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中茶牌3917沱茶93年 その2.

製造 : 1993年
茶葉 : 雲南大葉種晒青茶(西双版納孟海地区)
茶廠 : 昆明茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 沱茶
保存 : 昆明 紙包+竹皮密封
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶

お茶の感想:
生活のお茶がなくなったと言ったけれど、
もちろん現在でも廉価なプーアール茶はたくさんある。
とくに中堅から大手メーカーの商品は、パッケージがキレイで、いかにも清潔で、使いやすくて、いろんなところで買いやすくて、なぜか安心で、そして安い。
一方で、老茶の廉価品というのは、パッケージはみすぼらしくて、汚く見えて、専門店でしか入手できなくて、品質のバラつきがあって、現在は希少だから安くはない。
そのかわり老茶の廉価品は原料の茶葉が格段に良いのだ。汚く見えても、ボロボロに崩れていても、ザクザクの粗葉でも、湯を注いだ瞬間に薫る香りと、飲んだ瞬間に伝わる美味しさは格別のものがある。そしてしばらくしてから手足の指先までがじんじん温まる感じも良い。(もちろん良い品を選ぶのが前提。)
お茶づくりの目的が違うと思うのだ。
老茶をつくっていた時代は、生活のお茶を求める人たちの眼が真剣だったのだろう。お茶の良し悪しを良く知っていた。現在は高級茶を求める人たちにそういう真剣な眼はあっても、廉価品を求める人たちにはない。お茶のことなどわからないし、勉強なんてする暇はないから、予算の都合で選ぶ。生活に華を添えるくらいの位置付けであって、生きてゆくために絶対必要な栄養源としてのお茶ではない。
そうなのだ。
生活のお茶は生きるためのお茶。
だからつくる側も目指すところがちがった。茶葉の良し悪しは現在の高級茶における良し悪しとはちがう観点で見られていたと思う。飽きない美味しさ。薬効。子供や老人も飲めるやさしさ。そして安いこと。この条件を満たす良い茶葉とは何か?ということが研究されていたと思う。
この数日飲んでいる老茶は、当店が過去に扱っていた有名銘柄の老茶に比べるとずいぶん粗葉が多かったり、ボロボロの崩れた茶葉が多かったりするが、体で感じるところはぜんぜん劣っていない。それどころかむしろ勝っているような気がするくらいだ。
この観点でもういちど見直したら、無名の老茶にはまだ宝物があるかもしれない。
中茶牌3917沱茶93年
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
今日はこのお茶
『中茶牌3917沱茶93年』 (卸売部に出品)
崩してみたらわかるけれど、茶針の刃が立たないくらいカチカチ。ボロボロ粉々に崩れた茶葉が固めてあるからスキマなく密着する。しかし粘着力の強いのは春の旬の証。見かけは悪くても煎じたらわかる。農家の雑なつくりの晒青毛茶だったのだろう。一煎めは煙味が強く出る。しかしそんなマイナス点など帳消しにするほど風味にチカラがある。甘味がある。5煎・6煎してもチカラが衰えない。

ひとりごと:
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
丁家老寨青餅2012年プーアル茶
ふと思い立って、現在のお茶を飲んでみる。
【丁家老寨青餅2012年プーアル茶】
やっぱりいい。美味しい。方向は同じ。
原材料の質は価格なりに上だと思う。このお茶が10年も熟成されたら、お香のように薫り、漢方薬のように効くお茶になるだろう。しかし、子供や老人がガブガブ飲めるほどやさしいお茶になるにはまだまだ遠いかもしれない。春の旬の新芽・若葉の純度が高いとそこが問題となる。
写真のように少ない茶葉でほんのりあっさり煎じたら身体への当たりもやわらかになる。けれどそれがあんがいできないのだ。美味しく淹れようとチカラが入ると茶葉が多くなって、味も効果も強くなり過ぎる。

中茶牌3917沱茶93年 その1.

製造 : 1993年
茶葉 : 雲南大葉種晒青茶(西双版納孟海地区)
茶廠 : 昆明茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 沱茶
保存 : 昆明 紙包+竹皮密封
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶

お茶の感想;
老茶はかしこい。
よく研究されている。
偽物を売らない業者から仕入れたらという前提で、
さらに本物と偽物くらいは自分で見分けられるという前提だが、
同じ銘柄の同じ年代に出品されたお茶だったら、値段の高いほうが美味しいに決まっている。同じ銘柄の同じ年代のお茶でもメーカーの出荷時期のちょっとの差で茶葉の質の違いがあって、そこを見逃さずに評価されている。もちろん保存熟成の結果もすでに価格に反映している。
考えてみれば当たり前の話で、例えば20年経っているとしたら20年間にわたっていろんな人がそのお茶を飲んで試して評価してきたわけだ。
熟成の結果にしても、20年経った今日になって突然わかるというのではない。おそらく5年から10年で見えてくる予測可能な将来に値がついているのだ。
正当な老茶にアタリ・ハズレのあるくじを引く面白さはない。当たりには当たりの価値、ハズレにはハズレの価値がちゃんとついている。
老茶の値段は授業料。
本を買っていくら眺めても老茶の美味しさは勉強できない。お茶を飲んで知るしかない。勉強代を払わずして無知をどうすることもできない。
ということは財力勝負だ。
負けるかなあ・・・。
いや、「負けるが勝ち」という言葉もある。
今日はこのお茶。
『中茶牌3917沱茶93年』(卸売部に出品)
このお茶は1991年モノがあったと思うがこれは1993年。
後に1991年のも入手して比べてみるが、あきらかな違いは1993年のこのお茶は香港で熟成された跡があること。
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
「白露」がある。
メーカーから出荷されて昆明に直接入ったらこれは出ないと思う。
業者にその記録はない。老茶は何度か業者間で転売されているから過去のログが完全には残っていない。しかし、どことなくしっとりした香港の熟成風味がある。
先日の記事で、「熟茶は発酵に活躍した微生物が大量の酵素を茶葉に残しているから、保存環境によって熟成結果が異なる。」という話を書いた。
このお茶『中茶牌3917沱茶93年』は生茶だけれど、香港の倉庫でわずかながらも良性の微生物が茶葉になんらかのアクションを起こて酵素を残していると思う。白露はその結果で、茶葉の成分がゆっくり分解されて結晶化したものだろう。これが悪いカビの跡かそれとも白露かは、白い色の発色や粒子の大きさが違うから経験でわかるようになる。
老茶を扱っていた時に、メーカーから出荷されて昆明入りしたお茶よりも、いったん香港・広州の茶商の倉庫にはいって醸した風味がでてきたお茶を選んでいた。そしてそれは保存熟成中にもどんどん魅力的になってゆくのがわかった。今から考えたら、酵素が豊富にあるか無いかの差ではないかと思うのだ。
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
柔らかい若葉が多いけれど粉砕されていて、それを強く圧延してあるのでかなり緊密に固まっている。茶針の刃が立たない。崩したらネズミの齧った跡のようになった。
味は良い。

ひとりごと:
何度でも試飲。
やはり老茶は身体にやさしい。
試飲が楽なのだ。
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
中茶牌3917沱茶93年プーアル茶
なんとなく香を焚きたくなった。


茶想

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