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巴達古樹青餅2010年 その2.

巴達古樹青餅2010年プーアル茶
製造 : 2010年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山曼邁寨古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納ー上海 紙包み+竹皮 日本紙箱
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水
蓋碗できっちり淹れる。

お茶の感想:
水や茶器が変わったが、
一煎めの「砂噛み味」がここでもある。(嫌な味ではない)
三煎めくらいからそのクセはなく、甘いお茶になる。ちょっと油断して煮出してしまうと甘すぎるくらいになる。
はじめのクセのある部分と、抽出されて出てくる強い甘味と、もうちょっとうまく混ざるように淹れ方を調整するとすばらしくなる。これをピタッと合わせたいから蓋碗の出番。

ひとりごと:
タイの空港の近くのレストランで魚のすり身を揚げた料理を注文。
ソースは甘酸っぱ辛いやつ。衣にまでやや甘い味付け。
全体的に甘味が強すぎて締りがないが、上に乗せてある皮つきライムの薄切りをいっしょに齧ると、強い酸味と苦味で甘味が相殺され、隠れた塩味が利いてくる。ピリピリの唐辛子に「シーシー」言いながらビールがすすむ。
食材は違えど、この味の構成がタイ北部のいろんな料理にある。甘くて辛くて涼しい。
タイ北部の料理

巴達古樹青餅2010年 その1.

巴達古樹青餅2010年プーアル茶
製造 : 2010年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県巴達山曼邁寨古茶樹
茶廠 : 農家+孟海の茶廠
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納ータイ北部の町 紙包み+紙箱密封
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷりつくって水筒に入れる。移動中に飲む。

お茶の感想:
口に含んだとたん砂を噛んだみたいな味がしてびっくりした。
2杯めからは普通のお茶になった。
昨日までの華やかな那カの味とのギャップでそう感じたのだろう。
3杯4杯と飲んでゆくほどに調子を上げてするする喉をとおる。
高温で炒ったことによる風味だと思う。同じ茶葉の2009年の餅茶があったが、これよりも甘く濃い感じの風味だった。
風味を閉じ込めたような印象の高温炒りによる仕上がり。よいと思う。

ひとりごと:
移動のバスの屋根。
巴達古樹青餅2010年プーアル茶巴達古樹青餅2010年プーアル茶
延々とメコン川流域の穀倉地帯をゆく。

益木堂那カ古樹純料茶10年 その3.

益木堂那カ古樹純料茶10年
製造 : 2010年春
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県孟宗山那カ寨古茶樹小葉種
茶廠 : 農家+益木堂
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納景洪市乾倉
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
ほんとうは蓋碗でキッチリ淹れた方がよいお茶。

お茶の感想:
引き続き那カのお茶。
このお茶は味の主張が強いから飽きると書いたが、飽きない飲み方をしたらよいのかもしれない。小葉種の輪郭のある味、色彩の華やかさ、そういうのはたまに飲んでみたくなるもので、毎日のお茶にしなくてもよいのだろう。
小さめの蓋碗で丁寧に淹れて2〜3口すする。気持がぱっと切り替わる。
それで十分。一日じゅうガブガブ飲む必要なんてないのだ。

ひとりごと:
逆に、奥ゆかしい易武山のお茶は、お茶会みたいなところでいろんなお茶に紛れてしまうと弱いのかもしれない。

丁家老寨青餅2012年 その1.

丁家老寨青餅2012年プーアル茶
製造 : 2012年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県漫撒山(旧易武山)丁家老寨古茶樹
茶廠 : 農家+漫撒工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : タイ北部の町 紙箱密封
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
沸きたての熱湯で淹れると香りがよい。

お茶の感想:
この数日滞在したタイの北部で飲んだお茶ではこれがいちばん。
飽きない。毎日でもよい。
この飽きない良さは、味がわかりやすいのはダメだという気がしてきた。
そう考えると、今年2013年の『漫撒古樹青餅2013年』は「黄印」・「青印」・「緑印」とあるなかで、この『丁家老寨青餅2012年』に近い「黄印」のつくり方が丁家老寨の茶葉には合っているのかもしれない。風味を引き出すのではなく、逆に隠す技術。技術なのかそれとも素質なのかは微妙だが、とにかく易武山のお茶の印象は空白に宿る。
殺青(鉄鍋炒り)でしっかり火を入れつつ火の味がしない。今年の秋からこの技術を追求してみようと思う。

ひとりごと:
豊饒のメコン川水系。
メコン川水系の小魚

版納古樹熟餅2010年 その1.

版納古樹熟餅2010年プーアル茶
製造 : 2010年7月
茶葉 : 雲南省西双版納州巴達山曼邁寨+章朗寨の古茶樹2009年秋茶
茶廠 : 農家+孟海県老茶廠
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : タイ北部の町 紙箱密封
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
タイ北部の暑いときなので、茶葉少量で2煎くらいで飲み切れるようにしている。熟茶は有機成分豊富なためか、茶湯を温かいところへ置いたままにすると腐るのが早い。

お茶の感想:
タイの北部に保存している一枚は、餅面からほんのり「かつお節香」がする。煎じると消えて無くなる。昆明の乾倉にもこの傾向があるので、どちらかというと乾燥した環境で保存されたものに多いのかもしれない。西双版納に保存しているのには今のところこの香りは無かったと思う。
西双版納の保存は、包みのある状態のままわずかな通気を許して、大量の餅茶をひとところにかためて置いているが、このことが「金花」という麹カビには良いのでは?と思っている。同じ部屋に置いていても、いつでも試飲できるように分けている一枚と、コンディションが違うような気がする。これについてはじっくり観察をつづけてみる。もちろん金花がついてほしい。
熟成3年めになるが濃密ながらクリアーな味わい。少しずつ透明度が増している。クリアーなのでつい濃くしがちだが、濃くしすぎると湯に粘度が増して口当たりがわるくなると思う。冬の身体にはコクのあるのも美味しいが、夏には向かない。
今年はオリジナルの熟茶づくりを失敗して出品できないが、原料となる晒青毛茶の仕上げ方、陳化の期間のとり方、発酵のタイミング、などなど熟茶づくりのコツがわかってきた。しかし、それでも西双版納の茶葉で西双版納の倉で発酵していては、異なる印象をつくるのは難しいかもしれない。

ひとりごと:
熟茶の保存熟成技術に研究の余地あり。
版納古樹熟餅2010年プーアル茶

益木堂那カ古樹純料茶10年 その2.

益木堂那カ古樹純料茶10年プーアル茶
製造 : 2010年3月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県孟宗山那カ寨古茶樹小葉種
茶廠 : 農家+益木堂
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納景洪市乾倉
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
ほんとうは蓋碗でキッチリ淹れた方がよいお茶。

お茶の感想:
前回に引き続き那カのお茶。
このお茶が急に人気が出たのは、わかりやすさにあると思う。
茶山の生態環境といい、古樹の大きさといい古さといい、飲んだ時にパッとわかる味の輪郭やボリュームといい、後味の余韻といい、耐泡(煎の続くこと)といい、申し分ない。
3煎めくらいからクリーミーな舌触りがある。それだけ密度が濃いのだろう。
ほんの3年前まで製茶技術が悪かっただけで素質はあった。
しかし、こんなに良いのがなぜ清代のときに有名茶山として発掘されなかったのか?
これもわかる。
わかりやすいのはつまらないからだ。
今、茶荘も茶商もお客様もみんな急いでいる。この環境だからこそ再評価されたのだと思う。厳しい言い方になるが、このお茶に高値が付いたら茶商の仕事は楽だ。

ひとりごと:
お茶の味の鑑賞について過去のブログの記事を整理中。
例えば、ゴッホのひまわりには萎びたのや枯れかけたのが混ざっている。その味わい、お茶の味にもあると思う。茶商には美術商と同じ類の鑑賞力が問われる。
ソムタム
この数日毎朝ソムタム(パパイヤサラダ)。
最近レストランのソムタムには無い塩漬け蟹も塩漬け貝も入っているホンモノ。朝だけやってる屋台で買える。

益木堂那カ古樹純料茶10年 その1.

益木堂那カ古樹純料茶10年
製造 : 2010年3月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県孟宗山那カ寨古茶樹小葉種
茶廠 : 農家+益木堂
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 西双版納景洪市乾倉
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
ほんとうは蓋碗でキッチリ淹れた方がよいお茶。

お茶の感想:
那カの(カ)は、「上」と「下」の字を上下重ねたような文字。
海抜1900メートル。早春いちばんの収茶で茶気がとくべつ強い。
マスカット系の香り。全面的に濃厚で密度の高い味。余韻に残る煙草香。
孟海県のお茶の煙草香は、甘い果実のような香りの影に多かれ少なかれあるからセットなのだろう。
この2年で高騰した那カのお茶。
最近流行りの老班章を先頭に味の主張の強いのは、美術品に真っ赤っかや真っ黄っきを好む大陸の人にはウケるかもしれないが、奥ゆかしさを好む人にはどうなのだろう?飽きるような気がする。
那カは孟海県には珍しい小葉種の古茶樹。
小葉種は緑茶にするか紅茶にするかどちらかがよいと思う。

ひとりごと:
メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの
メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの。
やや不安定。お茶にアクが浮くが、不味くはならない。
どっちにしても水選びは面白い。

昼過ぎにスコール
昼過ぎにスコール。ヤシの葉の表情。

南糯山夏の薫る散茶2012年 その1.

南糯山夏の薫る散茶2012年
製造 : 2012年5月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県南糯山生態茶
茶廠 : 農家
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 散茶
保存 : 西双版納景洪市乾倉
茶水 : メコン川の水道水を浄水器に通して甕に溜めたもの 
コーヒー用のグラスポットでたっぷり。
タイの北部は4月から5月がいちばん暑いときで、じっとしていても汗をかく。
水分とミネラルの補給にあっさり淹れて一日じゅう飲む。汗をかいたら茶酔いは少ないので生茶もたくさん飲める。

お茶の感想:
「夏の薫る散茶」と名付けたように暑い日に飲みたいお茶。
半発酵で桃のような甘い香りが暑苦しくないのは、渋味・苦味で清涼感を保っているからだろう。南糯山の渋味・苦味は舌にしばらく残るが、嫌な感じはしない。
半発酵度で渋味はより強くなっているが、他の風味とのバランスでかえって目立たない。
春の2番摘みの割に密度の濃い味。2012年は雨が少なかったせいか5月の2番摘みもよかったが、もしかしたら半発酵は2番摘みくらいのヌケた風味のほうが飲みやすいのかもしれない。

ひとりごと:
マンゴーは飽きるがマンゴスチンは飽きない。
同じことをしながらもサザエさんみたいな飽きないブログにしたい。
お茶も飽きないのがよい。
マンゴスチン

官能評価

漫撒古樹青餅2013年プーアル茶
子供の頃、
納豆は藁(わら)に包まれていた。
たしかそれはちょっと臭かったり苦かったりして不安定だった。納豆菌の白い斑点が出たり、古くなるとアンモニア臭が強くなったりした。
でも美味しかった。
あの臭みがあって葱のツンとした薬味が生きる。
あの苦味と醤油とご飯とが混然一体となった味わいに奥ゆきがある。

石油製品のパック入り納豆は「衛生的」と言われ、藁包みの印象を悪くした。
今は「臭くない納豆」まであるくらいだから、納豆にわざわざあの個性の味を求める人は少ないのかもしれない。
お茶はどうだろ。

今年のお茶づくりでは、
製茶が思うようにゆかなかった。
だから評価を下げて価格も下げてみた。
わかりやすい。
けれど、ほんとうにそれでよいのかどうかわからない。

このお茶は甘い。
失敗のマイナスな味を撥ね返す甘さがある。
この甘さは、製茶がうまくいってもあったのだろうか?
かすかな嫌味がスパイスになっているのじゃないのか?
全体として心をくすぐるものがあるのじゃないのか?
本当は失敗ではなかったのでは・・・。

技術に注目して評価するのは簡単。
もしも成功した場合はこういうことになる。
「うまく製茶できましたからこれは良いお茶です。だからこの価格です。」
つくり手の仕事を正当化しやすく、
飲む人は買うという行為を肯定できる。
「製茶時の囲炉裏の煙りによる煙味があるとダメで・・・」
「樹齢何百年の古茶樹で、海抜1800メートルの高地で・・・」
「有名な茶師の○○氏が一年にたった1キロだけつくるお茶で・・・」
いずれもあらかじめなにかが決まっていて、自ら味の評価をする手間をなくしている。
楽なのだ。このほうが。売るほうも飲むほうも。

当店がしている飲み比べだって怪しい。
同時に2つを飲めばどちらのほうが甘いか苦いかはっきりする。
「こっちのほうが甘いから優れています」と、断定できるほうがやっぱり楽なのだ。
香り、喉越し、余韻、その部分的な違いをはっきりさせたからどうだっていうのだろう。
全体の印象となると、どちらが?というのはすぐに評価しかねることのほうが多い。

ものの見方というのは、
自分あってのことだから、お茶の味わいを探るうちに自分を探ることになる。
他人が見つけようが見つけまいが自分で見つけるしかない。
だからこそ、お茶の味はいろいろになったのかもしれない。

そういう話。
+【漫撒古樹青餅2013年プーアル茶 その6】

森の蟹

森の蟹
「子供の頃はすぐそこまで原生林でね、
森に蟹がいたんだ。
熱帯雨林だからそこらじゅうに水があったでしょ。だから生きられた。」
と、西双版納の町の人が言った。

タイの東北部で「ソムタム」という青いパパイヤのサラダに使われる塩漬け蟹。
あの蟹は、川でもなく海でもなく森にいたのだ。
そういえば、タイのレストランでもわざわざ言わないと塩漬け蟹を入れてくれないようになっている・・・。

都市に生活していたほうが、生き物たちの滅びゆく痛々しい姿を見ないで済む。
しかし、この蟹は都市生活の天然ゴムの需要によって殺された。
熱帯雨林が伐採されて、ゴムの樹畑になって、車のタイやとか、靴の底とかになる。

写真の蟹は、
国有林となっている易武山「弯弓」で、
山の人がとつぜん石をひっくり返して捕まえたやつ。
+【弯弓 瑶族の山】


茶想

試飲の記録です。

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