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丁家老寨青餅2012年 その15.

製造 : 2012年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)丁家老寨古茶樹
茶廠 : 農家+漫撒工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納 紙包み 竹皮包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗

お茶の感想:
サンプルの茶葉をいくつか入れているダイ族の壺が調子悪い。
先日の『漫撒古樹青餅2013年・黄印』につづいてこのお茶のサンプルも冴えない。
+【丁家老寨青餅2012年】
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
味がエグくて、香りも水質も落ちている。
腐敗ではないが、劣化した印象がある。
念の為にダイ族の壺には入れていないほうの『丁家老寨青餅2012年 』を飲んでみると問題がなかった。
やはりダイ族の壺の問題らしい。
経験から、こいういうときはまず晒干してみる。
餅茶の両面を1時間ずつくらい太陽光に晒す。その後涼干で数時間室内の乾燥したところに置く。
晒干するプーアール茶
これでかなり回復したので、2つの要因が考えられる。
1.他の臭いが移っていた。
2.湿気ていた。
どちらもお茶の味と水質に影響する。
この状態が長期間におよぶと回復できないが、ダイ族の壺はまだ使い始めて1年も経たない。
臭いを防ぎ、温度と湿度を安定させるために陶器の壺を試したはずなのに、なぜこうなったのか?
日本の窯元(オリジナルの熟成壺をつくってもらっている)に聞くと、こんな答えが帰ってきた。
まず、日本で高温で焼かれているもには、あまり聞かない問題ですね。窯を焼くときの燃料に重油をつかって、低い温度で燻しをかけていて、煤などが器物の土のなかに残っているのかもしれないですね。または、気化した燃料が染み込んでいる可能性もあると思います。
これが原因だったかもしれない。
壺が悪かったのか、それとも、質の悪い茶葉(業者からタダでもらったサンプルとか)いっしょに入れていたのが悪かったのか、あるいは両方だったのか。
茶葉は臭いを吸着する。
ほんのちょっとの臭いでも、長期間にわたると蓄積して増幅する。
このリカバリーに晒干が有効なのは、一時的に空気と茶葉に温度差ができて、茶葉の繊維が伸びたり縮んだりして(これを呼吸すると呼ぶ)、蓄積していた臭いの成分を吐き出すからだろう。
晒干の後に宜興の茶壺に移した。
それはさておき、
商品用に保存している『丁家老寨青餅2012年』。
このお茶の熟成はどうだろう?
問題があるなしのレベルではなくて、美味しくなっているか?というレベルで。
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
お茶の味の好ましい変化は「熟成」。
好ましくない変化は「劣化」や「腐敗」。
あくまで感覚的なもので、成分分析をしてなんらかの数値を比べるわけではない。
個人の感覚を頼ったあいまいな線引きになるが、実際のところは曖昧なところはすべてダメで、美味しさの圧倒的勝利にあるものだけが「熟成」という言葉に値する。体感の心地よさも美味しさのひとつとなる。
5年目だから(熟成年数が足りないから)まだ分からないとするのか、それとも、老茶の美味しさにちょっとでも共通したところがあるかどうかで判断するか。
はっきりしている。
老茶を知っている人からしたら熟成とは言えないレベルということ。
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
当店のオリジナルだけではない。ほとんど(自分の知る限り)すべての新しい生茶のプーアール茶が熟成に値する美味しさと体感の良さを得られていない。
老茶を知らない人には十分に「熟成」という言葉でお茶の味の変化が楽しめるだろう。プーアール茶業界全体は、もはや大きなマーケットになった老茶を知らない新しいお茶ファンだけにターゲットを絞っているが、老茶の味をちょっとでも知った者の本音で言うと、今の熟成ではダメ。
美味しいかと聞かれたら、良心的な人の心で「美味しい」と答えるだろう。一度は愛想で買うかもしれない。でも、二度目はない。お客様はいつも正直なのだ。もっと飲みたい、ずっと飲み続けたい、そう思えないかぎり同じお茶を続けて買うことはない。
やはり無加水状態の微生物発酵が欠かせない。
西双版納での倉庫熟成に、例えば金花のような無加水状態での微生物が自然発生するのを期待していたが、それは難しいと分かった。
5年かかった。
6年かかるよりはマシだったと考えて、次の手を打ちたい。
生茶のプーアール茶試飲
そのようなわけで、このお茶『丁家老寨青餅2012年』を含めてオリジナルの生茶の数種を出品保留にした。
これまでとは異なった熟成方法を探る。

ひとりごと:
5歳になった上海の坊に宜興の茶壺をプレゼント。
上海の坊
そういえば、この宜興茶壺も買ったその場でお茶を淹れてたらエグい味になった。
新品の茶壺は1時間ほど煮て「開壺」する。
今回は茶葉といっしょに煮た。その後の調子は良い。
上海の坊、本物の分かる人になれ。


茶想

試飲の記録です。

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