プーアール茶.com

版納古樹熟餅2010年 その29.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 紙包と竹編みの籠
茶水 : ミネラルウォーター農夫山泉
茶器 : マルちゃんの片口と清代末期の景徳鎮
版納古樹熟餅2010年

お茶の感想:
お茶の味、口感(口当たり)、体感、すべてはつながっている。
自分の心と身体の状態に注目する。
気持よく飲めるのは、どんな味のどんな口感のお茶か。それが今自分の身体の求めている成分であり薬効のお茶である。
この数日、気温・湿度ともに夏のピークに達した上海で、マルちゃんの土の茶器を選んだのは偶然ではなく、身体が求めていたからだと思う。
まろやかで涼しい口感。静かに沈んだ味の現れ方。
ちょっと試しに年代モノの景徳鎮で飲んでみた。
【版納古樹熟餅2010年】
版納古樹熟餅2010年
清代末期の景徳鎮
景徳鎮と版納古樹熟餅2010年
景徳鎮と版納古樹熟餅2010年
景徳鎮の茶杯
景徳鎮と版納古樹熟餅2010年
縁のカーブに特徴がある。
上の唇がそこに当たり、茶湯で濡れてツルッと滑る。キラキラ反射しそうな水質。パッと開く香気。辛いと感じるほど輪郭のはっきりした味の現れ方。
景徳鎮はどこか情熱的で、でも、今はちょっと暑苦しい。
お茶の味だけではない。
水だけでもいろんな印象がある。甘い水、辛い水、元気な水、静かな水、浮いた水、沈んだ水、細かい水、粗い水、丸い水、角い水。
日本から持って来た真鍮の薬缶(内側錫引き)は小ぶりなのに690gと重みがある。厚みがある。
真鍮のヤカン
真鍮のヤカン
いつものミネラルウォーターをこれで沸かすと、沸くのにちょっと時間がかかるけれど、水がトロンと粘る。しっとり舌になじんで溶ける。これでお茶を淹れると茶葉の内側の成分がグーッと引き出されるような感じになる。例えば、1煎・2煎・3煎・4煎・5煎と淹れると、1煎めからもう3煎めくらいの味が混じって丸くまとまる。
水が丸いとお茶も丸くなる。
丸い味に淹れたお茶は、身体への当たりも丸くなる。
版納古樹熟餅とマルちゃんの湯飲み
地球の星の水と土と。
いつの日か、そこに還る自分の身体の水と土と。
お茶を飲むときにすべてが交信して調和する。

ひとりごと:
お茶を美味しく淹れようとするとき、お茶を美味しく飲もうとするとき、お茶から栄養をもらおうとするとき、頭で考えるひとつやふたつの目的にとらわれず、物質のすべてと調和することを意識しましょう。
お茶ヨガ。

巴達古樹紅餅2010年紅茶 その16.

製造 : 2010年04月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山曼邁寨古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 紅茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納ー上海密封
茶水 : ミネラルウォーター農夫山泉
茶器 : マルちゃんの片口と茶碗
巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹紅餅2010年紅茶

お茶の感想:
土と水と茶葉と。
なにかが通じ合っている。
唇や舌や喉を滑るツヤツヤの水は、熱いのに冷たいような不思議な感触。
今日は紅茶で試す。
+【巴達古樹紅餅2010年紅茶】
土そのものという感じのマルちゃんの茶器が手放せなくなった。
割ってしまうリスクが高くても、西双版納に連れてゆこうと思う。たとえ割れても、その欠片を捨てずに寝室や書斎に置いておくだろう。
あるだけで安心できる気がする。
巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹紅餅2010年紅茶
お茶を飲むことで、毎日、土となにかを交信している。
お茶を淹れて飲むだけで、身体が勝手に交信する。
土と水と茶葉と人と。
これからもっと土の茶器を使ってゆこうと決めた。そしたらホッとしたような気持ちになれた。
たぶん、土も水も茶葉も同じような気持ちになっている。
ホッとしたようなお茶の味になるのはそのためだと思う。
自然の法則は素直なのだ。

ひとりごと:
上海の事務所の後片付け中。
老茶の資料はもう自分には要らない。
知っていても知らないフリをする余裕ができた。
老茶の本
上海の茶室に寄贈するつもり。
トントンと事は運んでゆく。
8月4日に上海から西双版納に移動。
8月10日くらいに一部のお茶を上海に移して、あと1回だけ通販の受注・発注ができそう。
スタッフが上海の後片付けをして、8月末に事務所を閉める。
自分はもう戻らないで西双版納で秋の準備をする。
サヨナラ上海。

版納古樹熟餅2010年 その28.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 紙包と竹編みの籠
茶水 : ミネラルウォーター農夫山泉
茶器 : マルちゃんの片口と湯のみ
版納古樹熟餅2010年
マルちゃんの片口
版納古樹熟餅2010年

お茶の感想:
上海の夏。
蒸し暑すぎて、エアコンして眠るしかなくて、手足が冷える。
朝一番に暖かいお茶で汗をかく。
マルちゃんの器の土は、土のようなこのお茶と相性バッチリ。
【版納古樹熟餅2010年】
片口は湯の高温が保てないが、そのかわりに煮えた味にはなりにくい。
微生物発酵の黒茶は一般的には高温で淹れることになっていて、しっかり抽出された旨味や甘味がなんとも美味しいのだが、ちょっと煮えたような感じになると爽やかさに欠ける。その点、片口の湯はすぐに冷めるから味も涼しい。
注ぐ湯さえしっかり熱くしたら、味のゆるくなるのを防げる。
お茶は、茶葉により、器により、水により、淹れる技術により、飲むときの天気や体調により、ひとつひとつ異なった性質を見せてくれる。
そこに注目する。
自然のすべてに身を寄せる。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
マルちゃんの器で飲むお茶
版納古樹熟餅2010年
マルちゃんの器で飲むお茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
ごちそうさまでした。
この何日かマルちゃんの片口で飲んだお茶は、水の粒粒が唇や舌の上で転がって、口当たりも味もちょっと涼しい感じがした。

ひとりごと:
8月末の上海事務所の閉鎖に向けて、これから後片付け。
茶葉も器もまだまだ在庫がある。
8月の前半くらいに1週間ほど受注・発送業務が再開できそうなので、またサイトで案内したいと思う。

版納古樹熟餅2010年 その27.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : アルミ茶缶
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水 
茶器 : マルちゃんの茶碗
版納古樹熟餅2010年
版納古樹熟餅2010年

お茶の感想:
熟茶のプーアール茶の発酵タイプには2通りある。
【版納古樹熟餅2010年】
このお茶は、水をかけて微生物発酵させるときにしっかり空気を取り込ませた「陽」の性質を持つ。発酵初期の段階で空気をあまり与えないようにする期間をつくると「陰」の性質を持つようになる。そういう技術がある。
次回はそれを試したい。
暑い夏の口にも、ちょっと爽やかな熟茶になると思う。
版納古樹熟餅2010年
版納古樹熟餅2010年
版納古樹熟餅2010年
版納古樹熟餅2010年
版納古樹熟餅2010年
マルちゃんの器でこのお茶を飲むと水がツヤツヤする。

ひとりごと:
日本の窯元でつくる熟成壺はもうあと少し。
熟成壺
熟成壺
冬に完成予定。
3年かかっている。

易武古樹青餅2010年 その32.

製造 : 2010年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村大漆樹古茶樹
茶廠 : 農家+易武山の工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 上海 紫砂陶器の茶缶
茶水 : ミネラルウォーター農夫山泉
茶器 : 大きめの蓋碗
易武古樹青餅2010年
易武古樹青餅2010年

お茶の感想:
上海の茶芸教室に呼ばれて行ってきた。
生徒さんは30代から40代の上海人の奥様たち。
日本ではありえない行儀の悪さで、雑談、スマートフォン、お構いなし。
先生は黙って知らぬふりをしている。
そう。知っているのだ。
人の態度がお茶に現れることを知っている。けれど言わない。授業を妨害するレベルに達したらひとこと注意するくらい。
先生と生徒のこの距離感は、幼稚園から大学まで同じような感じだと思う。
先生はそれで良いと悟っているのかもしれない。
奥様たちがストレス発散したり、お茶を習っているという文化的な衣をまとうために、お茶の教室はある。
お茶の教室がなければ、生徒さんたちは自分の姿を鏡に見る機会はないだろう。新しい生徒さんたちがグループに入ってきて、その態度を見て、古い生徒さんたちがはじめて自分の姿に気がつく。もちろん、それでも気がつかない生徒さんたちもいる。気付かないフリをする人もいるだろう。
他人がどうあって欲しいと願うよりも、自分がどうあるべきかを強く持って生きる社会。
他人に左右されずに、なりたい自分になろう。
昨日の教室で出したお茶。
【易武古樹青餅2010年】
易武古樹青餅2010年
易武古樹青餅2010年
左: 易武古樹青餅2010年 本作品
右: 易武古樹青餅2010年 試作品
「同じ年の春の、同じ農地の、ほぼ同じつくり方のお茶です。どこが違うか当ててみてください。」
ワイワイガヤガヤの喧騒の中で、静かにお茶を飲んだ先生はすぐに当てた。
「茶摘みのタイミングが違う。」
すごいレベル高さに、ちょっと鳥肌が立った。

ひとりごと:
お茶の教室では『版納古樹熟餅2010年』が人気。
版納古樹熟餅2010年
版納古樹熟餅2010年
+【版納古樹熟餅2010年】
キレのよい甘味が茶樹の育ちの健康を表わす。

版納古樹熟餅2010年 その26.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納 紙包み+竹皮
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター 
茶器 : グラスポット350cc
版納古樹熟餅2010年プーアル茶

お茶の感想:
前回上海を訪ねたときに、
このお茶を友人の小売店で紹介させてもらった。
+【版納古樹熟餅2010年】
何人かのお客様にお求めいただいて、後日友人に問い合わせがあった。
「店で飲んだのと味が違う」
こういう話だった。
「お茶好きの集まる茶会で高級な熟茶を出したくて、店で飲んだ時に梅子香があったこのお茶が珍しいので求めたが、茶会で淹れたら味がゆるくて不評だった。」
詳細を友人に聞いてもらうと、紫砂の大きめの茶壺を使ったらしい。もちろん水も異なる。
ちなみに店で淹れたときは白磁の蓋碗だった。
茶器も水も異なればもちろん茶の味は異なる。
しかし、今回の場合は茶葉の性質を理解できていなかったところに原因があるとみた。小売店の友人もそこに気付いていなかった。長年茶を売る仕事をしていながら気付かないワケがないと考えた自分のほうが間違いだった。
熟茶はじっくり抽出したほうが美味しくなる。
それは一般的な熟茶の製法によるもので、常識となっていて、経験を重ねるほどますます自身のやり方として定着する。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
このブログでもグラスポットで煮出すような淹れ方をよくしているが、実はこのお茶『版納古樹熟餅2010年』について言えば、このお茶ならではの個性を引き出しにくい淹れ方である。それでもグラスポットを使うなら、湯を減らして、一煎一煎を茶杯に注ぎ切るようにすると良い。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
高級になる生茶をつくるに値する新芽・若葉。産地違いや季節違いのブレンドもしていない純料の茶葉。この場合、まずは茶気・香気・水質に注目してその質を味わったほうが価値があるだろう。それを知ってから、煮出すなりなんなり自分の好きなやり方で楽しめばよいのだ。
そう思って、店で紹介した時は蓋碗でサッと湯を切る淹れ方をしていた。
蓋碗にしても茶壺にしても、茶気・香気・水質に注目するなら、高温の湯はもちろんだが、抽出時間を短めにするのがコツ。煮出さないこと。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
新芽・若葉の熟茶は色の出るのが早く、とくに2煎め3煎めに気をつけないとブワッ―といっぺんに濃く出てしまう。それでも美味しく飲めるが、もったいないことになる。
例えば、1煎め20秒・2煎め3秒・3煎め5秒・4煎10秒・5煎め15秒・・・という感じだろうか。
湯の色は透明感を保ち、ちょっと薄いかなというくらいで十分、その中に茶気・香気・水質を感じ取れるだろう。味が薄くても存在感たっぷり。つまりそれが味の透明感になる。
渥堆発酵がしっかりしていながらスッキリした味で、こんなふうに飲める熟茶は実は少ない。
一般的にはこの熟茶『7581荷香茶磚97年』のように、老叶子と呼ぶ大きく育った葉や茎、ブレンドによって新芽・若葉が見えていても、実はかなりの歩合で老叶子を含む。(近年はこれも一般的ではなくなりつつあり、熟茶づくりも漂流し始めているが、それはさておく。)
7581荷香茶磚97年プーアル茶
7581荷香茶磚97年プーアル茶
老叶子のタイプは質が良ければ淡く淹れても香気が楽しめるが、茶気は弱く、水質の粒子は荒い。写真のは極端に濃いかもしれないが、じわっと濃いめに抽出したほうがバランスが良く、独特な風味も楽しめるだろう。また老叶子は色の出るのが遅い。おのずと抽出時間はちょっと長めになるので、蓋碗や小さめの茶壺よりも、湯量があって熱量をじっくり茶葉と交換できる大きめのポットに分がある。
しかし、ここで紹介した淹れ方がすべてではない。探究心があれば、ひとつお茶にいくつかの美味しいパターンを見つけられるだろう。
いろいろ試されたし。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
7581荷香茶磚97年プーアル茶
上: 版納古樹熟餅2010年
下: 7581荷香茶磚97年
『7581荷香茶磚97年』は渥堆発酵の浅い仕上がり。
発酵期間は長くかかっているが、使われた水の量が少ない。1980年代の技術であり、ちょっと特別。一般的な熟茶として紹介するには向いていなかったかもしれない・・・。

ひとりごと:
お茶の良し悪しを知るのも大事だけれど、人がそれがどう理解するのかを知るのはもっと大事だ。
今年は上海を中心にこのあたりを研究してみようと思う。

巴達古樹青餅2010年 その26.

製造 : 2010年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山曼邁寨古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 生茶・紫砂陶器の茶壺 紅茶・プラスチック袋密封 
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
新版 漢方の歴史

お茶の感想:
漢方の本にこんなことが書いてあった。
七情はニ味の薬物を組み合わせるといかなる複合作用が発現するかを分類規定した配合原則である。単行(たんこう)・相須(そうしゅ)・相使(そうし)・相反(そうはん)・相悪(そうお)・相殺(そうさつ)・相畏(そうい)の七つのパターンが設定され、増強・相乗作用、反発作用、毒性相殺作用、一方が他方に不可逆的に働く作用など、種々の薬効変化が示されている。そして相須(互いに協力)・相使(一方的に協力)・相殺(互いに毒性を消す)・相畏(一方的に毒性を消す)の組み合わせがよく、相反(互いに有効性を消す)・相悪(一方的に有効性を消す)の組み合わせは禁忌だというのである。
「新版 漢方の歴史」小曽戸洋著 
第三章 神農伝説と『神農本草経』より
これだ。
一枚の茶葉の中にもいろんな成分があり、単行・相須・相使・相反・相悪・相殺・相畏は、製茶方法を変えることによって導き出せる。
巴達山の春の古茶樹の茶葉
だから、生茶と紅茶は体感が異なる。
先日から話題にしている「茶気」のアタリは、紅茶のほうが穏やかなのだ。
もしかしたら、中国茶の製茶分類はこの薬効変化がベースとなっているのではないか?
ひょっとして、これはあたり前の知識で、自分が中国茶のいろはを一から学ばなかったから、今になってやっと分かったのだろうか?
それとも、基本的な知識ではあるが、現在に生きるみんなは事の重大さに気付かずに、軽く聞き流しているだけなのだろうか?
あるいは、歴史の断絶を何度か経験した中国茶なので、こんなにバラエティーのある製茶方法が生まれた起源を忘れてしまったのか?
誰か知っている人がいたら「この本に専門的に書いてある」と教えて欲しい。さもなければ、経験を頼りにやってゆく自分は、これから膨大な時間を費やすことになる・・・。
今日はこのお茶。
巴達山の同じ季節の茶葉でつくった2つのお茶。
+【巴達古樹青餅2010年】
+【巴達古樹紅餅2010年紅茶】
巴達古樹青餅2010年と巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹青餅2010年と巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹青餅2010年と巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹青餅2010年と巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹青餅2010年と巴達古樹紅餅2010年紅茶
巴達古樹青餅2010年と巴達古樹紅餅2010年紅茶
左: 巴達古樹青餅2010年
右: 巴達古樹紅餅2010年紅茶
生茶と紅茶を同時に飲むと、生茶の茶気のアタリがやや穏やかになる。
熟茶を同時に飲むと、もっとはっきりと茶気のアタリがやわらぐのがわかる。

ひとりごと:
「自分の身体で確かめるべし」
そう言ったのは自分だけれどな。

版納古樹熟餅2010年 その25.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶を崩したもの
保存 : ステンレス茶缶
茶水 : 京都市の水道水+BRITA浄水器
茶器 : チェコの陶芸作家マルちゃんの茶碗
太秦の先輩
庭でお茶
どんぐり
シダ
シダの根
苔の盆栽
苔
水盆

お茶の感想:
京都の太秦(うずまさ)というところに、古くて小さなアパートを改良して文化的な生活をする先輩夫婦と仲間たちを訪ねてきた。
行ったらすぐにどんぐりの種植えをすることになって、発泡スチロールの箱の底に小さな穴をいくつも開けて、腐葉土を敷いて、32時間前から水に漬けてあったどんぐりを蒔いた。どんぐりは近くの神社などで拾ってきたものらしい。ひとつひとつ図鑑で名前が調べてあって、意外なほど多くの種類があるのだと知った。
庭は無くても、庭の宇宙は表現できる。
魚や肉は無くても、体と心にしみるご馳走はできる。
茶器はなくても、美味しいお茶は飲める。
時間はあるから、お金で時間を買う必要はない。
こうなったら、外食より家食が上等。
揚げ豆腐の炙り
大根の汁
おにぎり
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
酒は飽きる。
歳のせいか、この頃どんなに良い酒でも長い時間は付き合えない。
酒の酔いを茶の酔いで霞ませる。
チェコの陶芸作家マルちゃんの茶碗にこのお茶。
+【版納古樹熟餅2010年】
いつのまにか売り切れて無くなったと思った茶碗が、こんなところにあって、また出会えてちょっと嬉しい。
茶葉を崩して入れて、湯を注ぐだけ。
温かい茶碗を両手ですくい上げる。
飲むうちにちょっと濃くなってくるから、また湯を足して薄めて、また濃くなってきて、また湯を足して薄めて・・・・・。体の芯が温まって、手足の先が温まって、風呂上がりのような酔い心地がしばらく続く。
このお茶よりも上質な酔い心地になれる酒は見つからない。
茶碗だけの飲み方にハマって、自宅でも再現した。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
茶碗の底に茶葉が沈んでいるので、すすっているうちに茶葉が唇に触れる。口先をすぼめて茶葉を避けつつもうちょっとすする。その清らかな甘さといったら・・・。
しばらくこの飲み方でいろんなお茶を楽しみたい。
両手で持つ大きさの茶碗が欲しい。

ひとりごと:
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
先輩もこの茶碗だけのお茶の飲み方をしていると、つぎの日に写真が送られてきた。

巴達古樹青餅2010年 その25.

製造 : 2010年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山曼邁寨古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納ー上海ー京都 壷入り
茶水 : 京都御所周辺の地下水
茶器 : チェコの陶芸作家マルちゃんの茶壺
巴達古樹青餅2010年プーアル茶
巴達古樹青餅2010年プーアル茶
巴達古樹青餅2010年プーアル茶

お茶の感想:
今日もこのお茶。
【巴達古樹青餅2010年】
甘味は一瞬で消えて、
旨味の少ない口当たりはやや硬く、
やさしく淹れないと荒れて痺れる辛味が残り、
お寺の線香を思わせる香りは微かに甘いだけで華やがず、
煎を重ねても変化の少ない単調な展開で、
なぜか熱い茶湯に涼しさを感じさせる。
易武山の揺れる甘いお茶に慣れた舌にはちょっとキビシイ。
軽発酵のすすんだ紅茶や微生物発酵(重発酵)の熟茶に加工すると、巴達山の古茶樹のキリッとした印象は効果的だけれど、生茶はキビシイ。
長期熟成の変化もまた単調で、前回2013年6月を最後に熟成レポートが書けていない。新しい展開がないから報告するネタがないのだ。
茶葉には一点の曇りもない。
早春の最高のタイミングでの采茶(茶摘み)。製茶のときの空気は冷たく澄んでいて、殺青の火力は強く、揉捻は昔ながらの念入りな手作業、晒干の太陽は高山の強い紫外線で焦げるようだった。
生茶の素材としては高級の教科書通りの優等生。
これでダメなら巴達山の古茶樹は生茶に向かないと判断したい。というか、そう判断して、巴達山の生茶には消極的になっている。
しかし、
本当にこの見方で良いのだろうか?
甘味の淡白なのはなぜ魅力的でないのか?
やさしく淹れないと難しいお茶はダメだろうか?
荒れて強い辛味を出すのは欠点と言えるのか?
単調な展開はほんとうに面白くないのか?
香りに華やかさを求める必要があるのか?
山の自然物のお茶が、なぜ僕に美味しく在らないといけないのか?
だんだん基板が揺らいでくる。
チベットのお坊さんの評価がそのキッカケとなった。
上海人のお茶好きが巴達山の古茶樹の生茶(2012年につくって卸売部に出品していた散茶)をチベットのお坊さんにお供えしたら、「これほどよいお茶は過去に知らない」と評価されたらしい。
そのことを昨年2014年の12月に教えてもらった。
上海人のお茶好きはなぜ巴達山の古茶樹のお茶を選んだのか?
チベットのお坊さんはこのお茶の味のどこをどう評価したのか?
脳がグルグル。
この1ヶ月ほど、何度飲んでも答えが見つからない。
巴達古樹青餅2010年プーアル茶
巴達古樹青餅2010年プーアル茶
巴達古樹青餅2010年プーアル茶
そして昨日、チェコの陶芸作家マルちゃんの茶壺でこのお茶を淹れた時に、なにかが見えた気がした。
今日はやさしく淡く淹れたこのお茶に、青い炎と、祈るような静寂を感じた。
たぶんチベットのお坊さんとマルちゃんはちょっと似ているのだ。

ひとりごと:
このお茶を考えるもうひとつのキッカケがこのお茶。
+【祈享易武青餅2014年 】
味がしない薫らないお茶。
このお茶もまたやさしく淹れないと荒れる。
前回の当店のお茶会のそろそろ終わるという頃に、お客様のひとりが試すように淹れたこのお茶に、なにかが見えた。
飲んだ人の心がシンとするのが見えた。
お茶の美味しさとはなにか?
知らない味がまだある。
いや、お茶の味から見る別の世界があり、自分は今その入り口に立った。

巴達古樹青餅2010年 その24.

製造 : 2010年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山曼邁寨古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 崩しをステンレス茶缶
茶水 : 京都御所周辺の地下水
茶器 : チェコの陶芸作家マルちゃんの茶壺
巴達古樹青餅2010年プーアル茶

お茶の感想:
お茶の味には美徳がある。
仏教とも密接だったお茶には、どういう味を良いとするかについて、それを感じる人間の性について、冷静で深い考察があったと思う。
味を探りその上等を知るのは、味のわかる人となって自尊心を高めるためだけではない。まして現在のように、堕落的欲望を追求したりはしない。
一部の中国茶には、その美徳がまだしっかり生きていると思う。
お茶の味は、清潔で美味しいという最低ラインを超えると、そこから先は、上等をどう見て良いのか?美味しさの迷宮に入って迷子になるケースが少なくない。
高級茶をたくさん知っていると自負する人にも、選ぶお茶の迷走を見ることはよくある。お茶の味から美徳を学ぶ機会は、誰にでも訪れるわけではないのだ。
出会い方はいろいろある。なにがキッカケになるかは人それぞれ。授業料を払えば得られるという経済はない。
出会わなくてもよいし、出会ってもよいし。
今日はこのお茶。
+【巴達古樹青餅2010年】
巴達古樹青餅2010年プーアル茶
巴達古樹青餅2010年プーアル茶
茶は縁。
ある種の美徳の味が辛味となってはっきりと現れているこのお茶を飲んでも、すべての人が出会えるわけではないだろう。
もしも出会えたら、それが必要な時が来たから。
もしも出会えなかったら、それが必要のない時だから。
自分は今日、5年間も飲んできたこのお茶の味に、はじめての出会いがあったと思う。まだはっきりしないけれど、深い考察をはじめる。
巴達古樹青餅2010年プーアル茶

ひとりごと:
このところ、日本に帰るたびに、自分の考えていることと同じようなことを考えていて、通じ合える人たちとの出会いがある。
だいたいそういう人とは、2・3の事柄を話し合うだけで、もう言いたいことは分かったような気になる。それ以上の会話は無駄な気がして、ま、いっしょにお茶でもということになる。
下手な話をするよりも、お茶のほうがよほど伝わる。
お茶の縁
お茶の縁
お茶の縁
お茶の縁
お茶に会えてよかった。


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