからだ。
丁寧につくって大事に保存すれば、洗茶なしで1煎めから飲める。
漫撒古樹青餅2013年・黄印と祈享易武青餅2014年
漫撒古樹青餅2013年・黄印と祈享易武青餅2014年
漫撒古樹青餅2013年・黄印と祈享易武青餅2014年
漫撒古樹青餅2013年・黄印と祈享易武青餅2014年
7煎めに、湯の温度が冷めるくらいじっくり抽出すると、湯の色が褐色に変色していった。この変色のスピードが「黄印」も「祈享」もほぼ同じ。当初は「祈享」に火入れの強い緑茶的な性質があると見ていたが、それは間違いだったかもしれない。この2つは同じくらいの火入れ加減であると思われる。
漫撒古樹青餅2013年・黄印と祈享易武青餅2014年
漫撒古樹青餅2013年・黄印と祈享易武青餅2014年
左: 漫撒古樹青餅2013年・黄印
右: 祈享易武青餅2014年
葉底(煎じた後の茶葉)は、「黄印」に厚みがあり「祈享」は薄い。昨日の弯弓と同じ。おそらく「祈享」は茶摘みのタイミングが1日か2日ほど早いのだと思う。森林の影の水分量の多い漫撒山一帯に育つ品種の茶葉は、芽がすぐに開いてあっという間に大きな葉に育つが、厚みが加わるのはそこから数日かかる。

ひとりごと:
上海で出会った烏龍茶づくりの蔡老師が、
「萎凋という言葉は緑茶のためにあるのだぞ。」
と言っていたのを思い出す。
烏龍茶には使わないという意味だったと思う。
そのことがよく解らなかったが、今振り返ると、「祈享」は火入れの加減ではなく「萎凋」の加減で緑茶風味を得ていることにつながる。
萎凋の目的は殺青の前にどこまで茶葉の水分量を減らすか。水分量が殺青の香りを左右する。
殺青の鍋の中でどれだけしっかり火が(熱が)入るかというのが、緑茶的性質を決めるのではない。軽発酵をすすめるというのも、萎凋の直接の目的ではないのだ。


茶想

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