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弯弓について考える

弯弓へ行ってきた。
今回はバイクに乗らず、歩いて往復8時間。
ところどころで5分ほど休憩しつつずっと歩いた。
昼食に時間を取れないので、お菓子を食べながら歩いた。
弯弓
弯弓
弯弓
弯弓
人里から遠く離れた広大な森林。
西双版納独特の熱帯雨林を谷底に抱えた山の上の霊気。
背の高い木々の陰でひっそりと生きる古茶樹。
特殊な気候が特殊な品種特性を育み、甘いお茶ができる弯弓。
弯弓
弯弓
弯弓
弯弓
このお茶に特別な価格の付く理由は、風味の他に、経済的に見ても公正であるからだろう。深い森に入って一本一本から采茶する不効率かつ危険の伴う労働と、木々の影にひっそり育つ茶樹の茶葉の産量の少なさと。一般的に栽培される古茶樹に比べて3分の1ほどしか採れない。
(もちろんニセモノは何十トンと流通するが、ここでは無視する。)
ところが、昨年あたりからおかしな状況になってきている。
国有林として保護されているはずの森の木々が伐採され、茶樹に採光を確保して産量を増やそうとする動きがある。木々の影を失った地面は太陽の熱を受けてカラカラになる。そんな地面が増えてゆくと、弯弓の特殊な気候を失うだろう。
弯弓
弯弓
弯弓
弯弓
今回は歩いて弯弓に入ったから、森がずいぶん遠く感じたけれど、そうじゃなくて実際に遠くなっているのかもしれない。森が後退している。
弯弓の森に入ってお茶を摘む瑶族は、弯弓のお茶がなぜ高価なのかを知っている。ということは、つまり、ズルい仕事を覚えたということになるのか。
しかし、見方によっては一般的な農地なら当たり前の工夫が許されない弯弓は、その特殊性を保つのは難しい。山の人の生活が急速に変化している。消費社会の一員となることを避けられなくなってきている。茶葉の価格が年々上昇して稼ぎが増えても、それ以上に消費は増えている。
森の木々を切って特徴のないお茶が沢山できたら、日陰に育つ古茶樹がより希少となり、高値をつけるだろう。ズルい仕事や偽物づくりがそれを追いかけて、森はもっと後退するだろう。悪循環に陥いる。
弯弓
ただ、弯弓の長い長い歴史からしたら、はじめての経験ではない。清代の遠い昔にこの地域の茶が人気を得た時は、現在よりもずっと農地化されていたことだろう。(実際に村がいくつかあり人々が住んでいた。人家のまったくない現在のほうがまだ特殊である。)
そしてまたお茶の売れない時代が来たら、森は回復する。
さて、この状況の中、どんな仕事ができるだろう?
弯弓は広いエリアだから、いくらでも奥がある。あと1時間余計に歩けば森の木陰に生きる茶樹に出会えるだろう。
しかし、そうやって良いお茶をつくったとして、自分の心のモヤモヤは晴れるだろうか?
弯弓古樹青餅2014年
弯弓古樹青餅2014年
弯弓古樹青餅2014年と祈享易武青餅2014年
弯弓古樹青餅2014年
間違ったことをするのはカンタンだけれど、
正しいことをするのは難しい。
つづき
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