プーアール茶.com

易武古樹青餅2010年 その31.

製造 : 2010年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村大漆樹古茶樹
茶廠 : 農家+易武山の工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 京都 陶器の壷
茶水 : 京都御所周辺の地下水
茶器 : 小さめの蓋碗
壷で熟成中のプーアル茶

お茶の感想:
今いちばん美味しく熟成しているこのお茶。
【易武古樹青餅2010年】
西双版納孟臘県易武山の有名寨子(村)「麻黒」の春の茶葉は、独自のスパイスに気高さがある。甘くて柔らかな易武山のお茶の味をキリッと引き締める。
2010年の春はかんばつで、スパイスがより強く溌溂として、苦味がしっかりノッて、易武山のわりに辛口だったが、熟成4年目にしてようやく女性的な語り口になってきた。
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶
こうなると、お茶淹れにあまり気を使う必要もない。
出来たての新しい生茶は、湯の温度をちょっと下げるなどして、やさしく淹れないとエグ味が出たりするが、茶葉が熟成して朽ちてゆくと、お茶淹れにほんのちょっと蒸らし時間を要するようになり、また、熱湯で抽出するほうが良くなり、あまり気を使わずに淹れてもバランス良くまとまりやすい。
むしろちょっと濃いめに、お茶のお茶たる苦味・渋味のエッジを効かせたほうが個性が光る。
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年
「麻黒」や「落水洞」の有名寨子は、1970年代から1980年代に国の指導により、数メートルにも伸びる背の高い茶樹を台刈りし、その後は年に一度の剪定で、人の背丈よりも伸びないように管理されるようになった。
この仕立て方は、北の「岩茶」や「鉄観音」の栽培法を取り入れたカタチであるが、世界のお茶全体を見渡すと、剪定しないで「熟した枝」をつくる古来の栽培法のほうが希少であるから、有名寨子のお茶はこの数年でじわじわ評価を下げてきている。(価格は上がっているけれど、上昇率が低い。)
易武古樹青餅2010年プーアル茶
「枝」と「根」は一対一。
ある枝を切ると、その枝と一対になった根を失う。おそらく土の中で根の先端のほうが死んでその機能を失う。切った枝は分岐してまた伸びるから、根の先端部分もまた更新される。そうして更新された根が吸収する栄養分と、古いままの根が吸収する栄養分とは微妙に異なるので、お茶の味を変える。
ひとことで言うと、剪定されている茶樹のお茶は旨味や甘味がノリやすく、濃い味に感じる。もともと内気だった香りは陽気に発散するようになる。
初心者にはわかりやすい味なのだ。
茶の栽培の歴史は、人々の嗜好の変化を追いかけてきた歴史でもある。お茶どころとしての歴史が浅いほどに、近代的な栽培方法になるほどに、今の人にわかりやすい味のお茶ができるとも言える。
易武古樹青餅2010年プーアル茶
ところが、この数年は摘みすぎ。
剪定のお茶は摘みやすい。
「摘めば摘むほど葉を出す」と言われるが、これは、茶葉を摘んだ跡に枝の分岐があり、1本が2本、2本が4本、4本が8本と枝の先端が分かれて茶葉の数が増えるためである。茶葉の数が増えた分、自らが光合成によって増やせない栄養分、つまり、根から吸収される栄養分を分けることになるから、味を構成するなんらかを薄める結果となる。また、無農薬・無肥料の栽培のために、茶葉は数が増えるほどに小さく育って、結果的に収穫量は増えないことになる。
易武古樹青餅2010年プーアル茶
だからこそ、この仕立て方においては剪定が必要となる。
年に一度、枝の分岐の少ないところからバサッと切って間引いて、新芽・若葉の数を制限するのだ。
この数年の価格高騰で、欲張った農家が剪定を行わずに、茶葉の収穫を増やそうとしたのだろう。当然の結果、味は薄まる。
おそらくこのために、有名寨子の剪定のお茶が評価を下げたのであって、剪定のお茶が美味しくないという解釈は間違っている。
わかるかな・・・。
実は、「麻黒」や「落水洞」にも、まだ剪定しない栽培方法の茶樹が山頂の森の周辺に残っている。
古茶樹のプーアル茶
このお茶を求めて麻黒の農家を何軒か訪ねてサンプルを入手し、何度か飲み比べてみたが、それほど個性がないように感じた。易武山から山つづきの漫撒山の「熟した枝」の栽培法と同じような味のお茶になる。
そうすると、1980年代以降の「麻黒」や「落水洞」のお茶は、むしろ剪定の栽培による味に個性があるのかもしれない。1980年代の「小葉青餅」と呼ばれる銘茶『7532』や『7542』の溌溂とした風味は、この個性に頼っている可能性がある。
7532雪印青餅プーアル茶
(7532雪印青餅1980年代)
+【雪印青餅7532】参考ページ
ま、このようなうんちく話は、このお茶『易武古樹青餅2010年』が美味しくて、なおかつ個性に魅力があるから成立するのであって、一般的に参考になるものではないのだ。

ひとりごと:
最近のお気に入り、
ジョージア地方(グルジア)のワイン。
古い品種。
無農薬・無肥料。
葡萄の木の熟した枝づくり。
大きな瓶で醸す昔ながらの醸造方法。
グルジアのワイン
(酒陶 柳野にて)
ささやくような美しい語り口。
旨味成分の少ない透明な味。
消えの早い渋味・苦味・酸味・甘味。
スッと落ちるキレイな水質の喉越し。
姿を見せない馥郁たる余韻。
そして、日によって味が大きく揺れる。
古茶樹のお茶と同じ。
最近はヨーロッパで流行しだして、ニセモノづくりも盛んになりつつあるらしい。
これも同じ。

版納古樹熟餅2010年 その24.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶を崩したもの
保存 : クラフト紙封筒
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
版納古樹熟餅2010年プーアル茶

お茶の感想:
新茶のサンプルの試飲が続いて体調不良。
睡眠が浅くなって、妙に気が高ぶって、体が重い。
ふと、過去に熟茶が効いたことを思いだして、今日はこれでいっぷく。
+【版納古樹熟餅2010年】
新茶の強い作用をやわらげる。
飲み過ぎたらかえって悪化するかもしれないので加減が必要だが、美味しいのでつい一日かけて飲み尽くした。
今のところ快調。
やはり熟茶は少しずつでも毎日飲もうと思う。
お客様のご要望もあって、このクオリティーの熟茶をもう一度つくりたいが、再現できる目処が立たない。ほんの4年間でいろんなことが変化して、同じ仕事が難しい。
中国の骨董品のように技術が失われたものは値上がりが早い。それに似た理由でこのお茶も値上げさせて頂いているが、2年か3年後には市場環境が変わって、もう一度つくるチャンスが巡ってくると思う。
万が一、再現できなかったときのことをどう考えるかは、お客様にお任せしたい。
人の努力でなんとかなる問題と、なんともならない問題がある。とくに自然環境については、悲観的に見たほうがよいのか、楽観的に見たほうがよいのか、自分にもわからない。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
洗茶は不要。
蓋碗を使って熱い湯でサッと淹れると、はじめの3煎めくらいまでほんのり苺のような香りが立つ。

ひとりごと:
例えばの話だけれど、自然環境の変化でお茶の味が変わってしまって、それを嫌ったファンが当店からお茶を買わなくなって、面白くないから店を閉じたとしよう。一見悪いことが起こったように見えるが、大きく見たらたいした問題ではないのだな。
個人的にたいした問題ではないようにするために備えておきたい。

南糯古樹青餅2010年 その5.

製造 : 2010年04月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県南糯山老Y口寨古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納紙包み+竹皮包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : グラスポット350cc
南糯古樹青餅2010年プーアル茶と南糯蜜蘭青餅2013年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶と南糯蜜蘭青餅2013年プーアル茶

お茶の感想:
老班章の味が舌に残っているうちに南糯山のお茶二種。
『南糯古樹青餅2010年』
『南糯蜜蘭青餅2013年』
やはり苦い。
老班章が「先苦後甜」なら、南糯山は「先甜後苦」。苦味が舌に残るから、甘いほど苦い・・・。
出来たての時はそれほど強くなかったが、熟成するほどに苦味が増しているようなのだ。だから古い『南糯古樹青餅2010年』のほうが苦く感じる。
軽発酵度を高めたら苦味がやわらぐかもしれないと思って、『南糯蜜蘭青餅2013年』はそれを試して、桃のような甘い香りが得られたものの、甘い香りは先に口から消えて苦味が舌に残るから、その効果は限定的。
どちらも茶気が強く、滋味もしっかり、味や香りの織りなす層の厚みは老班章よりもずっと豊かで、これが好きな人もあるのだけれど、やはり銘茶は美人。
老班章のほうが美人なのだな。
そのひとことに尽きる。
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
途中から『南糯古樹青餅2010年』をグラスポットに切り替えて飲むと、苦味がやわらいで美味しく飲める。こうして飲むと、熟成するほどに甘味が増しているように感じる。
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
左: グラスポット
右: 蓋碗
蓋碗で淹れたのは濃く出すぎている。蓋碗で淹れるなら茶葉の量を少なくしたほうがよい。

ひとりごと:
南糯山のお茶をなぜオリジナルに選んだのかを思い出してみると、ものすごい美味しいのを一度だけ飲んだことがあるからだった。2002年くらいのもので、やはり苦いのだけれど、水墨画のような景色のあるお茶で、なんとも言えない魅力を感じた。墨汁のような香りもあったような気がする。個人所有のお茶で今はもう無い。
その後、美味しい南糯山のお茶に出会わない。
10年に一度すごい美人が現れるだけで、有名茶山の市場は支えられている。

南糯古樹青餅2010年 その4.

製造 : 2010年04月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県南糯山老Y口寨古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納紙包み+竹皮包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : グラスポット350cc
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶

お茶の感想:
南糯山の古茶樹は「苦底(ku di)」と呼ぶ後味の苦味が重い。
重すぎてバランスを崩す。
このため美味しく淹れるのが難しい。
ちょっと茶葉が多かったり、ちょっと濃くなったりすると後味が嫌な感じになる。タイミング良くサッと湯を切る技術があったとしても、バランスよく淹れるのは難しいだろう。
紅茶になった南糯山の苦底がそれほど嫌な感じがしないのは、発酵度の高い茶葉から生じる甘い香りがスパイスとなるからだろう。しかし、発酵度の低い生茶はどうしても苦底が目立つ。当店オリジナルの南糯山の生茶は3種あり、それぞれ発酵度を変えたりして苦底に抵抗してみた。それでも苦いお茶になった。
+【南糯蜜蘭青餅2013年】
+【南糯山神青餅2011年】
+【南糯古樹青餅2010年】
原生の品種ほど、旬を狙うほど、山の高いところほどその特徴が際立つ。南糯山と共通した古い品種の多い布朗山もまた苦底の重いお茶が多い。
苦底も人の好みで、とくにヘビースモーカーには好まれる傾向がある。
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
苦いお茶と甘い煙。
易武山のお茶のように熟成するほど甘くなる(錯覚かもしれないがそう感じるのは事実)なら良いが、南糯山のお茶は熟成するほどより苦くなるような気さえする。
4年経った2010年の『南糯古樹青餅2010年』を改めて飲んでそう思う。
ところが、このお茶を甘いお茶にして飲む技術がある。
コーヒー用のグラスポットに茶葉を少し。たっぷり熱湯を注ぐだけ。
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
3分以上待って、茶葉が黄金色に変色したら出来上がり。
このときあくまでも淡く透明な湯の色を保つよう、茶葉の量と湯の量とのバランスを知るのがコツ。
たっぷりの湯で少ない茶葉にしっかり熱を通したら、今まで抽出されなかった成分が出てくる。
お茶の味は甘味が主役で、苦味はスパイスとなって逆転する。
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
お茶を淹れる技術は高度な調理技術でもある。
料理が趣味のレベルなら、この苦いお茶を美味しくしようとミルクを混ぜたり香り付けしたりするだろう。料理で飯を食う達人のレベルなら、熱の伝わり方や時間の経過と茶葉という素材の成分変化を考えて、まずは混ぜもの無しで勝負するだろう。

ひとりごと:
南糯古樹青餅2010年プーアル茶
苦いは甘い。
甘いは苦い。

越境野生青餅2010年 その3.

製造 : 2010年4月
茶葉 : ミャンマーJing dong 野生古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納紙包み+竹皮包み
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 大きめの蓋碗
越境野生青餅2010年プーアル茶

お茶の感想:
「このお茶、紅茶に似ていませんか?」
+【越境野生青餅2010年プーアル茶】
と、お客様から感想を頂いたが、そんな印象はなかったので、なにかの間違いじゃないか?と疑って、今日飲んでみた。
そうだ。アッサム紅茶の味なのだ。
なぜならこのお茶はミャンマーの古茶樹。中国西双版納から西へ、インドのアッサムにより近い。だから品種もそちら側により近いのかもしれない。
煙い。苦い。
そして漢方薬に通じるどことなく爽やかな薬味がある。
個人的にはどちらかというと苦手な味。
大きめの厚手の蓋碗をしっかり温めて、グッと熱を通してみた。じわっと抽出したほうが甘味が出て、苦味とのバランスがとれる。
しかし、茶葉が多すぎて、ちょっと濃すぎた。
越境野生青餅2010年プーアル茶
越境野生青餅2010年プーアル茶
越境野生青餅2010年プーアル茶
越境野生青餅2010年プーアル茶
越境野生青餅2010年プーアル茶
茶菓子がないから、お香を焚く。
煙たく苦いお茶と、お香は絶妙の組み合わせ。
喫煙はしないが、おそらくタバコや葉巻の嗜好にもピッタリだろう。
越境野生青餅2010年とチベットのお香
越境野生青餅2010年プーアル茶とお香
お香の香りを嗅ぐと、なぜか苦いお茶がほんのり甘くなる。
ウィスキーのチェイサーのかわりにしたら、お互いの甘さが引き立つ。最近ウィスキーを飲まないけれど、前はよくやっていた。
秋の味覚が恋しい。
越境野生青餅2010年プーアル茶の葉底
越境野生青餅2010年プーアル茶の葉底
葉底の茶葉の形は早春の特徴があるのに、分厚くゴワゴワした質感。5煎めくらいでやっと開いた。やはりこのお茶は、人と茶が出会って品種が進化してゆく過程をほとんど経験していない原生種なのかもしれない。たまたま野生状態にあるという近代品種のお茶ではなくて、元祖野生のお茶ということになる。

ひとりごと:
誰にでも美味しいわけではないけれど、嗜好のピタッり合う人には深く愛される。
こういうのを大事にしたい。
インターネットの販売では多数決の美味しさが有利。
しかし、例えば日本で美味しいレストランを見つけるのに、自分はもう情報サイトなど一切見なくて、舌の信用できる知人の口コミか、あとは自分の勘だけを頼るようになっている。自分にとっての美味しい情報は、そこには無いと感覚的に知っているのだ。
プーアール茶ドットコムにはまだ知られざる味わいのお茶があると、感覚的に知られるようになろう。

易武古樹青餅2010年 その30.

製造 : 2010年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村大漆樹古茶樹
茶廠 : 農家+易武山の工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納紙包+竹皮筒+陶器の壺
茶水 : 西双版納のミネラルウォーター
茶器 : 小さめの蓋碗
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶

お茶の感想:
毎日のお茶を飲んでいても、
今日のこの時間、天気、体調、茶器、そして手元の茶葉のコンディションを見てほしい。
中国茶の作法を習っていたとしても、プーアール茶の生茶ならこういう淹れ方と決まった型の通りにすることを疑ってほしい。
昨日と今日が同じ茶葉でも、今日のこの天気なら違う淹れ方があるかもしれないと、湯の温度や注ぎ方を調整してほしい。
一枚の餅茶にも、崩す位置によってコンディションは違う。円盤の端・中心付近・表面・内面、それぞれに圧延の力や、乾燥時の水分の蒸発、そして長期熟成の変化の違いがある。
一日一日の茶葉の成長が違ったり、品種による発芽時期が違ったり、午前・午後の水分や成分が違ったり、山の斜面の方角が違ったりで、素材となる茶葉にもムラがある。
今日崩すこのひとかけらが、昨日崩したひとかけらとは微妙に違うことに気付いてほしい。新芽・若葉が多かったり、大葉が多かったり、茎が多かったり、屑や粉が多かったり。同じ重量を分けても形状に物理的な違いのあることに気付いて欲しい。
このお茶の昨日と今日。
+『易武古樹青餅2010年』
それぞれ別の一枚。
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶
易武古樹青餅2010年プーアル茶
製茶の現場でも一回一回に異なる試みをしている。
茶葉の形や大きさや質感、そして水分量によって微妙に殺青(鉄鍋炒り)を火加減したり、茶葉の繊維の弾力を見て揉捻を手加減をしたり、太陽と雲を見て晒干(天日干し)の角度や時間を加減したり。頭ではよくわかっていなくても、手が動いて体が動いて、理想に近づけようとする。
中国茶を製茶で分類したら、生茶は「天日干しの緑茶」というひとつのカテゴリーになるのかもしれないけれど、そのひとつの中に何万通り、いや、無数の異なるお茶が生まれている。
一煎一煎。毎日との一期一会なのだ。

ひとりごと:
広東の茶飲み友達が易武山のお茶に凝りだして、いろいろ持ってくる。
飲み比べて、それぞれの特徴について語り合う。
どちらが良いか悪いかという見方をしていた彼らも、今は冷静にそれぞれの特徴に注目できる。茶葉の素質・製茶・保存熟成。お茶に現れている特徴から推理してゆく。
鴻慶號易武喬木古樹餅2005年
鴻慶號易武喬木古樹餅2005年
鴻慶號易武喬木古樹餅2005年
鴻慶號易武喬木古樹餅2005年
鴻慶號易武喬木古樹餅2005年
鴻慶號易武喬木古樹餅2005年
『鴻慶號易武喬木古樹餅2005年』。
1998年だと店の人は言ったそうだが、ありえない。2005年くらいだろうと推測した。
易武山の古樹だと思うが、麻黒や落水洞の香気はない。
漫撒山の原生品種の特徴はなく、清代からの中葉種(雲南大葉種の中の中葉種)の特徴があるので、樹齢200年前後の古茶樹で、台刈りされたものだろう。餅面の茶葉の立体感や太い茎から見て、茶畑の若い茶樹ではない。
細く尖って短い新芽や、小さく短く丸い若葉は、早春の特徴。
製茶の殺青や揉捻がやや粗いので、茶湯が少し濁った感じになるが、口の中のキレや喉越しの清らかさに問題はない。茶気は強く滋味深く、耐泡(煎が続く)もある。
西双版納ではなく昆明で保存されていたらしく、比較的乾燥したところにあったせいか、香りに蜜の甘味は少ない。湯の色を見ても熟成による赤味は少ない。
さて、この1枚の現地価格はいくらでしょうか?
あんがい適正な価格で買っていると思ったが、そうすると当店のオリジナルが安すぎる。そろそろ値上げする。

版納古樹熟餅2010年 その23.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶を崩したもの
保存 : クラフト紙封筒
茶水 : タイ・チェンコーンの浄水器+大瓶
茶器 : サーモス真空断熱マグ350cc
夕日

お茶の感想:
+『版納古樹熟餅2010年』
このお茶は、摘んで、萎らせて、炒って、揉んで、天日干しする工程をすべて手作業で行った異色の作で、こんな晒青毛茶(原料の茶葉)を使った熟茶のプーアール茶は他にない。(自分の知る範囲では。)
それがお茶の味に現れている。
この手づくりの味の分かる人はたぶんいないと思う。自分だって後になって、仕上がってから一年ほどして分かってきたのだから。舌に鼻に経験ができた今だから違いが分かる。
いろいろ飲んだり、何度も飲んだりして味の経験を積むのがお茶を知る道。
熟茶のプーアル茶
でも今は違う。情報と情報の信憑性でお茶を見るようになってからは、信頼のおけるように見せるメーカーや店、有名人の紹介、オーガニックの認証、原産地のイメージ、成分分析による○○○の含有量、人の良さそうな生産者の顔写真、ネットでの他人の評価。そういうことがお茶を知る道になる。
ストーリーをつくる巧妙な手もある。例えば、「あの産地は有名だけれど悪いことをしていて、この産地は正直だけれど無名だから安くて質が良い」みたいな対立をつくって他人の関心を寄せる。
しかし、実はどれもお茶の質そのものを表してはいない。
それどころか、ちょっと人を甘く見ている。
東洋の古い都市の昔の商人の道徳では、甘く見るほうにも見られるほうにもならないようにと教えていた。こなれた人間関係をつくる長年の知恵と美徳があったのだ。しかし、それは人々が自分で舌に鼻に経験を積んでこそ有効に働く。
お茶だけではない。
毎日食べるもの。毎日飲むもの。
直に見ること。自分の体で確かめること。

ひとりごと:
同じことを何度も書いているけれど、大事だから何度でも書く。ブログという仕組みは過去の記事がどんどん忘れ去られて、どんどん新しい記事で同じことが言える。
月光
月光
今日も一日ありがとうございました。

版納古樹熟餅2010年 その22.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶を崩したもの
保存 : クラフト紙封筒
茶水 : タイ・チェンコーンの浄水器+大瓶
茶器 : サーモス真空断熱マグ350cc

お茶の感想:
太陽礼拝。
太陽礼拝
太陽礼拝
太陽礼拝
メコン川の空
軍鶏
メコン川の宿
太陽礼拝
メコン川
東屋でビール
東屋でビール
チェンコーンの空
パイナップルシェイク
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
今日はこのお茶。
+【版納古樹熟餅2010年】
青空と三日月
青空と三日月
青空と三日月
空が広くて、頭は空っぽ。

ひとりごと:
チェンコーンの雨
チェンコーンの雨
メコン川夕日
今日も一日ありがとうございました。

版納古樹熟餅2010年 その21.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶を崩したもの
保存 : クラフト紙封筒+アルミ蒸着フィルム
茶水 : タイ・チェンコーンの浄水器+大瓶
茶器 : 小さめの蓋碗

お茶の感想:
陰影礼賛。
椰子と雨
椰子と雨
葉と雨
お寺
東屋
カヌー
船着場の荷物
船着場
メコン川の宿
柳宗悦の本
雨の日は読書と熟茶。
+【版納古樹熟餅2010年】
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
腹の底から温まり、手足の指先に巡ってゆく。

ひとりごと:
塩漬け蟹入り唐辛子なしのソムタムを食べて、お茶を飲んだ。
ソムタム
ソムタム
このお茶。
+【倚邦古樹青餅2014年】
雨の日は雨が薫る。
自分の中に起こってることを観察しましょう。
倚邦古樹青餅2014年プーアル茶
倚邦古樹青餅2014年プーアル茶
倚邦古樹青餅2014年プーアル茶
メコン川
メコン川の雨
今日も一日ありがとうございました。

版納古樹熟餅2010年 その20.

製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県の茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶を崩したもの
保存 : クラフト紙封筒+アルミ蒸着フィルム
茶水 : タイ・チェンコーンの浄水器+大瓶
茶器 : サーモス真空断熱マグ350cc

お茶の感想:
太陽礼拝。
トンボ
トンボ
トンボ
赤い花
チェンコーンの空
チェンコーンの空
チェンコーンの空
チェンコーンの空
チェンコーンの空
メコン川
川沿いの寺
菩提樹
菩提樹
菩提樹
市場
果物
朝ごはん
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
版納古樹熟餅2010年プーアル茶
今日はこのお茶。
+【版納古樹熟餅2010年】
風に秋が薫ると熟茶の味がのってくる。

ひとりごと:
好きなものたち。
ラオスの竹編みの入れ物
ラオスの竹編みの入れ物
ラオスの竹編みの入れ物
ラオスの竹編みの入れ物
ラオス竹編みの入れ物
ミャンマーの籐編みの入れ物
パイナップルシェイク
豚の血の料理
チェンコーンのバス
今日も一日ありがとうございました。


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