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孫義順六安70年代 その1.

製造 : 70年代
茶葉 : 安徽省六安県・金寨県・霍山県
茶廠 : 孫義順茶荘
工程 : 黒茶
形状 : 散茶竹カゴ約450g入り
保存 : 香港ー上海 白磁の茶壺
茶水 : 上海のミネラルウォーター農夫山泉
茶器 : 紫砂茶壺
孫義順六安70年代

お茶の感想:
先日の上海滞在中に、
老茶のコレクターでもある美術品修復師の岑(cen)老師の家で飲ませてもらった『孫義順六安70年代』が忘れられない。
過去に当店でも出品したことがある。
+【六安茶70年代後期】
岑老師のはもっと上等の孫義順六安だった。
老茶のコレクターにもいろいろあるが、號級のプーアール茶はほとんど所有していたレベルで、一部はまだ香港の家にあるそうだ。
『孫義順六安70年代』は両手に納まる大きさの陶器の茶壺に保管されていたが、それが最後らしい。
均等に黒くくすんだ細く尖ったカサカサの茶葉だった。
香港から持ってきた1年前はまだ黄色い粉をふいたような金花カビが見えていたそうだが、上海で乾燥したみたいで、今はもう見えない。
岑老師は茶壺を使って多めの茶葉をじっくり抽出する。なのでけっこうカライ。
さらに酸味も強い。コヒーのような酸味に、お茶の爽やかさと辛味がある。なのに水質はまろやかに舌になじんで喉を滑るので、いくらでも飲める。未知の味に舌が驚きながらも、体がOKサインを出しているのがわかる。
孫義順六安
腹の底が温まり、全身の毛細血管に温かい血がめぐり、首から肩にかけて、肩から肩甲骨にかけて、筋肉がゆるむ。
ジメジメした上海の冬は体感温度が低い。その日はとくに底冷えしたから、体を芯から温める老茶がどんなに嬉しいことか、西双版納にいてはわからないと思った。
岑老師が濃く淹れるものだから、本来は10煎以上美味しく飲めるのに、4煎めには下り坂になる。そこで次のお茶に移る。
下ると言っても味が薄れるだけで、茶気と香気は落ちない。色が出なくなっても香気と茶気は延々とつづく。残しておいた茶葉を後からやかんで煮出して飲み続けるらしいが、お客には次のお茶をすすめる。
上質な老茶ならいくら飲んでも大丈夫。
お手洗いが近くなるだけで、体は温まったままぐっすり眠れる。翌日も調子よく感じる。
別の日に、また岑老師の老茶を飲む機会があった。
孫義順六安70年代
『広西六堡70年代』。
これも当店で過去に出品したことがある。
+【広西六堡茶】
岑老師のは広西六堡らしい薬味のしっかり効いたお茶だった。
微生物発酵の黒茶。
黒茶はやはり年代モノにしかない薬効があると思う。
まだ解明されていないけれど、その薬効を身体で知る人だけでちゃんと市場が成り立っていて、ホンモノにはそれ相当の価値がついている。みんなに知ってもらったり、謎が解明される必要はないのだ。そのほうが食文化を守りやすいから。
この日、その次に飲んだのが、別の人の所有する『六安茶80年代』。
岑老師の「孫義順六安」は70年代だったから、80年代のはちょっと格が落ちる。
熟成期間の差もあるが、この手の黒茶は1970年代・1980年代・1990年代と、製法がちょっとずつ変わっている。とくに後発酵のための土壁の古い倉庫が近代化したとか、発酵食品づくりには致命的な変化があちこちにあったのだ。微生物の性質がちゃんと知られていなかったからだろう。
さて、その『六安茶80年代』を飲むと、味はそこそこだったが体感の変わるのがわかった。さきほどまで『広西六堡70年代』でゆるゆるになった肩のチカラが、ふたたび硬直してゆくのが、同席していた数人に共通して感じられたのだ。
味は良いのだけれど・・・。
六安茶80年代
最後に葉底を確認すると、若干色の違う2種の茶葉がブレンドされているのがわかった。
香港の茶荘で手に入れたらしい。
1990年代まで香港では盛んだったブレンド技術だが、味はつくれても、薬効をつくることはできないのだな。

ひとりごと:
微生物発酵+長期熟成。
黒茶の秘密はこの組み合わせにある。
微生物のつくる酵素と、茶葉の呼吸にそのカギがある。


茶想

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