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下関銷法沱茶90年代 その2.

下関銷法沱茶90年代プーアル茶
製造 : 1998年頃
茶葉 : 雲南省臨滄茶区大葉種喬木晒青茶
茶廠 : 下関茶廠(国営時代)
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 沱茶
保存 : 香港ー広州ー上海 紙包みのまま
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水 
蓋碗できっちり。

お茶の感想:
薄くて美味しい。
味が濃いというキーワードが、
最近の食品業界で流行っていると昨年のニュースで知った。
その観点からすると、下関の熟茶よりも孟海の熟茶に軍配が上がるだろう。
しかしこのお茶を高く評価する。
薄くて美味しい。
薄くて上等。
薄いけれどまた飲みたくなる。
薄いからこそいろんな味が見えてくる。
茶葉の質といい、製茶の技術といい、発酵の仕上がりといい、長期熟成といい、すべてにおいてよく出来ている。奇跡と言ってもよいほど。その結果が薄いのだから、それはもう良いにきまっているのだ。

ひとりごと:
下関銷法沱茶90年代プーアル茶
大衆の評価で美味しいお茶など見つかるものか。

下関銷法沱茶90年代 その1.

下関銷法沱茶90年代プーアル茶
下関銷法沱茶90年代プーアル茶
製造 : 1998年頃
茶葉 : 雲南省臨滄茶区大葉種喬木晒青茶
茶廠 : 下関茶廠(国営時代)
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 沱茶
保存 : 香港ー広州ー上海 紙包みのまま
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水 
蓋碗できっちり。

お茶の感想:
1998年頃の熟茶。
塩っぽい。(水の相性かな。)
軽い。
雲南大理下関茶廠のつくる熟茶は風味が軽い。
孟海の重い熟茶を飲んだ後に下関の熟茶を飲むととくに軽く感じる。
臨滄茶区の茶葉の特性もさることながら、しっかり火を入れる殺青(鉄鍋炒り)をする地域的な傾向が、発酵の工程にも影響し、この軽い風味につながると思う。
見るからに栄養たっぷりな若葉や茎の部分をたっぷり含みながら、くちあたり、のど越しはすっと消えて、ひかえめな沈香だけを残す。
下関茶廠はもともとチベットや青海へ向けて沱茶や磚茶の流通が多く、仏教徒も好んで飲んでいるから、やはりその地域の味の嗜好がお茶にも影響していると思う。
【下関銷法沱茶90年代プーアル茶】
説明文章を書いたのは2008年だが、熟成してさらに澄んだ風味に変化した。

ひとりごと:
プーアール茶の茶商は良いお茶を見つけたら、
いかに売るかということよりも、いかに売らないかを考える。
下関銷法沱茶90年代プーアル茶

黄印7572七子餅茶99年 その1.

黄印7572七子餅茶99年プーアル茶
製造 : 1999年
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県大葉種喬木晒青茶
茶廠 : 孟海茶廠(国営時代)
工程 : 熟茶のプーアル茶
保存 : 上海−日本 袋密封
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水 
蓋碗できっちり。

お茶の感想:
1999年の熟茶。
湯を注いだときの肉桂の香り。
くちに含むと小豆の香り。
終盤の吐く息にたいやきの端っこの焦げたところの香り。
やはりこのお茶にも、原料の晒青毛茶の焦げからくる煙味がある。
穀物のような強い甘みをともなう厚ぼったい味が、この数年のあいだにちょっと痩せて、良い具合に枯れて、涼しさと透明感を得た。
すっと喉をとおる。
熟茶は長年寝かせるほどに澄んでくる。
【黄印7572七子餅茶99年】

ひとりごと:
黄印7572七子餅茶99年プーアル茶
汗だくになる。

天福雲南貢餅熟茶00年 その2.

天福雲南貢餅熟茶00年プーアル茶
製造 : 2000年
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県大葉種喬木晒青茶
茶廠 : 孟海茶廠(国営時代)
工程 : 熟茶のプーアル茶
保存 : 上海−日本 紙箱密封
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水 
蓋碗できっちり。

お茶の感想:
濃くしても軽快。
この軽快さが新芽・若葉の熟茶の特徴。
そのかわり煙味が目立ってくる。
今から振り返ってみると、熟茶に煙味はあったほうが良い。
2000年につくられた熟茶であれば煙味は多かれ少なかれあるだろう。
原料となる晒青毛茶の鉄鍋炒りの工程でできる焦げから発生するものだが、2000年はまだ手作業で炒るのがほとんどだった。機械炒りのほうが焦げは少なくなるので近年の熟茶は煙味が減っている。
そうしてできた晒青毛茶は、つぎの発酵の工程において、茶葉に水を含ませて良性の菌類を繁殖させる。このとき、菌類の活動のスタートダッシュが肝心。
火入れでしっかり熱の通った煙味のある茶葉のほうがスタートダッシュは速い。
茶葉は水を含むと成分の変化を加速させ、菌類の活動する前に変化してしまう。この余計な変化をできるだけ抑えたほうが味の精彩が保たれる。火入れのしっかりした茶葉はこの変化が少ないわけだ。
農家でつくられる晒青毛茶は、そのまま圧延されると生茶。発酵させると熟茶になる。しかし、ほんとうは生茶にするか熟茶にするかで、それぞれの製茶の火入れ加減を調整したほうがよい。

ひとりごと:
天福雲南貢餅熟茶00年プーアル茶
飲みすぎた。酒なんて見たくもない。

天福雲南貢餅熟茶00年 その1.

天福貢餅熟茶00年プーアル茶
天福貢餅熟茶00年プーアル茶
製造 : 2000年
茶葉 : 雲南省西双版納州孟海県大葉種喬木晒青茶
茶廠 : 孟海茶廠(国営時代)
工程 : 熟茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 上海−日本 紙箱密封
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水 
蓋碗できっちり。

お茶の感想:
「元年」と書かれているので、2000年につくられた熟茶。
もはや記録はないが、当店で最初に販売したお茶だったと思う。
200gのミニサイズの餅茶。一枚だけ個人所有していた。
「貢茶」というくらいだから、一芽二葉の細かな新芽や若葉が選ばれている。熟茶の等級分けは発酵を終えてからの茶葉を機械で篩いがけして行われるので、それほど難しいものではない。けれど、小さな新芽や若葉は総重量からしたらほんの少しなので高価になる。
散茶のままだと「宮廷プーアル茶」という名前で売られる。
新芽・若葉は粘着成分が多いからこれを圧延加工するとカチカチの餅茶になる。
手では無理。鋼鉄のしっかりしたうなぎの目打ちの針を斜めに入れてゆっくり崩す。
湯を注いだ瞬間にチョコレートの香り。
熟茶もまた長期熟成で変色が少し認められるが、先日書いた「メイラード反応」というのがあるのかもしれない。
小さな新芽・若葉の熟茶は風味が淡い。そこが良い。ほろ苦くさっぱりとして夏の口にも合う。
新芽・若葉は発酵してから旨味に現れる成分が少ないためかぼんやりしている。けれど、「茶気」と呼ばれる存在の強さは抜群。淡くても「飲んだ!」という気がする。また、キメの細かい舌触りや喉越しには高級感があるので、熟茶といえども来客をもてなすお茶にできる。
天福茶業というと中国全土にチェーン店のある大手小売だけれど、この当時の質の良い茶葉と国営の孟海茶廠の仕事と、今から振り返ると、一度きりのすばらしいタイミングだったと言える。

ひとりごと:
熟茶もこのくらい精度の高いのは蓋碗のほうがよいかもしれない。
天福貢餅熟茶00年プーアル茶

92紅帯青餅プーアル茶 その3.

92紅帯青餅プーアル茶
製造 : 1992年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村古茶樹
茶廠 : 西双版納孟海茶廠(国営時代)
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 香港ー広州ー上海 紙包+竹包み
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水
蓋碗できっちり淹れる。

お茶の感想:
上手に熟成された老茶には共通してナッツの香りやチョコレートの香りがある。
20年モノのこのお茶にもそれがある。
新茶のまだ1年か2年くらいまでにはなかったはずの香り。
例えば、パンの表面の焦げなど、食品に焦げが発生するのを「メイラード反応」と呼ぶらしいが、ナッツの香りやチョコレートの香りはその反応によるものかもしれない。常温でも何年かかけてこの反応が得られるのだろうか。
そうだとすると、褐色に変色した茶葉の成分には抗酸化作用のある「メラノイジン」が生成されていることになるので、ある時点からの熟成変化は劣化を感じさせないことになる。またその成分には癌の抑制作用まで発見されているらしいので、「老茶には薬効がある」といううわさは出まかせのものではなかったのかもしれない。
易武山のお茶は他の茶山にくらべて変色が早い。
もしかしたら昔の人はこのことに気付いて易武山のお茶だけを長期保存の対象にしたのだろうか?
また、この理屈で言えば、お茶が出来てからなるべく早めに変色させて抗酸化作用を得たほうが良いことになるから、湿度の高い倉に入れたのはそのためだったのだろうか?
老茶の熟成技術はあんがい奥深いのだ。

ひとりごと:
92紅帯青餅プーアル茶
そんなこと研究されるまでもなく人は味で知っているのかもしれないけれど・・・。

92紅帯青餅プーアル茶 その2.

92紅帯青餅プーアル茶
製造 : 1992年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村古茶樹
茶廠 : 西双版納孟海茶廠(国営時代)
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 香港ー広州ー上海 紙包+竹包み
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水
蓋碗できっちり淹れる。(右のほうのお茶)

お茶の感想:
茗荷、山椒、芹(セリ)、三つ葉 。
独特の芳香をもつ薬味がこのお茶に効いている。
今年の『易武山落水洞の散茶』の香りにちょっと似ているような気がする。
1992年は、西双版納ではまだ国営の孟海茶廠しか餅茶の製造ができないことになっていたから、孟海茶廠の名前で出品という形になるが、茶商が原料の茶葉を集めて圧延加工を依頼したオリジナル品がボツボツ出てきた時期なので、おそらくそのひとつなのだろう。早春の一芽二葉くらいの若くてまだ小さな茶葉だけを摘む仕事は、メーカーの定番品ではぜったいにしないコストの掛け方。
説明文をいまいちど読み返してみると、香港の茶商がヨーロッパ向けに売るつもりだったのかもしれないが、情勢が変わったのか、当時プーアール茶が流行していた台湾へと流れている。
ヨーロッパ人に紅茶扱いされてポットで煮出して飲まれてはこのお茶の個性は光らないから、蓋碗で飲まれる地域へ流れて良かった。

ひとりごと:
僕は老茶のベタなファンでもある。
92紅帯青餅プーアル茶

92紅帯青餅プーアル茶 その1.

92紅帯青餅プーアル茶
製造 : 1992年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村古茶樹
茶廠 : 西双版納孟海茶廠(国営時代)
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 香港ー広州ー上海 紙包+竹包み
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水
蓋碗できっちり淹れる。

お茶の感想:
ワインがわからなくなったらボルドーに戻る。
プーアール茶がわからなくなったら国営時代の茶号の青餅(生茶)に戻る。
と、言えるのかな。
(ちなみにこのお茶には茶号がついていないが「7532」がベースの特別バージョンになる。)
湯を注いだ瞬間に「茶気」があふれだす。
蓋碗から昇る香りには、一瞬で引き込んで巻きこんでどこかへ連れて行ってしまう力がある。
冷静さを失って客観的な評価なんてできないのだけれど、ひと息ついて、冷めた眼で見ても、焦げはあるし煙燻香はあるし、けっしてキレイにはつくられていない。
しかし、そんな部分的なところなんて意味が無いのだ。
完成しているものにおいてはすべての部分がそのままで美しくて愛しい。
【92紅帯青餅プーアル茶】

ひとりごと:
92紅帯青餅プーアル茶
お菓子もいらない、酒もいらない、しばらくひとりにさせてくれ、という感じ。

易昌號大漆樹圓茶04年 その4.

易昌號大漆樹圓茶04年 プーアル茶
製造 : 2004年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村大漆樹古茶樹
茶廠 : 農家+易武山の工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 上海 密封
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水
蓋碗できっちり淹れる。

お茶の感想:
当店は老茶を売るところからはじまって新茶へとシフトしてきた。
だから気付かなかったのだけれど、新茶から老茶へとさかのぼるギャップは大きい。たぶん新茶から始めた人の多くは、老茶をすんなり美味しく飲めないだろう(数少ないホンモノを入手しているという前提で)。まったくゼロから老茶に入るほうがましだったと思う。
新茶を味わう感覚をいったん捨てないと老茶の味わいが見つからない。
しかし、そんな器用なことはできないから、数をこなして感覚を養うしかない。
そこまでして散財するかどうかの入口がここにもある。

ひとりごと:
自己主張を抑えた特別純米は肴を求めるよろこびを飲む人に与える。
喜久酔

易昌號大漆樹圓茶04年 その3.

易昌號大漆樹圓茶04年
製造 : 2004年4月
茶葉 : 雲南省西双版納州孟臘県易武山麻黒村大漆樹古茶樹
茶廠 : 農家+易武山の工房
工程 : 生茶のプーアル茶
形状 : 餅茶
保存 : 上海 密封
茶水 : 日本京都御所周辺の地下水
蓋碗できっちり淹れる。

お茶の感想:
老茶の煎じ方の基本を忘れていた。
洗茶を終えてから一煎め二煎めはけっして煮出してはいけない。
熱湯でさっと洗うように淹れる。
以前に飲んだ時はもっと新しいお茶の感じがしたのに、いつのまにか老茶の雰囲気がある。このお茶の変化についてゆけていない。
ウサギが寝ている間にカメはじわじわ熟成の歩みをすすめていたのだ。
鉄風味は出なかった。チョコレートっぽく感じた。

ひとりごと:
川で
あんなところに子供が居たのか?・・・。


茶想

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